746 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 20:58:51 ID:3piW7J1E0
【7月22日】



(-A-)「……んごお」


('A-)「……っああああああ」


目を開けると辺りはまだ薄暗かった

時計を確認してみるとちょうど深夜の1時だった

……というのも、肝試しで肉体的にも精神的にも疲れ切っていた俺は早めの時間に眠ってしまったのだ

だからこんな中途半端な時間に目が覚めたのだろう……


ミ,,-Д-彡「ごおおおおおがああああああ……」


相部屋のフサギコが俺の隣の布団で豪快ないびきを立てている……

憎らしいほどに気持ちよさそうな表情だ

747 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 21:00:35 ID:3piW7J1E0
('A`)「さて……と」


今からもう一度眠るのはちょっと無理そうなので俺は布団を抜け出すことにした


('A`)「さて、これからどうしようか?」


とりあえず俺は――


1、風呂に入る


2、フサギコを叩き起こす


3、腹筋


4、自由安価


安価>>748

748 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 21:03:52 ID:6PBld8zY0
1

749 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 21:14:30 ID:3piW7J1E0
('A`)「あ」


そういえば風呂に入らずにそのまま寝てしまったんだ……俺

冬ならまだしも夏場はちょっと不潔じゃないだろうか?

男だけの旅行だったら特に気にする必要はないのだけれども――


(;'A`)「一応、女の子もいるんだし……な」


イメージダウンは出来れば避けたいところだ

本音を言わせてもらうと面倒だが最低限の身だしなみは整えておかないと……


(;'A`)「…………」


(;'A`)「行くか」


結局、俺は風呂場へと向かうことにした

その足取りは少しだけ重たかった……

750 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 21:24:50 ID:3piW7J1E0
('A`)「…………」


('A`)「流石に誰もこんな時間まで起きていないみたいだな」


蛍光灯のぼんやりとした明かりが廊下を照らしている

それはほんの気休め程度の明かりだったので逆に不気味た……


(;'A`)「…………」


(;'A`)「なんか、出てきそうだな……」


肝試しなんてイベントをしたせいで余計にそう感じてしまった


(;'A`)「は、早く行こう!」


そんな思考を振り払うためにも俺は駆け足で浴場へと急いだ

751 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 21:39:32 ID:3piW7J1E0
('A`)「ふう……」


更衣室で服を脱いだあとの俺は浴場の扉をそっと開いた

目の前の風景は温泉の湯気で白く霞んでいた……


('A`)「……にしても、露天風呂か〜」


俺は姫の類まれなる財力に感心していた


('A`)「よっこらせ」


イスに腰をかけ、シャワーの蛇口を一気にひねる

それと同時に温水が勢いよく飛び出して激しい音を立てた


<ぱちゃあっ!


('A`)「ん?」


……なんだろう?露天風呂の方から水の跳ねる音が聞こえてきた

何かがいる!


(;'A`)「まさか、猿!?」


それもありえないこともない……

752 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 21:43:03 ID:3piW7J1E0
(;'A`)「…………」


俺は身の危険を感じてその音の方向にゆっくりと忍び寄った

目の前には――


1、何もいなかった……


2、猿


3、自由安価


安価>>754

754 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 21:49:21 ID:fq255bpI0
3 じぃさん

757 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 22:01:28 ID:3piW7J1E0
('A`)「じぃさん……?」


爪 - ) 「……ッ!!」


俺の目の前には胸元を一生懸命に隠そうと頑張っているじぃさんの姿があった


('A`)「ほうほう……どれどれ?」


爪 - ) そ


顔を近づけてよく観察してみると――


('A`)「こ、これは!」


(*'A`)「デカい……!!」


思わず生唾を飲み込んでしまうほどに見事な双丘だった

ただ大きいだけじゃなくて形も綺麗だ


(*'A`)「なんと美しい」


そして、俺はその果実に触れようと自発的に手を伸ばした――

761 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 22:14:49 ID:3piW7J1E0
だが、それは敵わなかった……

なぜなら――


爪# - ) 「でやああああっ!!」


( A )「おぶしっ!!」


俺の両目はじぃさんの目つぶしによる攻撃を直に喰らってしまったからだ……


(;A;)「〜〜〜〜〜〜ッ!!」


爪 - ) 「死を以て償いなさい、この……」


俺がその苦痛に涙目になりながら狼狽えている間に彼女は技の構えに入った

そして――



爪#゚ -゚) 「外道があッ!!!!」



(゚A゚)「うぼあああああああああ!!!!」



俺の顎に向けて渾身のアッパーを放った……!

763 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 22:30:40 ID:3piW7J1E0
(#)'Aメ)「本当にごめんなさい……俺、全然悪気なんて無かったんです」


爪゚ -゚) 「…………」


俺とじぃさんはお互いに背中を向け合った状態で座っている

距離は……声が届くギリギリの位置だった

今の俺はこのように必死に謝っているのだが――


爪゚ -゚) 「…………」


爪゚ー゚) 「ふっ!」


(#)'Aメ)「おい」


まるで勝ち誇ったかのように鼻で笑われた……

今の彼女は相当に満足そうな表情をしているに違いない

100%の確信がある

……というか俺はどんだけこの人に嫌われてるんだよ

764 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 22:52:19 ID:3piW7J1E0
爪゚ー゚) 「ぷふっ……ドクオ様にはそのボロ雑巾のような顔がお似合いになるだろうと私は思います」


(#)'Aメ)「…………」


堪えろ!堪えるんだ、俺!

見え透いた挑発に易々とのってはいけない!

それこそこの人の思う壺だ!


(#)'Aメ)「…………」


(#)'Aメ)「ふっ……」


やっと落ち着きを取り戻せた

今の俺は何事にも流されないぜ!


爪゚ -゚) 「ドクオ様?なんだかいつも以上に気持ちがわr……いえ、何でもございません」


そんな俺の様子にじぃさんが怪訝そうな声色で尋ねてくる

765 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 22:56:46 ID:3piW7J1E0
(#)'Aメ)「…………」


俺はそんなじぃさんに向かって颯爽と言い放った――


1、トソンさんを俺にください!


2、死ね!!この○△□×女ッ!!


3、好きだ!


4、自由安価


安価>>767

767 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 23:00:18 ID:HHSu/mBw0
4 おっぱいこそ正義

770 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 23:22:43 ID:dwFw9J2M0
(#)'Aメ)「おっぱいこそ正義」


爪゚ -゚) 「……はい?」


そう感慨深くつぶやいた俺の声に、じぃさんは意味が分からないといった調子で聞き返してくる

彼女の理解を深めるために俺は存分に熱弁を振るった――


(#)'Aメ)「だって考えてみてくださいよ、奥が深いと思いませんか?

     生命の神秘ですよ!女性の神秘ですよ!あの流れるような曲線美!まさに芸術の完成形と言っても過言ではない!!

     巨乳ほうがいいとか抜かしている輩が世の中にはごまんといるわけですがそんなの邪道だ!!

     小さいおっぱいにもちゃんと魅力はある!だから絶対に差別はしてはいけない!!そんな排他的思想が人間を……人類を腐らせるんだ!!

     だからこの世界から戦争が無くならないんだ!!どのおっぱいも平等に扱うべきである!!おっぱい万歳!!おっぱい最高!!

     あ、でも……やっぱり男はロマンを求める生き物ですから大きい方が夢がありますよn爪゚ -゚) 「ドクオ様」


爪゚ -゚) 「……つまり、あなたは何がおっしゃりたいのですか?」

771 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 23:32:28 ID:dwFw9J2M0
(#)'Aメ)「…………」


(#)'Aメ)「簡単なことですよ」


俺はにこやかにはにかんで見せた

そして――


(#)'Aメ)b「巨乳のじぃさんは勝ち組ということです!」


意気揚々にサムズアップを決めた……!


爪 - )「…………」


爪 - ) 「それは先ほどの私に対するあてつけでしょうか」


爪 - ) 「どうやら……反省、されてないようですね?」


(#)'Aメ)「あれ?」


あれ?俺はじぃさんを褒めたはずなのに思ったより手ごたえが感じられなかった……

それどころかとてつもない殺気を感じる

これは――


爪#゚ -゚) 「天誅……!!」


ショックは一瞬

俺の意識は途絶えた……

773 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 23:44:18 ID:dwFw9J2M0
(□'A-)「あ、れ……?」


気がついた時には俺は自分の布団の上に寝かされていた

傷口にはご丁寧にも絆創膏が張ってある……

誰が俺を手当てしてここまで運んでくれたのだろう?


(□'A`)「もしかして……」


1、フサギコ


2、トソンさん


3、じぃさん


4、自由安価


安価>>775

775 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 23:45:53 ID:.eOHmllkC
3

777 名前:名も無きAAのようです :2013/10/31(木) 23:53:34 ID:dwFw9J2M0
(□'A`)「……は?」


正気か?本気で言ってるのか俺?

常識的に考えてあの人がそんなことするわけないだろ……

だって、俺に傷を与えた張本人なんだぜ?


(□'A`)「…………」


(□'A`)「他にアテがありそうなやつなんていないよなぁ……」


浴場には俺とじぃさん以外の誰もいなかったわけだし……

誰かが起き出してあの時間から風呂に入るとかいうのも考えられない……

だとしたら――

778 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 00:07:46 ID:teRZKFjs0
(□'A`)「じぃさんって……」


実は結構いい人……なのかもしれない


(□'A`)「……いや、待て!早まるな!」


前言撤回

あの暴言と暴力を平気で振りかざすような人は絶対にいい人じゃない 

……ただの性悪女だ


(□'A`)「…………」


だけど、このままあの人に貸しを作ったままってのはなんだか気に入らない……


≪  爪゚ー゚)  ≫


じぃさんのあのどこか見下したような表情を思いだす……

だが余計に腹が立っただけだったので、俺はすぐにそのイメージを消し去った

779 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 00:12:52 ID:teRZKFjs0
たしか、トソンさんと一緒の部屋だったよな?

俺は居ても立っても居られなくなったので、じぃさんのところへ直接向かうことにした

だけど――


(□'A`)「行ったところでどうすんだよ……」


俺は――


1、素直にお礼を言う


2、文句を言う


3、やっぱり寝る


4、自由安価


安価>>801

782 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 00:14:52 ID:teRZKFjs0
ミスったwww

再安価>>783

783 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 00:15:51 ID:bwh9XyAc0
4で1と2両方

784 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 00:29:51 ID:teRZKFjs0
(□'A`)「…………」


(□'A`)「あーーー」


ダメだ、頭の中がごっちゃになってていいアイディアが思いつきそうにない……


(□'A`)「いや……」


本当は小細工なんて必要ないのかもしれない……

自分の思っていることをそのままじぃさんにぶつけてみればいいんじゃないか?

この胸の中に溜りに溜まっているモヤモヤを吐き出す方法はそれしかないだろう


(□'A`)「こうなったらあの人の耳が腫れそうになるぐらいに文句を言ってやる!」


そして、俺はズンズンと廊下を歩き始めた

……行き先はもちろんじぃさんの部屋だ!

785 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 00:49:55 ID:teRZKFjs0
(□'A`)「たのもーーー!!」


じぃさんの部屋の前に着いた俺は勢いよくそのドアを開け放った……!

その瞬間――


(□ A )「ぷがっ!」


俺の鼻先に向かって何かがぶつけられた

そしてジンジンとした痛みが顔の中心からだんだんと広がっていく……


(□;A;)「あぐぅ……おぉぉ」


クリティカルヒット!!


(-、-トソン「すぅ……」


爪#゚ -゚) 「お黙りなさい お嬢様は現在お眠りの最中なのです いかなる狼藉も許しはしません」


なんと、それはじぃさんが投げたスリッパだった!

786 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 01:04:02 ID:teRZKFjs0
爪゚ -゚) 「それで……」


(□;A;)「え?」


爪゚ -゚) 「どうなされたのですか?文句でもおっしゃりに来なさったのですか?それもわざわざこんな時間に」


(□'A`)「あ」


どうやら俺の考えていることはじぃさんには筒抜けのようだった……


爪゚ -゚) 「図星……のようですね」


爪゚ー゚) 「…………」


そして、じぃさんはニヤッと口元を吊り上げ――


爪゚ー゚) 「ぷふっ……ノミのように小さな心臓をなされている割にプライドだけは一丁前というわけですか」


爪゚ー゚) 「流石はドクオ様 随分と調子がよろしいようで安心しました」


そうやって嫌味ったらしく告げた

788 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 01:15:02 ID:teRZKFjs0
(□'A`)「…………」


我慢!我慢だぞ俺!

そう心の中で繰り返しながら、強く握りしめた拳の力をゆっくりとほどいていった

そして、落ち着いたところで俺は口を開いた――


(□'A`)「……違いますよ」


(□'A`)「俺が言いたいのは、そんなことじゃない」


爪゚ -゚) 「…………」


爪゚ -゚) 「……はい?」


俺の予想外の発言に驚いてじぃさんは目をちょっとだけ見開いた

……ような気がした

789 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 01:27:51 ID:teRZKFjs0
(□'A`)「この傷の手当をしてくれたのってじぃさんですよね?」


爪゚ -゚) 「いえ、私はその……」


表情自体はそのままだが目線がキョロキョロと揺れて安定しない

……これは嘘をついているな


(□'A`)(よし!このまま一気に畳み掛ける!!)


(□'A`)「すぅーーーーーっ……」


俺は深く息を吸い込んで――


(□-A-)「ありがとうございます」


爪 - ) そ


腰をゆっくりと45度ピッタリに折り曲げ、そして深々と頭を下げた……

これが俺の全力を尽くしたお辞儀だ!

791 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 01:37:56 ID:teRZKFjs0
爪 - )「〜〜〜〜〜ッ!!!!」


じぃさんは居心地が悪そうにクネクネと身をねじらせている


(□'A`)(もしかして……)


あまりの感動に身を打ちひしがれているんだろうか?

これは来たんじゃないか?もしかしたら内心では俺のことが――


(□'A`)(好きだったりして!)


今の俺の顔は自分でも認識できるほどの緩み具合だった

だって、考えてもみろ!

どうでもいいやつのことをこんなに手厚く手当するか?

……いや、普通しないだろ!

だとすれば――


(□^A^)「ふひ、ふひひひひひ!」


気がつけば俺は笑いだしていた

それはあまりにもごくごく自然な動作だった……

793 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 01:54:00 ID:teRZKFjs0
爪 - ) 「……気色が悪いですねドクオ様 今のあなたの顔は拝見するだけで吐き気を催します」


(□^A^)「どうしたのかな〜?かなかな〜?本当素直じゃないですね〜!相変わらず口だけは強気ですが……」


言いながら俺はじぃさんの背後にさっと回り込んで――


(□^A^)「体はこんなにも素直ですよ〜?どうしてこんなにも震えているんですかね〜?おかしいナア〜〜〜」


その肩を軽い調子でポンポンと叩いた


爪 - ) 「…………」


爪 - ) 「……教えて、差し上げましょうか?」


(□^A^)「はい!是非ともっ!」


そんなじぃさんの言葉に俺は満面の笑みで答えた

俺は既に自分の勝利を確信していた

794 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 02:06:00 ID:teRZKFjs0
爪 - )「…………」


爪 - ) 「それは……」


(□^A^)「それは〜?」


爪 - ) 「…………」


(□^A^)「ん?」


気がつけばじぃさんは俺の顔に手を伸ばして絆創膏の端っこをつまんでいる

そして――



爪#゚ -゚) 「嫌 悪 感 を 感 じ て い る か ら で す ッ!!!!」



一気にそれを引き剥がした……!!


(メ^A^)「え?」


一瞬の間のあと、俺の顔に焼けるような鋭い痛みがほどばしった――



(メ゚A゚)「ぴぎゃあああああああああああああああああああああああああッ!!!!」



そして、俺の咆哮が宿舎全体に大きく響き渡った――

795 名前:名も無きAAのようです :2013/11/01(金) 02:12:30 ID:teRZKFjs0
(おまけ)


(゚、-トソン「んぅ、ふわあぁ……」


(-、-トソン「…………」


(-、-トソン「……にわとりさん、朝はまだ、ですよ?」


(-、-トソン「……おやすみ、なさい」


……トソンは枕に顔をうずめた


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