184 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:05:47 ID:OHldUJIc0
      _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)「は……もん……?」

ノパ听)「そ、『波紋』 特殊な呼吸法で生み出される生命エネルギーのことだよ。
     あんたらの『幽波紋(スタンド)』だって、一応波紋なんだけどね。
     より具体的に精神エネルギーが見える点を考えると、きっとあんたら『スタンド使い』の方が上かな」
      _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)「……! いや、それより……なんで、あんた……オレを?」

ノパ听)「有名人なんだから、誰でも知ってるって。
     それに、あたしは『あんた』じゃなくて、素直ヒートって言ったでしょ」

ノパ听)「それと訂正が一個」
      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)「え?」

ノハ--)「さっきはわかりやすく伝えるため『波紋使い』って言ったけど……」


ノパ听)「あたしは『波紋の戦士』としてこの力を使ってる。
     あんたとおんなじ、『正義』をかざす為にね」





第六話「波紋の戦士」

185 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:08:46 ID:OHldUJIc0
(;-Д゚)「うぅ……痛つつ……」

遠くへ弾き飛んだ青年は胸元を押さえながら、ゆっくりと立ち上がった。
苦しそうではあるけれど、外傷も見られない。
闘志も感じる以上、戦闘続行をするつもりだろう。

ノパ听)「おや。ちょっと波紋の量が少なすぎたかな? タフだね、あんた」

(,,゚Д゚)「ったく、近頃の女子高校生は厳しいねェ……会うなりいきなり攻撃たぁ、物騒なことだ」

ノパ听)「あんただけに言われたくないんだけど」

(,,゚Д゚)「まあ、そのわけのわからん波紋とやらがどんなもんかは知らないが……
     残念だけどね、お嬢ちゃん。あんた、『負けてる』よ」

ノパ听)「は?」

(,,゚Д゚)「……」

青年はにやけ面を浮かべながら、ゆっくりゆっくり
手を顔の前へと持っていった。

指の形は何かを摘まんでいるよう。
しかし、パッと見ではそこには何もない。

ノパ听)「……!」

気づいたヒートはとっさに髪を押さえた。
ゆらゆらと風に揺れる『それ』を目視したから。

186 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:11:29 ID:OHldUJIc0
(,,゚Д゚)「きれぇな髪だね……へへへ。
      あんたが悪いんだよ……戦闘にそんな『不向き』な長さをしてるから……」

ノパ听)「そんな長すぎるとは思わないけど……」

(,,゚Д゚)「ま、そんなことはどーでもいいんだけどね……
      ほれ、『食べ』な」


   メギャン
(*゚ー゚) !


(*^o^) アーン


(*゚ー゚) ゴクン

      _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)「髪をスタンドが『食べ』……!?」



(,,゚Д゚)9m「さあ、取りつけ! 『グリーン・ベイビィ・ドール』!!」


-ニ三(*つ^ー^)つ ダッコ♪

187 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:15:34 ID:OHldUJIc0
ノパ听)「見た目が子どもだからって、容赦はしないよ……」

ノパ听)「『波紋』!」

(*。ー゚) ャンッ!

凄まじいスピードで襲い掛かる緑色の幼女に対し
ヒートは稲光する手刀を叩き込んだ。

正確無比に、延髄にめり込んだ後に重力方向に幼女は落下する。
無慈悲すぎる強烈な一撃は、赤子でなくても相当なダメージのはず……だが。

ノパ听)「!?」

(* ー )ウフフ……

(*つ^ー^)つ ダッコ♪

(*^ワ^)ノハ>听)「ちっ……うっとおしい」

何食わぬ顔で幼女はヒートの背中に張り付く。
重さなどは感じないが、ずんとする奇妙な圧迫感と、身体への違和感が発生した。

(,,゚Д゚)「無駄無駄無駄ァん♪
     『対象のDNA』を取り込んだそいつは、何があっても決して『離れない』のよ。
     攻撃しても当の俺は全くの無傷だしね」

(,,-Д゚)9m「つまり、能力が発動した時点で……『俺の勝ち』なのさ」
       (大体発動する前にやられるから、今日みたいなのはラッキーなんだがな)

188 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:17:17 ID:OHldUJIc0
訂正

(,,゚Д゚)「無駄無駄無駄ァん♪
     『対象のDNA』を取り込んだそいつは、何があっても決して『離れない』のよ。
     攻撃しても当の俺は全くの無傷だしね」

           ↓

(,,゚Д゚)「無駄無駄無駄ァん♪
     『対象のDNA』を取り込んだそいつは、何があっても決して『離れない』のよ。
     攻撃しても当の俺は、かすり傷程度だしね」

でした。すみません

189 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:19:11 ID:OHldUJIc0
(*゚ー゚)ノパ听)「!」 ガクン

      _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)つ「あぶねえ!」

既に最初から距離が近かった。
近づくにつれて、効果が増すこのスタンドで、近距離はまずい!

判断したジョルジュは、キャッチ・ザ・ハンドの吸い寄せを使って、ヒートを安全圏へと退避させた。

(*゚ー゚)ノパ听)「悪いね。助かった」
      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「…………いや、こちらこそ、さっきは助かった」

(*゚ー゚)ノパ听)「へー。別にあたし、まだ何もしてないんだけど。
          勝手に首を突っ込んで、まともな素性も明かさぬままの相手に
         『助かった』なんて、よく言えるね」



      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「……」
    ゴゴゴゴゴゴゴ




(*゚ー゚)ノパ听)「……」
          ゴゴゴゴゴゴゴ

190 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:22:40 ID:OHldUJIc0
      _
(*゚ー゚)( -∀-)・∀・)「根拠なんて……『ない』」

      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「あんたの目を見ればわかる。
           嘘なんてない、『戦士』の目だ。だから、味方だと『心』で感じた」

      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「あんたが、実際どーいう人間であれ……そういう人が傍にいるってのは安心するもんだ。
            そう思ったから、オレは『助かった』って言ったんだ。
            だから、もうとっくに巻き込まれているあんたに、
            こんなお願いをするのは変かもしれないけど……
            ちょいとばかし、あいつをぶっ飛ばすのに『手を貸ちゃあ』くれませんかね?」

(*゚ー゚)ノハ--)=3「……ったく、まずは先輩に対する口の利き方を覚えなよ、あんたは」

      _
(*゚ー゚)( -∀-)・∀・)「先輩、オレの名前は『あんた』じゃないッス」


   
    ド
      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「オレの名前は『長岡ジョルジュ』。あんたと同じく正義を信じる人間ッスよ!」

       ン
        !

(*゚ー゚)ノパ听)「上等!」

191 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:26:04 ID:OHldUJIc0
(,,゚Д゚)「寒い問答は終わったかァ? じゃー、仕掛けさせてもらいますよォ……」


ゆらりと、余裕の表情で青年は歩いてきた。

スタンドを出して構えるジョルジュは冷や汗を流し、ヒートは呼吸を整えることだけに専念をしている。

砂利の音が鳴ったと同時に、ジョルジュとヒートの身体が少し縮んだ。
感じると、二人は同じだけの距離を下がって身体を元に戻す。

      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)(オレのスタンドは、近距離タイプ……
            能力で引き寄せようと何をしようと、近づいた時点でダメなんだ。ならば……)

      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「えーと、素直先輩?」

(*゚ー゚)ノパ听)「ヒートでいいよ。あたしもジョルジュって呼ばせてもらうぜ」
      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「じゃあ、ヒート」

(*゚ー゚)ノハ;゚听)「さん、ぐらいは付けろよ」
      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「なんでもいいから。その、あんたの『波紋』ってのは
           どれぐらいの距離通用するもんなんスか?」
  
(*。ー。)ノパ听)「離れればその分だけ威力は落ちるよ。
  ヒマー      距離だけの話なら、どこまでも届くと言えば届くけど……
           こういう、土の地面相手じゃ、波紋が分散して上手く伝わらないこともある」
 
 ヒマダネー _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「そうスか……じゃ、お互い近距離型ってわけなんスね」

192 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:29:46 ID:OHldUJIc0
(*゚ワ゚)ノパ听)「ったく、勘違いするな、って。あんたのスタンドがどれほどのパワーかはしらないけど
          あたしの波紋は『自由自在』だ。いくらでも、やりようはある」
      _
(*゚Д゚)(;゚∀゚)・∀・)「そ、そーなんスか?」

(*゚∀゚)ノパ听)「そうだよ。波紋ナメんな。……ところで、あんたのスタンドの能力なんだけど」
     _
(*゚-゚)( ゚∀゚)・∀・)「はい」


ヒソヒソと話しながら、グラウンドを中心にして円を描きながら三者は睨み合う。
青年も青年で、すぐに近づけばよいのだがそれをしない理由はちゃんとあった。

(,,゚Д゚)(スタンド……キャッチ・ザ・ハンドの能力は知っている。
     俺との相性は最悪だ。どうとでもなる)

(,,゚Д゚)(だが、割って入ってきたあの『女』!
     あの女が厄介だ。波紋とやらの能力は一体なんなのか……わからん。
     幽波紋の原型……という話を、どこかで聞いたことはあるが……)

相手の能力が見えないならば、安易に近づくのは得策ではない。
だが、状況から見えてくるわずかな情報もある。
青年は、先ほどのヒートの行動を思い出し推測した

(,,゚Д゚)(俺の距離に入ってから逃げようとしたのを見るに、遠距離攻撃は得意ではないだろう)

(,,゚Д゚)(だったら、やることは『一つ』!)

三段ロッドを展開し、青年は踏み込んだ。

近づきさえすれば、彼の距離だ。
無抵抗に、無慈悲に、無残に攻撃を加えられる。

193 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:33:06 ID:OHldUJIc0
零距離でなくとも、身体能力を割くことも可能なのだから、現状は青年優位なのだ。
恐れることはなかったのである。

      _
(*゚ー゚)( ゚∀゚)・∀・)「! 来ますよ!」

(*゚ー゚)ノパ听)「オッケー、じゃあ算段通りに頼むよ!」

二人は、同時に離れた。

一緒くたになっていると、近づいた分だけ同時に効果が出てしまう。
だから、効果を少しでも分散するために、そうした。

(,,゚Д゚)「ま、好都合だよね」

そうなることを、彼は望んでいた。

同時にいる方が楽ではあるが、ターゲットを絞りにくい。
何よりも、未知の能力者がいるのだから、迂闊なこともやりにくい。

     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)「うげーッ!? こ、こっち来んのかよ!!」

(,,゚Д゚)「ったりめーだろう。わかっている相手の戦力をまず落とすのが定石だ」

走り出したジョルジュへ、全力で青年はダッシュする。

194 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:36:43 ID:OHldUJIc0
ジョルジュの足も遅くないし、キャッチ・ザ・ハンドの能力を使っているのだから、常人よりは早い。
けれど、それは少しの距離が埋まるだけで徐々に劣化する。

幾度も幾度も繰り返しているうちに、ちょっとずつ距離は縮められてしまったのだった。

ノパ听)(もうちょっとだけ持たせろよ、ジョルジュ)

ヒートが走り出した方向は、ジョルジュとは正反対。
少しでも、時間が稼げるように。あえてその方向へジョルジュは動いてくれたのだ。

『そこ』でヒートはあることをしていた。
公園に備え付けられた、飲むにはあまり適さない生水の出る蛇口。
それを全開にし、放水に対して手のひらを添えているのだ。

時間さえあれば、それで『勝てる』とヒートはジョルジュに告げた。
特殊な機械でも使わなければ武器にすらならない、そんな水を一体何に使うというのだろうか。

推測をする間もなく、既にジョルジュはピンチを迎えていた。


(,,゚Д゚)「ふー、やっと追い詰められたか」

肩を鳴らし、青年は息を整えながら目標を見据える。

     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)「ち……」

ジョルジュは舌打ちをしながら、地面に腰を下ろしていた。
まだまだ時間は稼げるはずだった。しかし、予想外のことが起こり少々のアドバンテージを途端に失ったのだ。

195 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:41:12 ID:OHldUJIc0
青年のスタンド、グリーン・ベイビィ・ドールズ。
距離が近づけば幼齢化してしまう恐ろしいスタンド。

その効果には若干のラグがある。

小さくなれば、同時に思考も衰えるのだが、身体への効果の方が先に来るのだ。
故に、ジョルジュは身体のみが小さくなったにも関わらず、年齢は現在のまんま。

つまり、動かしている手足などの感覚が合致していないのだ。

結果、彼は思わず制服の裾を踏みつけると、足を滑らせて無様に転んでしまったのだった。

衣服には効果が発揮しないため、当然である。靴もサイズが合わないから、条件は整いすぎているほどだ。


     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)(あーっ、ったく……ホント凄まじいスタンドだな。
            条件達成したら、ほとんど勝ち確定じゃねえか。遠距離スタンドでもねー限りよ)

(,,゚Д゚)「ふっふーん。観念するか? したか? んん?」

     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)(なんか意味わかんねーぐれーテンション高いしよぉ〜〜……
            はっきりいってキモいぜ、こいつ
            つーか、小さくなったりデカくなったりで、パンツがズレまくってうぜぇ)

196 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:45:25 ID:OHldUJIc0
(,,゚Д゚)「俺ぁ、こうやって相手が不恰好なまんま、なすすべもなくやられるのがたまらなく好きでよぉ〜〜〜!
     スゲー力を持ったスタンド使いでも、小さくなれば結局同じだからなァ……
     まったく、俺ってホント強いよな。」

     _
(*゚ー゚)(; ∀ )・∀・)(こういう自惚れ野郎をぶっ飛ばすのが一番スカッとするんだろうけど……
            ちっ……もう思考がやばく……)


一歩ずつ、近づけばジョルジュの力が抜けていく。
頭の回転が鈍くなる。

しかし迫る恐怖は衰えず。

再度走り出しても、もう絶対逃げられない距離にいることは明白だった。

     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)(だから)


けれど、彼の目は死んでなかった。

     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)9m「代わりによぉ〜〜〜!! 頼んだぜ、『先輩』!」

(*゚ー゚)ノパ听)「あいよ!」

(;゚Д゚)「なにッ!?」

197 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:49:08 ID:OHldUJIc0
先ほど会ったばかり。
名前も知らない、まともな素性もわからない。

ただ、自分の力になってくれそう

そんな、ちんけな理由で信じていたから。

期待を裏切らず、予想違わず、彼女はやってくれた。

彼に対する必殺の攻げ……。


(;゚Д゚)「!?」

 ?  _
(*゚-゚)(;゚∀゚)・∀・)「えっ……」
 ?
(*゚-゚)ノパ听)「んー、良い感じ良い感じ」


なんてことはなかった。

青年もジョルジュも、波紋使いがどのような攻撃手段をするのか知らない。
だから、一体何を繰り出すのか……身構えていたのだが。

水。

本当に、それはただのどこにでも流れている水。
自然界から作り出される賜り物を、人類の英知の結晶で飲料水と化した、あの水道水。


ヒートは、自分の前方にぶちまけた。ただ、それだけ。

198 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:52:29 ID:OHldUJIc0
     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)(おいおい、本当にそれだけじゃねーだろうな……?)

ジョルジュがチラリと視界の端から見た時は、それは間違いなく『異常』だった。

ヒートの手のひらには、『水の球』があったのだ。
どういう仕掛けかわからないが、きっとそれが『波紋』の能力。

何か細工をした、とっておきの武器にでもなったのかと、彼は思っていたのだ。

でも、現実は違う。


グリーン・ベイビィ・ドールズの範囲外から、それを投げつけた。
目測を誤ったのか、それは本体スタンド使いには届かず。

奇妙な形で、砂に混じって弾けて染みこんでいった。それだけ。

期待以上もなにも、期待外れのことしか起こっていない。

(,,゚Д゚)「なんだぁ? そりゃあ……」
     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)(くそっ……)

意識が逸れて、油断するかと思った。
しかし、むしろ青年は後ずさり――――すなわち、ジョルジュの方向へ向かって歩いた。

能力は増すし、ヒートからの距離も取れる。最善の行動である。


(*゚ー゚)ノパ听)「なんだもなにも、『攻撃』だよ、『攻撃』。見りゃわかんない?」

さも当たり前のような顔で、呆れながらもヒートは言った。

199 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:54:53 ID:OHldUJIc0
(,,゚Д゚)(攻撃だと? ばかな……)

青年は当然、それをハッタリだと仮定する。

たかが水だぞ?
それを、俺に対して害のある行動だと、何故言い張れる?

後ずさりをやめ、青年はロッドを構える。


(*゚ー゚)ノパ听)「……ま、わかるわけないか。『普通は』ね」
     コォォォ……

こちらの女の方が、きっと安全だ。何か言っているが、これも虚勢だ。
波紋など、ただの手品みたいなもんでしかないんだな?
そう思った。

ジョルジュは距離を保ちつつやれば、簡単に始末できる。

だから、こちらから行かせてもら――――。

(*゚ー゚)ノパ听)「さて、『乾く前に』やっちゃうよ」

と言いつつ、ヒートはしゃがみこんだ。
そして、自身の前方に投げ込んだ、今にもすぐ蒸発してしまうそうな水たまりに手を突っ込む。

遅れて、普段聞くことはないような、波紋の広がる音がその場全員の、耳に届いた。

200 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 17:57:47 ID:OHldUJIc0
(,,゚Д゚)「なにを……」

     _
(*゚ー゚)(;゚∀゚)・∀・)(しているんだ……!?)


(;゚Д゚)「こ、こいつはァァア〜〜〜〜〜〜ッッ!?」


(*゚ヮ゚)ノパ听)「よっ、と!」


担ぐような仕草をした。

『何を?』

問われた場合、きっと誰もが的確な答えは出せまい。
凡人なら言葉を無くす。
スタント使いなら『スタンド能力だ』と答えるしかない。

けれど、彼女は違う。だからこそ、言葉に詰まる。

砂に吸着したと思われた水。
規則性のない弾け方をし、波状が広がり、白砂の色を染める。


彼女は、『それごと持ち上げた』のだ。

本当にそのまま。水は水で形を維持しながら、砂を体に吸い寄せたまま。

不可能である『液体の拾得』をする、ヒートの顔はやけに誇らしげだった。

201 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 18:01:10 ID:OHldUJIc0
(*゚ー゚)ノパ听)「無理に近づくのもあぶねーし、これが『妥当』かな」

(*゚o゚)ノパ听)「そんじゃあ、名前も知らない面だけは良いお兄さん! これでバイバイな!」

片足を踏み込み、腰をねじり、腕を旋回する。
手に持ったその奇妙な物体は水平の状態で、固体かのように従って動いていた。


(*゚Д゚)ノパ听)「そーぉ……れっ!!」


身体に溜まった反発力を、捻転しながら全て解放し、それを手に持っていた『物体』に
伝えるように……放った!

放物線ではなく、直線を描くように。高速で回転しながら、それは目にも留まらぬ速さで飛んでいく!


(;゚Д(##)「うぎぇっ〜〜〜〜ッ!?」


感じたこともない痛みが、青年の顔に叩きつけられた。
削る様な、ひっぱたかれるような、押し込まれるような、切られるような。

様々な痛みを、避けなくては、と頭で反応している間にぶつけられる。
無様な声をあげ、吹っ飛びながら青年は失神し、戦意を失った。

     _
:::o゚) ( ゚∀゚)・∀・)「おっ?」
  スゥッ……
:::ヮ^)ノシ ノパ听)「ふぅ〜〜、これでお終い、っと」

202 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 18:04:52 ID:OHldUJIc0
手のひらをはたき、人仕事を終えてヒートは満足した表情。

それを見る、何も出来なかったジョルジュは、疑問を浮かべていた。

  _
( ゚∀゚)・∀・)(この人、なんなんだ? 『波紋』ってのは一体?)

能力への疑惑はありつつも、それでも彼は心で感じ取っていた。

彼女は間違いなく、『敵ではなく味方』だと。

もっといろいろと質問をしてみよう。
補修なんかより、よっぽど有意義な勉強時間になりそうだ。

見たこともない新たな能力『波紋』に興味が湧いたジョルジュは、ピンチの後だったというのに

その心を躍らせながらゆっくりと立ち上がり、『戦士』へと声をかけることにしたのだった。






(,, Д(##)

『グリーン・ベイビィ・ドールズ』
本体名 ― 呟影団員 赤城 康一

                        リ タ イ ア
未知の力、波紋による特殊攻撃により再起不能。
スタンドとは、精神のエネルギーが実体化したもの。
彼は幼女が好きだった。



  /└────────┬┐
. <   To Be Continued... | |
  \┌────────┴┘

203 名前: ◆N91v81g8eE :2014/08/03(日) 18:06:53 ID:OHldUJIc0
スタンド名 グリーン・ベイビィ・ドールズ

使用者 (,,゚Д゚) 赤城 康一

スタンド像 (*゚ー゚)

破壊力 E スピード E 射程距離 B 持続力 A 精密機動性 D 成長性 -(彼の意志により不能)

遠隔型スタンド

対象のDNAを奪って、スタンドに認識(食事)させると発動。唾でも髪でも、なんでもいい。
何人でも付加可能。背中に勝手におんぶする(ダッコと言い続ける幼女がスタンド)

その状態で彼に近づくにつれて、身体、精神、共に年齢が若返る。
最高範囲は半径50mほど。ゼロ距離になると、赤子レベルになる。


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