1 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 12:45:24 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)

( ´ω`)

( ´ω`)「どうして僕は生まれてきたんだお……」

( ´ω`)「なんかもうどうでもいいお……仕事もなんもかもやってられないお……」

<ドンドン

「ホライゾン、仕事辞めるなら辞めるで早く連絡しなさい! また家に電話かかってきたわよ!」

( ´ω`)「うへぇ」

2 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 12:49:10 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)「報告」

( ´ω`)「しないと怒られる。しても怒られる」

( ´ω`)「連絡」

( ´ω`)「遅いと怒られる。しないと怒られる」

( ´ω`)「相談」

( ´ω`)「内容に問わず怒られる。しないと怒られる」

( ´ω`)「布団にこもって気分が回復するのを待つしかないお」

( ´ω`)「なにがホウレンソウだお。徹底したところで徹底して怒られるだけだお」

( ´ω`)「きっついお。人生ハードモードだお。人生ゲームなら盤をひっくり返して銀行係を殺してるところだお」

(∩´ω`))「いや、銀行係に罪はないお」

4 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 12:52:27 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)「朝日が怖いお。雨戸締めるかお……」

<コンコン

「ブーン、起きてるわよね?」

( ´ω`)「……なんの用だお。僕はもう何もしたくないんだお」

「アンタの力が必要なの。わかってるでしょう」

( ´ω`)「仕事投げ出して引きこもってる僕に何ができるっていうんだお」

「そんなアンタだからできるのよ。ね、ここ開けて」

( ´ω`)「開いてるお。入ってくるなら勝手にすれば……」

ガチャ

ξ゚听)ξ「わっきったな」

5 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 12:55:56 ID:wn0B4Kqk0
ξ゚听)ξ「わっきったな」

( ´ω`)「二回同じことを言って僕のハートを抉りにきたのかお」

ξ゚听)ξ「あ、ごめんつい」

( ´ω`)「まあいいお。年の暮れどころか三か月は掃除してないし」

「ツンちゃんお茶出すわね!」

ξ゚听)ξ「お構いなく!」

( ´ω`)「飲むかお?」

ξ゚听)ξ「白鶴まるのパックストックしすぎよ」

( ´ω`)「酒飲まないと辛くて起きてられない」

ξ゚听)ξ「アル中じゃない」

7 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 12:59:11 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)きゅっ
  つ□

( ´ω`)「……はぁ」

ξ゚听)ξ「ナチュラルに飲まないでよ」

( ´ω`)「それで、まだ僕に用があるのかお」きゅっ
  つ□

ξ゚听)ξ「だからそういってるじゃない。依頼よ」

( ´ω`)「……今日日曜かお?」

ξ゚听)ξ「……? いや、月曜だけど」

::(∩´ω`)::「月曜こわい月曜こわい」

ξ゚听)ξ「月曜は別に怖くないわよ」

8 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:02:10 ID:wn0B4Kqk0
ξ゚听)ξ「いいから! ここ出るわよ!」

( ´ω`)「月曜日が僕を殺しに来るお……満員電車が僕を圧殺しに来るお……」

ξ゚听)ξ「車で行くから! 車でここ出るから!」

( ´ω`)「通勤ラッシュで車が渋滞するお……事故も起きやすくなるお……死ぬお……」

ξ゚听)ξ「死にたがってたヤツが言うセリフじゃないわね」

( ´ω`)「辛いんだお……。これ、ツンに言っても仕方ないし、誰にも解決できないけど、何かが辛いんだお……」

ξ#゚听)ξ「だから!」

9 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:02:53 ID:wn0B4Kqk0


ξ#゚听)ξ「それが逆にいいんだって!!」

.

10 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:07:45 ID:wn0B4Kqk0
バタン

( ´ω`)「誘拐かお。もうどうでもいいけど」

ξ゚听)ξ「ようやく車に乗ったわね。っていうかアンタ最後にお風呂入ったのいつ?」

( ´ω`)「入浴の習慣は曜日の感覚と共にどこかに置いてきたお」

ξ゚听)ξ「汗臭いわね……っていうか獣臭いのとホームレスの臭いがする」

( ´ω`)「ああ、女の子にこんなこと言われるなんて、もうホント、辛い、辛い……」

ξ゚听)ξ「目的地に着いたらシャワー浴びなさい」

( ´ω`)「知ってる? 今年割と暖冬だから結構寝汗かくの」

ξ゚听)ξ「それが?」

( ´ω`)「汗でべったりしたTシャツ脱ぐのって結構気力いるんだお……」

ξ゚听)ξ「なおさら脱ぎなさい。病気になるわよ」

11 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:11:22 ID:wn0B4Kqk0
バタン

::( ´ω`)::「またこんなところに来てしまったお……。人の視線怖い……」

ξ゚听)ξ「ただいま戻りました」

( ´∀`)「ようやくきたモナね、内藤くん」

::(∩´ω`)::ずるずる
    と

ξ゚听)ξ「あ、こら鬼殺し隠し持ってんじゃないのよ」

( ´∀`)「ああ、いいモナいいモナ。もうアル中ならその方が」

(*´ω`)=3げふ

( ´∀`)「この生気の無い目元、伸びた髭、アルコールで染まった頬。最適モナ」

ξ゚听)ξ「……はあ」

12 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:15:55 ID:wn0B4Kqk0
( ´∀`)「タバコは?」

(*´ω`)「あるなら欲しいお……」

( ´∀`)つ□「セブンスターでいいモナ?」

(*´ω`)「別になんでもいいお。ブラックデビルでなければ」

ξ゚听)ξ「早く話を進めましょう」

(*´ω`)y-・~「またアレをやれってのかお」

( ´∀`)「そう。話が早くて助かるモナ」

ξ゚听)ξ「アンタしか適任がいないのよ」

(*´ω`)y-・~「ウソこけお。僕みたいなのならいくらでもいるお」

( ´∀`)「いやいや、ホントモナよ。君が一番の適任者モナ」

13 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:20:46 ID:wn0B4Kqk0
(*´ω`)「あんな思いは一度だけで充分だお。帰らせてくれお……」ずるずる
  つ と

ξ゚听)ξ「なんのかんのここまで着いてきておきながらまだ断るわけ」

( ´∀`)「いいモナねえ。ここまでのうつはなかなか見つからないモナよ」

(*´ω`)y-・~「僕はやっぱりうつなのかお……」

( ´∀`)「もうそりゃあ超弩級のうつモナ。間違いなく」

(*´ω`)y-・~

( ´ω`)
  つ、 じゅっ

( ´ω`)「気分悪いお。帰るお……」

ξ゚听)ξ「あー凹まない凹まない」

( ´∀`)(うつって他人に言われると気分を害する。これもまたうつモナね)

14 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:24:52 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)「もう帰るお。送ってくれお」

ξ゚听)ξ「ダメよ」

( ´ω`)「じゃあ歩いて帰る」

(;´∀`)「ま、待つモナ! そんなことできるほど君に体力は!」

( ´ω`)「……考えてみればねえお」

( ´ω`)「なんだってんだお。僕に『アレ』を着ろっていうのなら、なんで僕をネガティブの波に飲み込ませるんだお」

( ´∀`)「それは君、『アレ』の原動力が――」

ξ゚听)ξ「そんなことないわよ、ブーン。アンタのことは大事よ」

( ´ω`)

( ´ω`)「ウソくせぇ」

ξ゚听)ξ「頼むから早く『アレ』を着て。もう時間がないの」

( ´∀`)「そろそろ敵が発生する頃モナ……」

( ´ω`)「……報酬」

15 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:31:33 ID:wn0B4Kqk0
ξ゚听)ξ「え?」

( ´∀`)「モナ?」

( ´ω`)「……報酬はなんだって訊いてるんだお」

ξ゚听)ξ「じゃあ、着てくれるの!?」

( ´ω`)「報酬次第だお」

( ´∀`)「なんでも言ってくれたまえ!」

( ´ω`)「……自分で考えられないお」

ξ゚听)ξ(さすがのうつ。何をするにも流されるまま)

(;´∀`)(これはやりやすいようなやりにくいような)

( ´ω`)「なんなんだお。報酬は。金かお。飯かお。他になんかあるのかお」

ξ゚听)ξ「えーっと、えーっと」

( ´∀`)「そ、そうモナ! 当面のニート生活を保障するモナ!」

( ´ω`)「……でもあんたらの依頼には応えるんだお? それニートって言えないお」

(;´∀`)「ぐぬう!!」

『警報! 警報! レベル3の――』

ξ;゚听)ξ「来た!!」

16 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:36:44 ID:wn0B4Kqk0
ξ;゚听)ξ「お金!」

( ´ω`)「いくら」

(;´∀`)「いやそこまで期待されるとアレなんだけど」

ξ;゚听)ξ「ご飯!」

( ´ω`)「悪いけど今何食っても味ほとんど感じねえんだわ」

ξ;゚听)ξ「女は!?」

( ´ω`)「いらねえお。そんな元気ねえお。第一、ツンがそんな提案するとかドン引きだお」

ξ;゚听)ξ「ご、ごめん」

『目標、発生直後の衝撃につき未だ行動不能! 行動不能!』

( ´ω`)「うるっせえ。静かにしろお」

(;´∀`)「ボリューム下げろ!」

ξ;゚听)ξ「なんだったらいいの……!?」

( ´ω`)「……知るかお」

17 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:40:51 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)「あ、一個思いついた」

ξ;゚听)ξ「!」

(;´∀`)「な、何を望むモナ!!」

( ´ω`)「――――」

ξ゚听)ξ「え」(´∀` )

( ´ω`)「できるのかお、できないのかお」

ξ゚听)ξ「いや、そりゃできるけど」

( ´∀`)「そんなことでいいのかモナ?」

( ´ω`)「あ゛?」

(;´∀`)(しまった、『そんなこと』が彼にとっては大事なこと!)

ξ;゚听)ξ(問題の大小が世間一般では測れない!)

,,,( ´ω`)「できねえのなら帰るお」

ξ;゚听)ξ「チョイ待ちチョイ待ち!!」

(;´∀`)「大丈夫だモナ! その報酬、約束するモナ!!」

( ´ω`)

( ´ω`)「ならやる」

18 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:48:27 ID:wn0B4Kqk0
『発生地、ニューソク森林公園に内藤ホライゾン投下準備』

( ´ω`)「……なんか言った方がいいのかお。行きます、とか」

『別にいいわ! それより衝撃に備えて!』

( ´ω`)「分かったお」

『ヘルメットをきちんと被るモナよ! 低高度からの投下とはいえ――』

( ´ω`)「耳元でがなられるとたまらんお。うるっせえ」

『おい、ボリューム下げるモナ!』

( ´ω`)「ふう」
 つ( ◎н◎)

(∩◎н◎)「よいしょっと」

( ◎н◎)「なんかこの中、やっぱり新車の匂いがするお……。吐きそう……」

バクン

『内藤ホライゾン! コード:ネガティブ! 投下!』


ヒュゥ


( ◎н◎)「はあ、辛いお……」

19 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 13:55:07 ID:wn0B4Kqk0
ズシン

シュウウゥゥゥ

( ◎н◎)「……」

( ><)「……」

( ◎н◎)「……」

( ><)「……」

『なんか喋ってもいいのよ』

( ◎н◎)「……初対面の人と喋ること思いつかないお」

『それはもはや人じゃないモナ。気にしなくていいモナよ』

( ◎н◎)「コミュニケーションはとらなくていいのかお」

『おk』

( ◎н◎)「分かったお……。じゃあとっとと殺すお」

( ><)「あの」

( ◎н◎)びくう

( ><)「ここ、どこなんですか。僕、なんなんですか」

( ◎н◎)「あ、う……」

『アンタ別にコミュ障じゃなかったじゃない! なんで急に口ごもってんのよ!』

( ◎н◎)「う……」

『内藤くん、別に怒ってないモナ! ツンくんも本気で怒ってるわけじゃないモナ!』

20 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:01:35 ID:wn0B4Kqk0
( ><)「僕、あれ? 確か手首切ったはずじゃあ?」

『リストカッターね……』

『内藤くん! 話に付き合う必要はないモナ!』

( ◎н◎)「うるっせえ」

『ボリューム下げろ!』

( ◎н◎)「……自傷癖かお」

( ><)「ん? 自傷……。僕、自分で自分の腕とか太ももとか……」

( ><)「う、あああ?」

『ヤバい! 記憶が甦る前に倒して!』

( ◎н◎)「レベル3っていうとこないだの一個上の強さだお。別にそんな」

『便宜上付けてるだけの指標なの! 本当の強さは誰にも測れないわ!』

( ><)「わかんないんです……。頭痛いんです……。なんか日光が眩しい……しんどい……」


( ><)「何故か全部壊したいんです……!」

21 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:06:54 ID:wn0B4Kqk0
( ◎н◎)「!」

『来るわ! 避けて!』

スッ =( ◎н◎)

ズシャアア

( ◎н◎)「なんだおコイツ。色んなところから刃が生えてきたお」

『それは彼の記憶よ! 記憶の塊が実体化してるの!』

『体に刻み込まれた忌まわしい記憶が甦ってるモナ!』

( ><)「なんなんですか、これ……。ああ、でもなんだか」

( ><)「すごく、いい気分、です」

ビュン

ズギャッ

( ◎н◎)「あうあう」

22 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:13:22 ID:wn0B4Kqk0
ズドォオン

( ◎н◎)「スーツの上からでも痛いお」

『生身だったら死んでるわよ! ちゃんと避けて! それの性能なら可能だから!』

『きっとその刃の表面にも、スーツと同じ『ネガティブ』が付与されてるモナ!』

( ◎н◎)「なんだお、その『ネガティブ』って」

『人間の負の感情モナよ!』

( ><)「ううう、なんかあなた見てると嫌悪感がするんです……」

( ><)「綺麗な自然も眩しい太陽も破壊したいけど」

( ><)「何よりもまず、あなたを消したいんです……!」

( ◎н◎)「僕も自分が消えたらすごくいい気分だと思うお……」

『同意すんな馬鹿!』

25 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:19:55 ID:wn0B4Kqk0
『同属嫌悪モナ。ネガティブに塗れた彼らは、同じくネガティブに包まれた内藤くんを嫌悪する』

( ◎н◎)「同属嫌悪……。ああ、キモがられるヤツが同じようなヤツを嫌うあれか」

『周りへの被害は抑えられるモナ……。けど』

( ◎н◎)「けど?」

『それは即ち、圧倒的な暴力が集約されて君に向かうということ……!』

ヒュン ヒュン ヒュン

( ◎н◎)「うお」

( ><)「あなた、なんだかイライラするんです! 消えろ! 消えろ! 消えろ!」

( ◎н◎)「あうっ。いたっ」

『ブーン!』

26 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:26:00 ID:wn0B4Kqk0
ヒュン

バシィ

( ◎н◎)「痛ぇお……」

(;><)「!!」

『刃を掴んだ!?』

( ◎н◎)「お前の気持ちなんか知らねえお。僕はとにかく気分が悪いんだお」

(;><)「は、離すんです!! 気持ち悪い!! ナメクジとキスするよりも、母親が別の男とセックスしているよりも!」

( ><)「気持ち悪いんです!!」

ビュン

『危ない!』

( ◎н◎)「それがお前のトラウマが何かかお?」スゥッ

『紙一重で避けたモナ!?』

( ◎н◎)「うぜえお。そんなの垂れ流すんじゃねえお……」

(;><)「おおおおおおおお!!!!」

ビュンビュンビュン

『すごい、全部避けていく……!?』

『ち、違うモナ、全部ちょっとずつ当たってるモナよ! でも――受け流してる!』

( ◎н◎)「もっと静かに一人で消えろお……」

27 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:31:23 ID:wn0B4Kqk0
( ◎н◎)「ん」

シュウウウゥゥゥ

『まずい、刃を握っている部分の装甲が融解し始めてるわ! 早くそれを離して!』

( ◎н◎)「どうしてだお」

『ネガティブはネガティブ同士で融和してしまうモナ! 瞬間的な接触ならともかく、長時間は耐えられない!』

『油脂が同じもの同士で混ざり合うのと同じことよ!』

( ◎н◎)「でも、これ離したら面倒だお」

(;><)「消えろ! 消えろ! お前なんか! 僕なんか!! 世界ごと消えろ!!」

ビュンビュンビュンビュンビュン

『どんどん体が原型を留めなくなってきてる!?』

『やばいモナ、検知されるネガティブレベルが4になったモナよ!?』

( ◎н◎)「うるっせえ」

『ボリューム下げろ!』

28 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:34:12 ID:wn0B4Kqk0
( ◎н◎)「うーん」

( ><)「えっ」ぐんっ

( ◎н◎)「引っ張って」

ドゴォ

( ◎н◎)「ぱーんち」

( ><)ゲボォッ

( ◎н◎)「引っ張って」

ドゴォ

( ◎н◎)「ぱーんち」

( ><)「ご、のっ」ゲボッ

( ◎н◎)「引っ張って」


( ◎н◎)「振り回して」


( ◎н◎)「地面に」

( ><)「!!」

ドーン

30 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:39:56 ID:wn0B4Kqk0
( ◎н◎)「バトルドームみたいなテンションで地面にシューゥ。超エキサイティング……。ツクダオリジナル」

( ◎н◎)「……はあ」

( ◎н◎)「死にたい」

( ><)ビクン……ビクン……

『すごい、レベル4をたった数秒で沈黙させた……』

『このパワー。やはり内藤くんの適性は疑うべくもないモナね』

( ◎н◎)「まだ生きてるかお」

( ><)「……この。……ちか、よるな」

( ◎н◎)「まだ生きてるお」

ズン

( ><)「ぐふぁぁぁっ!!」

( ◎н◎)「今お前の骨盤辺りを踏み抜いたお。たぶんお前はもう立てないお」

(;><)「痛い!! 痛いいいいい!!」

( ◎н◎)「だから」

ズン

( ><)「!!!!」

ズン

( ◎н◎)「なんだってんだお」

31 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:44:47 ID:wn0B4Kqk0
「っぎゃああああああ!!!!」

「くっそ、くっそ!! くっそおおお!!」

( ◎н◎)「お、っと」

バシン

『ここまで傷つけられてまだ攻撃してくるの!?』

『残念ながら、あれが人間ではないという証拠がここにあるモナ』

( ◎н◎)「この刃の形もかなりねじ曲がってるけど」

ギリギリギリ ボギン

( ◎н◎)「お前の性格もかなりねじくれてるおね……」

( ><)「殺す、お前、殺す……世界を潰す……全部壊す……」ブツブツ

( ◎н◎)「そういうことは部屋にこもって、一人で、言葉に出さず、静かに、思い続けるもんだお」

( ><)「そうだ、僕を消そう……僕を消すんだ……」

ヒュッ

『何を――』

ズシャッ

32 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:49:54 ID:wn0B4Kqk0
( ><)「ふ、ひひ……」

( ><)ブシュウウウ

『自分を攻撃した!?』

( ◎н◎)「ん」

『内藤くん! その足をどけて早くそこから離れるモナ!』

( ◎н◎)「……なんだお、この黒い血」

『何かは分からないが、君を取り囲もうとしているモナ!!』

( ><)「そうだ、思い出したんです。きっとこの世は僕の妄想なんです」

『早く逃げてブーン!!』

( ◎н◎)「気分悪くて胸焼けみたいなのする……」

『いいから!!』

( ><)「僕が消えれば世界の終わりなんです……。皆、それで消えるんです……くふふ」

( ◎н◎)「疲れた……。けど逃げないといけないんだおね……」

バッ

33 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:53:03 ID:wn0B4Kqk0
( ◎н◎)「あっ」

ぐん

( ◎н◎)「脚、掴まれ――」

( ><)「一緒に消えるんです!!」

『ブーン!!』

『内藤くん!!』

( ><)「全部、壊してやる、んです」

( ◎н◎)「お、お、お」

『黒い血がブーンを包んで――』

『あれはネガティブモナ! 全部、ネガティブが液状化したものモナ!!』

『じゃあ、あの中にいたらブーンは!!』

34 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:55:20 ID:wn0B4Kqk0
( ><)「くふふ……。終わりなんです……」


( ><)「思い出したんです……。お母さんも、あいつも殺すんです……」


( ><)「どいつもこいつも、僕を追いつめた連中全員を消すんです……」


( ><)「そのあとに、僕も消えるんですよ……くふふ」


( ><)「世界を終わらせてやるんです……」

35 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 14:56:22 ID:wn0B4Kqk0


「寝言は終わったかお」

.

36 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:00:28 ID:wn0B4Kqk0
( ><)「!?」


「お前みたいな中二病のヤツはごまんと見てきたお」
ず...

◎)「僕もそんな時期あったお」
ずず...

н◎)「でも、そんなの過去のことだし」
ずずず...

◎н◎)「今更どうこう言うつもりもない」
 ずずず...

 ◎н◎)「でも、お前は」
  ずずず...

( ◎н◎)「迷惑だ」
    ずぅ...

( ><)「なっ!?」

『ネガティブの中からブーンが!?』

『ど、どうやって!?』

37 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:04:18 ID:wn0B4Kqk0
( ><)「う、うああああ!! な、なんで!? なんでお前生きて!?」

( ◎н◎)「やかましいガキだお」シュゥゥゥウウ

『装甲が分離しかけている!?』

『もう限界に近いモナよ!? 内藤くん何やってるモナ! 逃げて!』

( ><)「しぃいいいいいいねええええええ!!!!」

( ◎н◎)

( ● ●)カッ

( ●w●)ずずずずず

『形状が、こんな、見たことない……!!』

38 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:05:31 ID:wn0B4Kqk0


       フシュゥゥゥ( ●w●)ゥゥゥゥウ

.

39 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:09:45 ID:wn0B4Kqk0
( ●w●)「ああ……」

(;><)「うわっ、うわあああああ」

( ●w●)「実に……」

(;><)「なんで、思い通りに消えないんだよぉおおお!?」

( ●w●)「うつだ……」

( ●w●)「……」

∈( ●w●)∋「……」
 すっ

40 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:11:29 ID:wn0B4Kqk0

    (>< )

        ==∈( ●w●)∋
          ひゅん


     (>//< )スパァ

          ∈( ●w●)∋



     (>/   /< )ドロリ

          ∈( ●w●)∋「……」

41 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:15:24 ID:wn0B4Kqk0
ξ゚听)ξ「お疲れ様」

( ´∀`)「いやー、よくやってくれたモナ!」

( ´ω`)「これで満足かお」
 つ( ◎н◎)ぬぎぬぎ

ξ゚听)ξ「ええ。ありがとう」

( ´ω`)「スーツ、溶かしちゃって悪いおね」

( ´∀`)「なになに、これくらいすぐ修復できるモナよ」

( ´ω`)「ああそう」きゅっ
 つ□

( ´∀`)「どこから酒を……」

( ´ω`)「別にどこだっていいだろ」

42 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:17:43 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)「報酬」

ξ゚听)ξ「え、ああ」

,,,( ´ω`)「任せたお」
     すたすたすた

( ´∀`)「あ、いや、内藤くん!」

( ´ω`)「なんだおうるっせえ」

(´∀` )「ボリューム下げろ!」

ξ゚听)ξ「本当に、報酬、それでいいの?」

( ´ω`)「ああ? なんか問題あるのかお」

( ´∀`)「別に、そういうわけでは」

,,,( ´ω`)「じゃあ、僕はこれで」
     すたすたすた



( ´ω`)


( ´ω`)「車で送ってくれない?」

43 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:21:15 ID:wn0B4Kqk0
( ´ω`)「朝かお……。また眠れなかったお……」

( ´ω`)「この世は既に僕を殺すために動いてる気がするお……」

( ´ω`)「電車に乗ろうとしたら自殺念慮が湧くお……」

( ´ω`)「遺族のこと考えたら飛び込み自殺なんてできないけど……」

<ドンドン

「朝ご飯よ!」

( ´ω`)「あんまり食欲ないお……。卵かけご飯だけそこに置いといてくれお」

「ちゃんとおかずも食べなさいね!」

( ´ω`)「……」

シーン

( ´ω`)「……」

( ´ω`)「……どうやらちゃんとやってくれたみたいだおね」

44 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:23:53 ID:wn0B4Kqk0
  ξ゚听)ξ】「ええ、内藤ホライゾンの親族です」

  ξ゚听)ξ】「本人は電話に出られる状況ではないため、後日わたくしがうかがいます」

  ξ゚听)ξ】「ええ、退職ということで」

  ξ゚听)ξ】「申し訳ございません……」

  ξ゚听)ξ ぴっ

  ξ゚听)ξ=3



( ´ω`)「これでゆっくりうつと戦えるお……」

47 名前:名も無きAAのようです :2014/01/08(水) 15:33:14 ID:wn0B4Kqk0
かいせつ

・( ´ω`)
  内藤ホライゾン あだ名 ブーン
  すごいうつの人

・ξ゚听)ξ
  ツン
  すごい解説の人

・( ´∀`)
  モナー
  すごい解説の人

・( ><)
  名もなき中二病
  自傷癖の記憶から刃を作り出すネガティブラー

・ネガティブ
  人間の負の感情。また、その実体化したもの、エネルギーの総称。

・ネガティブスーツ
  内藤が着たヤツ。装甲の大部分をネガティブにより構成されている。
  本来は変身機能とかはないらしいよ。

・うつ
  近年精神の病というだけでなく、脳を含めた体の病気でもあると認知され始めたもの。
  倦怠感や自殺念慮、虚脱感など多くの症状を伴い、完治することは難しいと言われている。
  一旦よくなることを寛解と表現する。完治ではない。
  真面目すぎる人間や完璧主義者がなりやすいと言われているが、ただの傾向である。
  新型うつなど色々なバリエーションがある。すごいね!


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