製作速報大学遊戯王同好会は日々デュエルの練習に励んでいる。
 お互いの手札、場の状況を記録しつつのデュエル――終了後にお互いに見直して検討、ネットや書籍での情報収集、そして週末は他のショップの大会への遠征。
 そして、皆気づいたことは逐一ノートにまとめていきレベルアップをはかっていった。
 それらは平日の放課後は毎日、そして土日は朝から夕方まで行われていた。遊ぶ時間など全くない状況の中――

(=゚ω゚)「やってられるかああああああああああ!」

 ぃょぅがついにキレた。

(=゚ω゚)「少しお暇をいただきたいとおもいます、ビッグボス」

( ;∀;)「夢に遊戯王が出てくる――」

( ><)「流石に休みが欲しいんです!」

(*゚∀゚)「おい、根性ないぞお前ら」

川 ゚ -゚) 「うーん、しょうがない。じゃあ週末でみんなで遊びに行こう」

(=゚ω゚)( ;∀;)( ><)「よっしゃああああああああ」



DUELIST REVOLUTION−製作速報大学が遊戯王の世界で頂点を目指すようです

第六話「瀬戸際の攻防」



 そして、その週末がやってきた。
 クー以外のメンバーが学校前に集まっているのだが、何故か皆の格好はバラバラであった。

(*゚∀゚)「おい、お前らなんて格好してんだ。モララー、夏祭りに行くのにスーツはないだろう」

 浴衣を着たつーが言った。

( ・∀・)「え? 引田天功プロデュースのパーティってクーさんから聞いたんですけど?」

(=゚ω゚)「イチゴ狩りに行くって聞いたょぅ……」

 そう言ったのは麦わら帽子を被り、ノースリーブシャツという格好をしたぃょぅ。

( ><)「僕はサーフィンを習いに行くってクーさんから」

 ボディスーツを着込んだわかんないんですがそう言った時、クーがやってきた。
 クーはブラウスにロングスカートと、いつも通りの服装をしている。

川 ゚ -゚) 「あれ、みんなそんな格好してどうしたんだ?」

(=゚ω゚)「イチゴ狩りじゃ……」

川 ゚ -゚) 「イチゴ狩りは秋だ。今日はみんなでプロのデュエル大会を観戦するはずだぞ」

( ><)「全然違うじゃないですか!」

川 ゚ -゚) 「あちゃー、伝達の齟齬があったか――まあいい、早く行こう」

(*゚∀゚)「ええ……」

( ・∀・)「ていうか結局遊戯王絡みなんですね……」



 一同が電車に乗ってたどり着いたのはギガワロス区民センターという施設であった。今日、ここであるタイトルを懸けたプロデュエリストトーナメントが行われるらしい。
 観戦料金を払い、首から下げるパスカードを貰って一同はデュエル会場へと入った。

( ><)「何か僕たちすっごく見られてないですか?」

川 ゚ -゚) 「気のせいだろう。ほら、始まるぞ」

|゚ノ ^∀^)「ご来場の皆様、長らくお待たせいたしました。これより第三十七回、アッパイデック杯を開催いたします」

 あちこちから拍手が飛び、モララー達もそれらに合わせた。

|゚ノ ^∀^)「そしてデュエル開始前に、観戦者の方々へのお願いが――」

 主催の説明が終わり、プロデュエリストによるトーナメント戦が始まった。このトーナメントの勝者が、チャンピオンへの挑戦権を得る。
 そして、チャンピオンにシングル戦で勝利するとチャンピオン入れ替えになるということだった。

( ・∀・)「今のチャンピオンって誰なんですか」

(*゚∀゚)「知らないのか? ギコプロだよ、現在六冠。チーム戦のトライデント杯、女子専用タイトルのデュエリストクイーン杯以外の全ての国内タイトルを取ってるってことだな」

( ・∀・)「あ、ギコプロなら知ってますよ」

(=゚ω゚)「生ける伝説だょぅ」

( ><)「CMに出てたんです!」

川 ゚ -゚) 「……じゃあここからの観戦は自由行動で。くれぐれも騒がないようにな」



 三時間後、トーナメントを制したのは女流のペニサス伊藤プロだった。

川 ゚ -゚) 「ペニサスプロ――今話題のスピリチュアルデュエリストだったな」

(=゚ω゚)「確か占いをデュエルに取り入れてるっていう、胡散臭いオバさんだょぅ」

(;・∀・)「ちょっと、周りに聞こえるよ」

(*゚∀゚)「お、始まるみたいだぞ」

 会場には巨大スクリーンがあり、モララー達含む観客はそれを見上げている。
 トーナメントは一般からの直接の観戦も可能になっているのだが、チャンピオンマッチだけは別室で行われることになっているのだ。
 別室にはジャッジが一名いるのみであり、観戦はカメラを通して行われる。そしてテレビで放送されるのは目玉となっているこの試合だけである。



 開始十分前。プロデュエリストのギコとペニサスが卓に付く。

( ゚Д゚)「お久しぶりです、ペニサスプロ」

 現役で最強と謳われるプロデュエリスト、ギコがそう言って頭を下げた。

('、`*川「やあ、ギコ君。今日はよろしく」

 対するペニサス、年齢は四十手前なのだが年齢以上に老けて見える。だが、何より目を引くのはそのピンクの髪色である。
 ラッキーカラーに合わせるということを理由に毎月髪の色を染めなおしているということであった。

( ゚Д゚)「この前の大会には出てなかったですね」

('、`*川「その時は運気の流れが悪くてね……しかし、今日は絶好調。逆にあなたは今日、年間を通して最も悪い日となるはずよ」

( ゚Д゚)「……占いは信じてないんで」

('、`*川「この決闘、私が頂くわ。星がそう囁いている」

(・(エ)・)「そろそろ開始時間となります。表はペニサスプロ、裏はギコプロで」

 ジャッジがコインをトスし、落ちてきたコインを手の甲に押さえる。

(・(エ)・)「表です。では初めてください」

('、`*川「ではよろしく」

( ゚Д゚)「よろしくお願いします」

('、`*川「ドロー。ローンファイア・ブロッサムを召喚。効果発動。ローンファイア自身をリリースしデッキからキラー・トマトを守備表示で特殊召喚。カードを一枚セットしてターンエンド」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%ED%A1%B...
http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%AD%A5%E...

( ゚Д゚)「ドロー。ワン・フォー・ワン発動、手札からフィッシュボーグ−ガンナーを墓地へ送りデッキから黄泉ガエルを特殊召喚。さらにフィッシュボーグ−ガンナーの効果発動」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%EF%A5%F...
http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%B2%AB%C0%F...
http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%D5%A5%A...

( ゚Д゚)「手札から闇の誘惑を捨て、特殊召喚する。黄泉ガエルとフィッシュボーグ−ガンナーを墓地へ送り、フォーミュラ・シンクロンを守備表示でシンクロ召喚。効果により1ドロー」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%D5%A5%A...

('、`*川(黄泉、ガンナーのセットが早くも揃ったか……)

( ゚Д゚)「フォーミュラ・シンクロンをリリースして邪帝ガイウスをアドバンス召喚。効果発動、キラー・トマトを除外。1000ダメージ。バトル、ガイウス(ATK2400)でダイレクトアタック」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%BC%D9%C4%E...

('、`*川LP7000→4600

( ゚Д゚)「カードをセットしてターンエンド」

('、`*川  LP4600 手札5枚
モンスター:なし
魔法・罠:なし

( ゚Д゚) LP8000 手札2枚 
モンスター:ガイウス
魔法・罠:なし

('、`*川「ドロー」

( ゚Д゚)「スタンバイフェイズにトラップ発動。マインドクラッシュ」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%DE%A5%A...

('、`*川「!!」

(;・∀・)「え、何で素打ち? 相手のデッキがローンファイアとトマトである程度わかったとしても、手札まで完璧にわかりませんよね?」

川 ゚ -゚) 「恐らく、そのローンファイア一枚でわかったんだ。だが私なら使わないだろうな」

(;・∀・)「わからない」

('、`*川「……何をご指名?」

( ゚Д゚)「ローンファイア・ブロッサムだ」

 ペニサスは手札を公開する。

 ゾンビ・マスター ローンファイア・ブロッサム ゴブリンゾンビ スポーア おろかな埋葬 スノーマンイーター

('、`*川「当たりね」

 ペニサスの手札からローンファイアが捨てられる。

(;・∀・)「あ、なるほど。ローンファイアの効果は大抵二回使うから、そうしなかったってことは手札に抱えてるってことなのか」

川 ゚ -゚) 「だが一枚積みの可能性やあえてリクルートを一回にした可能性だって充分にある――しかし、それでもギコプロは使った」

( ><)「度胸あるんです!」

('、`*川(やるわねギコ君。この状況で先手を取るためには……!)

('、`*川「おろかな埋葬発動。デッキからグローアップ・バルブを墓地へ。そのまま効果発動」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A4%AA%A4%E...
http://yugioh-wiki.net/?%A1%D4%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A...

('、`*川「デッキの一番上から――よし、ゴブリンゾンビを墓地へ送りバルブを特殊召喚」

('、`*川「手札からゾンビ・マスターを召喚、効果発動。手札からゴブリンゾンビを墓地へ送りそのままそれを特殊召喚」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%BE%A5%F...
http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%B4%A5%D...

('、`*川「ゾンビ・マスター、ゴブリンゾンビ、グローアップ・バルブを墓地へ送り、氷結界の龍 トリシューラをシンクロ召喚」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%C9%B9%B7%E...

( ・∀・)「ここでトリシューラ! いいなーあのデッキ。ローンファイアあるならダンディデブリもありそうだし、制限になったトリシューラを一回は出せそうな構成してるのか。組もうかなー」

(=゚ω゚)(*゚∀゚)(うるせー)

川 ゚ -゚) 「しかし、ペニサスプロはバルブで落ちたカードがよかったな。いや、それに賭けたのか――帝デッキの頭を押さえるために。このトリシューラの価値は大きいぞ」

( ゚Д゚)(ゴブゾンが落ちなければこのターンには出なかったトリシューラか……)

('、`*川「トリシューラの効果発動。フィールドのガイウス、墓地の黄泉ガエル、手札をランダムに一枚除外してもらおうかしら」

 ギコプロの手札から除外されたのは風帝ライザー。

(=゚ω゚)「黄泉除外……これは痛えょぅ」

('、`*川「ゴブリンゾンビの効果。デッキからゾンビ・マスターを手札に加えるわ。バトル、トリシューラ(ATK2700)でダイレクトアタック」

( ゚Д゚)LP8000→5300「ゴーズ(ATK2700)だ。守備表示で特殊召喚、効果によりカイエントークン(ATK2700)を特殊召喚」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%CC%BD%C9%D...

('、`*川「……ターンエンド」

( ・∀・)「ゴーズは2700残しつつ一枚でアド自体は取れる状況。とはいえ、ギコプロの手札はなし。次で引いて一枚。帝に必要な黄泉ガエルもなくなったし厳しいなー」

(*゚∀゚)「対してあっちは三枚。そして次のターン、ペニサスプロはレベル8シンクロモンスターを出せるな」

(=゚ω゚)「でもペニサスプロのライフはダイレクトくらえば残り1900、ワンチャンあるょぅ」

( ><)「で、どっちが有利なんですか?」

( ゚Д゚)「ドロー」

( ゚Д゚)「カイエントークンとゴーズを攻撃表示に変更。カイエントークンでトリシューラを攻撃」

('、`*川「相打ちね」

( ゚Д゚)「ゴーズでダイレクトアタック」

('、`*川LP4600→1900

( ゚Д゚)「ターンエンド」

('、`*川  LP1900 手札3枚
モンスター:なし
魔法・罠:なし

( ゚Д゚) LP5300 手札1枚
モンスター:ゴーズ
魔法・罠:なし

( ><)「あれ、守備力が高いカイエントークンを残した方がよかったんじゃないんですか?」

( ・∀・)「ゴーズの方がバウンスに有利だからじゃない?」

川 ゚ -゚) 「いいところに気がついたなモララー君。どうだ、上手い人のデュエルを見るのは勉強になるだろう」

( ・∀・)「ハァ……何か上手く乗せられた気もしますが」

('、`*川「ドロー。手札からゾンビ・マスター召喚。効果発動。手札からスポーアを墓地に送り、ゴブリンゾンビを蘇生」

('、`*川「さらに墓地のスポーアの効果発動。墓地のローンファイア・ブロッサムを除外してフィールドに特殊召喚。効果によりレベルを3あげるわ」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%B9%A5%D...

('、`*川「ゴブリンゾンビとレベル4となったスポーアを墓地に送ってスクラップ・ドラゴンをシンクロ召喚」

http://yugioh-wiki.net/?%A1%D4%A5%B9%A5%AF%A5%E9%A...

('、`*川「ゴブリンゾンビの効果発動。デッキからゾンビキャリアを手札へ」

('、`*川「バトル、スクラップ・ドラゴンでゴーズを攻撃」

( ゚Д゚)LP5300→5200

('、`*川「ゾンビ・マスターでダイレクトアタック」

( ゚Д゚)LP5200→3400

( ゚Д゚)(恐らく……ヤツの手札に魔法、罠はないな)

('、`*川「ターンエンド」

川 ゚ -゚)(ペニサスプロ、ゾンマスの効果でゾンマス蘇生でラッシュをかける選択肢もあったのだがやらなかったな……まあ今はブラック・ホールがあるか)

( ゚Д゚)「ドロー」

( ゚Д゚)「墓地のフォーミュラ・シンクロン、ゴーズを除外して手札からカオス・ソーサラーを守備表示で特殊召喚」

( ゚Д゚)「カオス・ソーサラーの効果発動。スクラップ・ドラゴンを除外。そしてこの効果を使ったカオス・ソーサラーはこのターン、攻撃することが出来ない」

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('、`*川「ソーサラーはすぐやられる、もうもたないんじゃないかしら?」

( ゚Д゚)「デュエルは最後までわからないもんですよ。カードをセットしてターンエンド」

('、`*川  LP1900 手札3枚
モンスター:ゾンビ・マスター
魔法・罠:なし

( ゚Д゚) LP3400 手札なし
モンスター:カオス・ソーサラー
魔法・罠:一枚

('、`*川「ドロー」

('、`*川の手札 スノーマンイーター クリッター ゾンビ・キャリア 強欲で謙虚な壺

('、`*川「ゾンビ・マスターの効果を発動。手札からゾンビ・キャリアを捨ててそのまま特殊召喚」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%BE%A5%F...

( ゚Д゚)「…………」

('、`*川「ゾンビ・マスターとゾンビ・キャリアを墓地へ送り、氷結界の龍 ブリューナク(ATK2300)をシンクロ召喚」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%C9%B9%B7%E...

( ゚Д゚)「…………」

('、`*川(スルー、激流じゃない? ブラフか、もしくは先を見越してる?)

('、`*川「ブリューナクの効果発動。手札のスノーマンイーターを捨てて、そちらの場のカオス・ソーサラーを手札に戻すわ」

( ゚Д゚)「オーケーだ」

('、`*川「クリッター(ATK1000)を召喚。ブリューナクとクリッターでダイレクトアタック」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%AF%A5%E...

( ゚Д゚)LP3400→100

('、`*川(よし、あと少し)

('、`*川「ターンエンド」

(=゚ω゚)「ダメージ重視でバウンスしなくてもゴヨウでソーサラー奪った方がよかったんじゃないかょぅ?」

(*゚∀゚)「ブリュだと次のターンにバウンスして安全にとどめ刺せるからじゃね?」

川 ゚ -゚)「ブリュはいいんだが、それ以前のペニサスプロの判断が微妙だな」

( ・∀・)「ゾンビ・マスターでキャリア捨ててゴブゾン蘇生、キャリアを自身の効果で特殊召喚。あとはブリュ出してバウンスしていればこのターンで終わっていましたね」

川 ゚ -゚)「いや、それだとキャリアの除外というリスクが入ってくる。伏せが奈落や激流なら最悪だ」

(*゚∀゚)「……ゾンマスの効果でスノーマンイーター捨ててゴブゾン蘇生、キャリア召喚でいいな」

川 ゚ -゚)「そう、それが一番。簡単なプレイングだ」

川 ゚ -゚)「恐らく、ゾンビ・マスターとキャリアの組み合わせで、捨ててそのまま特殊召喚というプレイが頭を支配していたのだろうな」

(=゚ω゚)「プロなのにそういうミスしちゃうもんなのかょぅ」

( ・∀・)「誰だってミスはするよ」

( ><)「僕はいっつもプレミしてるんです!」

(*゚∀゚)「そんなこと威張ってんじゃねえ!」

( ・∀・)「ていうか、この状況ほぼギコプロの負けじゃないですか? 帝にこの状況をひっくり返せるカードは……」

川 ゚ -゚)「ああ、伏せカード次第だが――確率で見ると厳しいだろうな」

( ゚Д゚)「ドロー」

( ゚Д゚)「モンスターをセットしてターンエンド」

('、`*川  LP1900 手札1枚
モンスター:ブリューナク クリッター
魔法・罠:なし

( ゚Д゚) LP100 手札1枚
モンスター:裏守備1
魔法・罠:一枚

「終わった」

 ギコプロがターン終了を告げた瞬間、会場の誰もがそう思った。
 ギコプロのカードはフィールドの二枚、そして使えないカオス・ソーサラーのみ。ブリューナクと二枚の手札を抱えることになるペニサスプロにターンが回る。

('、`*川(勝った! これで私がチャンピオンだ! プロになって初めてのタイトルゲット!)

('、`*川「ドロー。ブリューナクの効果発動! 手札の強欲で謙虚な壺とブラック・ホールを捨ててそちらの伏せカード二枚を手札に戻す!」

( ゚Д゚)「オーケーだ」

('、`*川「バトル! ブリューナクでダイレクトアタック!」

( ゚Д゚)「……甘いぜ、手札からバトル・フェーダー発動。バトル・フェーダーを守備表示で特殊召喚、そしてバトルフェイズを終了させる」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%D0%A5%C...

('、`*川「な……!」

 しかし、ギコプロは敗北を回避した。その瞬間、会場の誰もが息を呑んだ。

('、`*川(フェーダーを――セットしていたのか! ブリューナクのバウンスを誘って手札をなくすため)

('、`*川(そう、もしギコ君が手札に持ったまま効果で出していたのなら、ブリュのバウンスですぐに倒せた)

('、`*川(しかし焦る必要はない。相手はフェーダーを出しただけよ。何もなければただの壁)

('、`*川「ターンエンド」

( ゚Д゚)「ドロー。バトル・フェーダーをリリースし、邪帝ガイウスをアドバンス召喚。効果でクリッターを除外」

('、`*川LP1900→900(くっ、帝を引かれたか……!)

( ゚Д゚)「バトル、ガイウスでブリューナクを攻撃」

('、`*川LP900→800

( ゚Д゚)「カードをセットしてターンエンド」

('、`*川(私の手持ちは次のドロー一枚、そして墓地のゾンビ・キャリアか。引きによっては勝てる)

('、`*川「ドロー」

('、`*川「カードをセット。ターンエンド」

( ゚Д゚)「エンドフェイズに速攻魔法、サイクロン」

http://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%D4%A5%B5%A5%A...

('、`*川「……はい」

 破壊されたのはミラーフォース。ペニサスプロはサレンダーを宣言した。



 アッパイデック杯チャンピオンであるギコはこうして六度目の防衛を果たした。その後に表彰式や後のイベント告知などがあった後、第三十七回、アッパイデック杯は終了した。
 モララーたちは帰路の電車の中でギコプロとペニサスプロのデュエルについて話し合っていた。

川 ゚ -゚) 「このデュエル、ペニサスプロはプレイングによっては勝つことが出来たんだ」

川 ゚ -゚) 「最終ターンの前は明らかにダメなプレイングだった。最後のターンもブリュの効果を使わずにセットカードを攻撃。そうすればバトル・フェーダーは使えずリリースは揃わなかった」

(;・∀・)「セットモンスターがフェーダーだなんてわかりませんよ」

川 ゚ -゚) 「うん。しかしそうでなくても、さっきのターンで相手はセットした魔法、罠を使わなかったのだからそっちをバウンスしないというのもあったはずだ。もう少し慎重で、フェーダーのことが頭にあればもう少し戦えたと思う」

川 ゚ -゚) 「対してギコプロはフェーダーセットという手段で大胆に勝利した。相手のミスにも賭けた、まさにこれしかないという手段でな……」

(*゚∀゚)「うーん、オレがギコプロだったら負けてた気がするぜ」

川 ゚ -゚) 「練習デュエルでノートに細かいログを書かせてるのだって面倒くさいとかお前らブーたれてるけどプレイング上達の為なんだぞ」

川 ゚ -゚) 「遊び呆けてると、今日のペニサスプロのように本番の大会でミスして負けてしまうかもしれない。プレイングの重要さはわかってくれたな?」

(;・∀・)「はぁい。もう遊びたいなんて言いません」

(=゚ω゚)「うぅ……あぁぁぁぁぁぁぁぁ! 何かすっごいデュエルがしたくなったょぅ!」

( ><)「僕もなんです! やってることはわからなかったけどプロの人達かっこよかったんです!」

川 ゚ -゚) 「そう? じゃあ明日は朝六時から部活ね。好きなだけデュエルをさせてやる!」

(;・∀・)「うそー」

(=゚ω゚)「迂闊なこと言うんじゃなかったし……」

 製作大学遊戯王同好会――モララー達は大会を間近に控え、どこまで己の腕を磨けるか。

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