667 名前:(゚、゚トソン卒業式の帰り道のようです(,,゚Д゚) :2014/03/25(火) 22:51:29 ID:.nY2qY9A0
(゚、゚トソン「寒いですね」

(,,゚Д゚)「寒いな」

(,,゚Д゚)「……これでも羽織れよ」

(゚、゚トソン「ありがとうございます」

(゚、゚トソン「もう3月なのに暖かくならないものですね」

(,,゚Д゚)「日が陰ってきたらな。昼間はずいぶんマシになってきたろ」

(゚、゚トソン「それですよね……そこで油断してしまってどうも」

(,,゚Д゚)「気持ちは分からなくもないがな」

668 名前:(゚、゚トソン卒業式の帰り道のようです(,,゚Д゚) :2014/03/25(火) 22:52:11 ID:.nY2qY9A0
(゚、゚トソン「暗いですね」

(,,゚Д゚)「暗いな」

(゚、゚トソン「少しは日が長くはなってきましたけど」

(,,゚Д゚)「ま、そこは助かるところだよな。日の入りはともかく、日の出が早くなるのは都合がいい」

(゚、゚トソン「ですね。先輩はもう引退してますけど」

(,,゚Д゚)「それは言うなよ。お前は助かってるんだろ?」

(゚、゚トソン「それは…………まあ」

(,,゚Д゚)「なら良いさ。なんだかんだ言って心配だからな」

(゚、゚トソン「あら、口説いてるんですか?しぃ先輩に連絡する準備は出来てますよ?」

(,,゚Д゚)「そんなんじゃねえよ……」

669 名前:(゚、゚トソン卒業式の帰り道のようです(,,゚Д゚) :2014/03/25(火) 22:53:00 ID:.nY2qY9A0
(゚、゚トソン「ところで、そのしぃ先輩とは最近どうなんですか?」

(,,゚Д゚)「どうって、特に変わったことは無いぞ 」

(゚、゚トソン「いや、遠距離になるんじゃないんですか?私達のところには何も話が下りてこないんですけど」

(,,゚Д゚)「なんだ。知らなかったのか。しぃも俺と同じ大学に進学することになってる」

(゚、゚トソン「本当に、羨ましい限りですね。先輩達」

(,,゚Д゚)「そんなに良いもんでもねえよ。今だってこの場がしぃに見つかったら後で何されるか分かったもんじゃねえ」

(゚、゚トソン「言われる、じゃなくてされるなんですね……それについては問題ないですよ。しぃ先輩にはさっき会ったときにギコ先輩を借りることを言っておきましたから」

(,,゚Д゚)「随分用意がいいじゃねえか。何かあったのか?」

(゚、゚トソン「いえ、別に。ただの気分ですよ。気分」

(,,゚Д゚)「お、おう……」

670 名前:(゚、゚トソン卒業式の帰り道のようです(,,゚Д゚) :2014/03/25(火) 22:54:01 ID:.nY2qY9A0
(,,゚Д゚)「そう言えば部活の様子はどうだ?俺達がいなくなったらラッパのパワーが足りなくなりそうで心配なんだが」

(゚、゚トソン「ラッパなら大丈夫ですよ。先輩達が引退してから最初の本番で大失敗しましたけど、それで発破がかかったみたいで。先輩がいたときよりずいぶん良くなってますよ」

(,,゚Д゚)「あいつらがか?変わるもんだな」

(゚、゚トソン「ですよね。それよりは今は低音域ですね。ラッパ以上に上級生に頼ってるところがありましたし。ブーンも頑張ってはいますけど……」

(,,゚Д゚)「あー……ベルの奴か……あいつひとりで安定感出しすぎだったんだよ」

(゚、゚トソン「案外気づかないものでしたね。なので、多分新入生でかなり補強していくと思います。」

(,,゚Д゚)「簡単に頷いてくれるとは思わないけどな。まあ、ベルの奴 は実家から音大に行くって言うし、なんなら呼んでしまえよ」

(゚、゚トソン「そうですね。ブーンと話してみます」

671 名前:(゚、゚トソン卒業式の帰り道のようです(,,゚Д゚) :2014/03/25(火) 22:54:51 ID:.nY2qY9A0
(゚、゚トソン「先輩はどうするんですか?」

(,,゚Д゚)「どうするかって?」

(゚、゚トソン「春からですよ。確か地方に進学するんでしたよね?」

(,,゚Д゚)「ああ。来週には引っ越すよ。しぃも連れてな。」

(゚、゚トソン「お熱いですね。相変わらず。」

(,,゚Д゚)「だから言うなよ……」

(゚、゚トソン「じゃあ、先輩とは中々会えなくなりますね……たまには戻ってきてくださいよ」

(,,゚Д゚)「まあ、財政次第だな。少なくとも正月には帰ってくるさ」

(゚、゚トソン「言ったからには帰ってきてくださいね。なんだかんだで先輩がいないと寂しいですし」

(,,゚Д゚)「今の言葉、しぃに聞かせても良いんだな?」

(゚、゚トソン「別に。先輩のことをどうこうするつもりはありませんし」

(,,゚Д゚)「ギコハハハ、そいつは厳しいな」

(゚、゚トソン「…………先輩、もうちょっとだけそっちに行っても良いですか?」

(,,゚Д゚)「ん、どうしたいきなり。別に構わんが……」

672 名前:(゚、゚トソン卒業式の帰り道のようです(,,゚Д゚) :2014/03/25(火) 22:55:38 ID:.nY2qY9A0
−−−−−−ギコ先輩。私は、異性としては先輩のことはなんとも思ってないですよ。でも、先輩としては、あなたのことが大好きです−−−−−−

(゚、゚トソン「寒いですね」

(,,゚Д゚)「寒いな」

(゚、゚トソン「でも、ちょっとだけ暖かくなりました」

(,,゚Д゚)「そうか。そりゃ良かった」


−−−−−−伝わってないかも知れないけれど、先輩には感謝してもしきれないくらいです。ああは言いましたけど、しぃ先輩がいる手前、思うところはありますよね。それでも、今だけは……あと一週間くらいで尊敬していた先輩がいなくなってしまう、この時だけは−−−−−−

673 名前:(゚、゚トソン卒業式の帰り道のようです(,,゚Д゚) :2014/03/25(火) 22:56:22 ID:.nY2qY9A0
(゚、゚トソン「……少しだけ甘えさせてもらっても、良いですよね」

(,,゚Д゚)「ん?なんか言ったか?」

(゚ー゚トソン「フフッ、なんでもないですよ」

(,,゚Д゚)「?……何もないなら良いが……」

(゚ー゚トソン「はい。なんでもないです」


fin.


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