- 802 名前:名も無きAAのようです :2014/06/01(日) 22:33:41 ID:pZIQDU220
川 ゚ -゚)は共感したようです
「SNSの更新が多い人ほど、リアルが充実しておらず、コミュ障」
川;゚ -゚)「そんな、馬鹿な……」
この衝撃的な事実を知ったのは、皮肉にも某SNSのコラム巡回をしている時だった。
リアルの出来事を逐一つぶやき、多忙な私を演出していたが、このコラムが事実ならば、それらは全て逆効果だということになる。
私は来月、大学に入学する。武器になるはずだった、74553ツイートが、突然クーの眉間に刃を向けた。
川;゚ -゚)「たしかに、考えてみれば本当のリア充は、ネットで共有する必要がない
リアルで共有すれば良い話だ………ど、どうする、アカウントを消すか……いや」
考えている内にも私の指はキーボードに向かって、私の「なう」を叩いていた。
「すなおなクール@maji_sunao お風呂気持ち良かったー(*´艸`*)」
- 804 名前:名も無きAAのようです :2014/06/01(日) 22:35:54 ID:pZIQDU220
川;゚ -゚)「は! 何をやっているんだ私は、駄目だ駄目だ、アカウントを消して……」
「おかー(^^)」「クーちゃん半身浴続けてるの?」「私も今あがったとこ(*�*`**)」
川;゚ -゚)「うう……ネットの繋がり恐るべし、私はこの人達を切り捨てることが出来るのか」
川 ゚ -゚)「しかし……4年間の幸福と天秤にかけると……」
クーは妄想にふける。大学生らしく栗色に染めた髪、バイトに追われながらも、教師になるという夢を追い続け、必死に勉強をする。
子どもたちに正しい知識を、そのためには自分がしっかりしなきゃ、真っ当な目的で真っ当に進んでいくクー
しかし、たまの週末のバーベキューが楽しくて、新たに出来た友達が優しくて、もはやノルマと化していく勉強。
「4年間もあるし」「大学生らしく」なんて、意味不明な言い訳をしつつも、怠惰に怠惰を重ねる毎日。
しかし、ある日バーベキューで出会ったひとつ上の先輩「俺、歴史好きでさ」黒のタンクトップに白シャツ、花がらの短パン。なんだ、この人素敵じゃん。
そこでようやく振り返った。怠惰に怠惰に、さらに怠惰を重ねた生活を振り返った。何も残っていない。「ああ私、頑張らなきゃ」
憧れの先輩に振り向いてもらうため、誇らしい自分に成長するため……。
さあ、ここで問題です、そんな世界に74554ツイートは存在しますか?
- 805 名前:名も無きAAのようです :2014/06/01(日) 22:38:06 ID:pZIQDU220
川 ゚ -゚)「いいえ、存在致しません!」
FacebookもTwitterもmixiもMobageもGREEも、デスクトップのショートカットを、全てゴミ箱に詰めていく。
これはけじめだ。退会しても、アカウントを再び取得することは簡単だ。
私はこのゴミ箱を空にするという行為によって、ネット依存から解放されるのだ。
「ゴミ箱を空にする」
私の網膜に突き刺さる文字。その威圧感に、指は震えだす。
川;゚ -゚)「いいのか、本当にいいのか? 飾らない自分こそ自分じゃないのか?
……いや、思い起こすんだ、私の、私の大学生活に………!!」
川 ゚ -゚)「74554ツイートは存在致しません!!」
カチ
ゴミ箱のアイコンが間もなく、空になった。
いいんだ、これで。クーは打ちひしがれた。しかし、その表情は期待に満ちていた。
新しい自分への期待に。
- 806 名前:名も無きAAのようです :2014/06/01(日) 22:41:00 ID:pZIQDU220
◆
ξ゚听)ξ「わー! クーちゃん美人だね!」
川 ゚ -゚)「そ、そう? 全然そんなことないよー!?」
ξ゚听)ξ「ねーねー、LINEやってる?」
川 ゚ -゚)「ら……えっ!?」
(,,゚Д゚)「俺はやってるぞゴルァ ID交換しようぜ」
( ^ω^)「皆Twitter ID教えてほしいお」
ノパ听)「なー! Facebookやってるかー?」
川 ゚ -゚)「………………」
- 807 名前:名も無きAAのようです :2014/06/01(日) 22:42:35 ID:pZIQDU220
◆
川 ゚ -゚)カタカタカタ
→ショートカットの作成
→ショートカットの作成
→ショートカットの作成
川 ゚ -゚)カタカタカタ
すなおなクール@maji_sunao ネットのコラムほど信用出来ないものはないよね(*´艸`*)
川 ゚ -゚)「共感出来たらリツイート!!」ドン!
おわり
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