1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:43:01.38 ID:uckWt2/40
ザー

ξ゚听)ξ

ツンは何も写っていないTVを眺めながら酒を飲んでいた

ξ゚听)ξ

ザー

ξ゚听)ξ出かけよう

ニートになって4年が過ぎた、私ももう24だ、貯金は無い

ξ゚听)ξ死のう

決めた

ξ゚听)ξ

外は深夜、電灯のポツンポツンと明かりが夜の闇を少しだけ照らしていた

ξ゚听)ξこの日の為に生まれて来た気がする

家に帰ってロープを持って森に入る

その日、ツンは首を吊った、新しい自分に生まれ変わる為に

無と言う存在に生まれ変わる為に
 

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:43:36.00 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξ会社、会社会社会社

死んだ魚のような目をしながら鏡の前で呟く

ξ゚听)ξあは、あはは

鏡の前でツンは1人笑った

ξ゚听)ξ何笑ってるのよ

鏡に映った自分にキツく言った

ξ゚听)ξ貴方…目が死んでるわよ

それは衝動的な行動だった、ツンは台所に行き包丁を持って来た

ξ゚听)ξ今にも死にそうね

包丁を逆手に持ち、自分の腹に向かって大きく振るう

ξ゚听)ξあっ

痛い…痛い…痛いよ…

ξ゚听)ξあ…ぐっ

体を丸め込む、血が止まらない

ツンは鏡の前で横たわり静かに息を引き取った
 

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:44:07.90 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξ美味しいわね

つまみにおでんを食べながら酒を飲む、これ以上の至福はツンには無かった

ξ゚听)ξ外、凄く綺麗ねぇ

目張りされた車内、練炭が3つ並んで燃えていた

ξ゚听)ξあはは、覚醒剤でも買えば良かったかしら

この世は地獄、ツンはそう確信していたが自分の消え逝くこの瞬間だけは世界が綺麗に見えた

ξ゚听)ξ天国…あったじゃない

空には月は無かった、ツンは新月の暗闇が好きだったのでこの日を選んだ

ξ゚听)ξグビッ

酒を大きく飲む

ξ゚听)ξうまいっ!

視界がグルグル回り出す

ξ゚听)ξ眠くなって来た…世界ってグルグルなの…というか最初からいつも天国でいなさいよぉ……

ξ--)ξ……少しだけ眠らせて

ツンはそう一言だけ呟き2度と目覚める事の無い眠りへと落ちた
 

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:44:44.56 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξああああっ!!!!!!

ガシャンッ!!!

ξ゚听)ξ割れてんじゃないわよっ!!!!うわああああっ!!!!!

バリンッ!!!!

ξ゚听)ξあふんっ

辺りに割れた皿や瓶だらけの部屋でソファーに寝転ぶ、酒のせいもありツンは乱心していた

ξ゚听)ξなんだって私が仕事しないといけないのよっ!何とか言いなさいよソファー!!

ソファーに拳で八つ当たりするもそれも疲れ、ふと外の景色を見た

ξ゚听)ξ

とても綺麗な月があった、そこには丸い月があった

ξ゚听)ξねぇ…ねぇ…お月様、私もかぐやさまみたいに連れてって

笑顔で明るく月に問いかけつたない足取りでベタンダに向かうツン

ガチャ

ξ^凵O)ξあそっぼっ♪

ツンは両足でぴょこんとジャンプをして頭から地面に向かって地面に血の花を咲かせた、月は優しく花を照らしていた
 

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:45:15.71 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξサンポールにムトウハップ、楽しいわ

楽しそうに笑うOLがいた

ξ゚听)ξ…科学の授業以来かしらねぇ

ツンは昔、科学の授業が得意だった、何となく将来は科学関係の仕事に就きそうな気がしたが何時の間にかOLになっていた

ξ^凵O)ξさぁお酒お酒〜♪

2?サイズの酒を取り出し蓋を開け口に付ける

ξ^凵O)ξグビッグビッ

ラッパ飲みでゴクゴク酎を飲むツン、口から酒を零しながら一気に飲んでいく

ξ゚听)ξプハーッ!

酒は4分の1ほど減った、当たりを見回すツン

ξ゚听)ξあはっ、現実が変わった♪

森の中で誰にも見せた事の無い可愛い笑顔で虚空に向かって呟く、当然聞いているのは本人のみだった

ξ゚凵B)ξ世界が回る…地獄の遊園地が回る回る…

1人ブツブツ呟き、袋に溜まった硫化水素を一気に吸い込む、ツンはノックダウンした
 

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:45:47.70 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξ…会社行かないと……

ツンは誰かに向かい死んだ目で虚空に呟いた

ξ゚听)ξ…遅れちゃう

ガチャ

外に出て強い日差しを受け、思わず腕でそれを遮る

ξ゚听)ξ

ふとツンは止まった

私の人生って何なんだろう

ふとそう思った

ξ゚听)ξ…私って一体

気づけば駅のホームにいた

ξ゚听)ξ…明日天気になーれ

駅に飛び降りる、電車が近付く

ξ゚听)ξ…つまらない人生だったなぁ……来世はたn

グシャッザアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:46:19.08 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξ

涎が垂れる

ξ゚听)ξ

しかし今のツンにはそれを拭う力もなかった

ξ゚听)ξ雪…綺麗…

外は猛吹雪、ツンは雪に寝転がっていた、薄手の服なのにある瞬間から不思議と寒くなくなった

ξ゚听)ξどうしよ…自分の手なのに、足なのにもう動かないや

それは不思議な感覚だった、ツンにはそれが良く分からなかったが不思議と恐怖も感じなかった

ξ゚听)ξ…楽しい、嬉しい

ξ゚凵])ξこの世界から…

急に睡魔が襲ってくる

ξ‐凵])ξ…居なく…なれ……て………

ツンは目を閉じ静かに息を引き取った
 

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:46:50.93 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξらんっ♪らんっ♪

ツンは楽しそうに石を浴衣に詰めていた

ξ゚听)ξ祭りは楽しいなっ♪祭りは楽しいなっ♪

1人下流の川で石を詰める、今日は祭りだった

ξ゚听)ξこの日の為に浴衣新調してたのよねぇ…楽しいわっ♪

酔っ払いながら石を振袖にどんどん詰めていく

ξ゚听)ξはいっ♪どぼんっ♪

川にジャンプしたつもりだったが思った以上に重く成り過ぎてジャンプに成らず川に落ちた

ドボンッ!

飛び込んだ後に泡が出ていた…しばらく立つとその泡も消え空に花火が咲き出した
 

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:47:29.36 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξこれって大丈夫かしら

手作りのギロチン

ξ゚听)ξ首をセットっと

上手く切れると良いな…痛いのはやだよ?一瞬だけなら許せるけど痛いのは嫌い

ξ‐凵])ξすぅ〜…深呼吸……

深呼吸をし心の準備を済ませる

ξ゚听)ξ…

ふと手作り感溢れるスイッチを見る

ξ゚听)ξ

そしてスイッチに向かい少し微笑みながらスイッチを押した

ザシュッ!!

ツンの首が飛ぶ、目の前の景色が傾いて空の月が見えた

ξ )ξ

生首は地面に転がり周りが飛び血で朱に染まる

それを見た月はケタケタと笑っていた、面白可笑しくケタケタを笑っていた
 

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:49:24.10 ID:uckWt2/40
ξ゚听)ξ「私は首吊りで死んだわ」

ξ゚听)ξ「私は包丁を刺して死んだわ」

ξ゚听)ξ「私は練炭で死んだわ」

ξ゚听)ξ「私は飛び降りで死んだわ」

ξ゚听)ξ「私は硫化水素で死んだわ」

ξ゚听)ξ「私は電車に飛び込んで死んだわ」

ξ゚听)ξ「私は吹雪の荒れる雪山で死んだわ」

ξ゚听)ξ「私は川に飛び込んで死んだわ」

ξ゚听)ξ「私はギロチンを作って死んだわ」


ξ゚听)ξ「ねぇ…次は貴方の番よ?ほら、お空の月も笑って私の生き様を祝福してくれてる」

ξ゚听)ξ「月はもう見えないけどね…だってもうお休みの時間だから」

ξ゚听)ξ「もう大丈夫、朝は来ないし太陽も月も消えて貴方も消える…それって素敵なことでしょ?」

ξ゚听)ξ「ねっもうお休みの時間…幸せになろうか」

ξ゚听)ξ「私はの世界から消えるのが幸せ…ほらスイッチ消すよ」

ξ゚听)ξ「それじゃあね」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/01(日) 09:49:55.64 ID:uckWt2/40
 





                    パチッ





                                                       おわり


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