554 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:26:38 ID:OjaO1XBw0
从 ゚∀从「ヒッキー先生、おはようございます」

(-_-)「あ、高岡くん、おはよう。今日は貞子さんと一緒じゃなかったの?」

从 ゚∀从「えぇ、昨日貞子を泣かせてしまって…。あ、安心してください、迎えはクールさんに頼みましたから」

(;-_-)「泣かせちゃったって、どうかしたの?」

从 ゚∀从「…」

(-_-)「…今日、放課後ちょっと話そうか、高岡くん。話せば少しは楽になると思うから」

从 ゚∀从「俺よりも貞子のケアをしてあげた方がいいのでは?」

(-_-)「貞子さんのことも、まぁ、確かに心配ではあるんだけど」

从 ゚∀从「それなら貞子と…」

(-_-)「でも貞子さんよりも、高岡くんの方が今は心配だから」

从 ゚∀从「…なんか、意外ですね」

(-_-)「何が?」

从 ゚∀从「ヒッキー先生が貞子よりも他の生徒を、しかも俺を優先するなんて」

(-_-)「あはは。僕は貞子さんの先生だけど、高岡くんにとっても先生だからね」

从 ゚∀从「…」

555 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:27:28 ID:OjaO1XBw0

川 ゚ –゚)「貞子、ハインと何があったんだ」

川;д川「いや、まぁ、特に何も…」

川 ゚ –゚)「そんな訳あるか、あいつが私に貞子の迎えを頼むってことは何か相当なことが起こったということだろう?ん?」

( ;^ω^)「ヤダー!クーちゃんったら、怖いお顔だお!」

爪;'ー`)y-「おお、副会長並みに怖い!クーさん、落ち着いてください!」

川 ゚ –゚)「まぁ、貞子が言えないならハインに直接聞けばいいだけだな。平和的に」

( ^ω^)「平和的にってどんな感じで?」

川 ゚ –゚)「平和的にスポーツで。剣道とかいいよな、真剣な話だから、竹刀の代わりに真剣で戦いながらとか」

川;д川「平和的とは一体…」

爪;'ー`)y-「不良の俺より発想が怖いんですけど」

556 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:28:49 ID:OjaO1XBw0

川 ゚ –゚)「…そもそも、フォックスはハインに対して何も思わないのか?」

爪;'ー`)y-「え、何?怒りの矛先俺に向いちゃった感じ?」

川 ゚ –゚)「怪しいとは思わないのか?貞子にあんなに執着してて」

( ^ω^)「まぁ、多少のヤンデレ要素は感じるおね」

爪'ー`)y-「まぁ、確かに貞子にベタベタくっつくのはどうかと思うけど…」

川 ゚ –゚)「思うけど、なんだ?」


爪'ー`)y-「…俺は別に、あいつのこと悪い奴とは思わないけどなぁ」

557 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:29:51 ID:OjaO1XBw0


从 ゚∀从「…」

( ´_ゝ`)「元気ないな、どうした?」

从 ゚∀从「僕にも色々あるんだよ、兄者」

( ´_ゝ`)「聞いてやろう、弟者だと思って相談してくれたまえ」

从 ゚∀从「あはは、気持ちだけ受け取っておくよ。ありがとう」

( ´_ゝ`)「弟者よりちゃんと相談のれる自信あるのに…」

从 ゚∀从「…相談に乗ってもらわなくても、もう大丈夫なんだよ、兄者」

( ´_ゝ`)「大丈夫って?」

从 ゚∀从「要件は、もうすんだんだ」

( ´_ゝ`)

从 ゚∀从「そういうことだから、大丈夫だよ」

( ´_ゝ`)「…そっか、弟者が喜ぶな」

从 ゚∀从「ふふっ、そうだね」

558 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:30:55 ID:OjaO1XBw0


川д川(しかし、なんで高岡くんがあの台詞を?それともたまたま…?)

爪'ー`)y-「貞子、今日ずっと元気なかったな…」

ミセ*゚ー゚)リ メモメモ

爪'ー`)y-「ん?『元気にしてあげたいですね』?そうだな、ってか、なんで喋んないんだよ」

( ^ω^)「メガホンだと貞子に聞こえるからじゃないかお?」

ミセ*゚ー゚)リ コクリ

爪'ー`)y-「なるほど。んー、じゃあ部活で楽しい話でもして盛り上げっか」

ミセ*゚ー゚)リ メモメモ

( ^ω^)「『放送委員会も是非とも参加したいです』だってお」

爪'ー`)y-「ん、わかった。じゃあ、放課後米道部に集合な」

ミセ*゚ー゚)リ コクリ

559 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:32:42 ID:OjaO1XBw0




(-_-)「今日も一日お疲れ様でした。では、みなさん、また明日」

爪'ー`)y-「よしっ、貞子!部室行くぞ!」

川д川「え、でも…」

(-_-)「そういえば、僕と高岡くんは参加できないかもしれないから、フォックスくん、よろしくね」

川д川「高岡くん、何かあったんですか?」

(-_-)「いや、古典で分からないところがあるらしくてね」

爪'ー`)y-「なんだ、あいつ俺のこと馬鹿にしてるくせに補習かよ」

( ^ω^)「多分フォックスみたいなレベルの低い質問じゃないとおもうお」

爪'ー`)y-「補習は補習だろ」

川д川「そもそも補習じゃないと思うのですが…」

爪'ー`)y-「まぁ、いいや。ハインに補習頑張れよって伝えといてくれよ、ヒッキー」

(-_-)「あはは、わかったよ。伝えておくね」

爪'ー`)y-「んじゃ、部活行くぞー」

川д川「はい。では、ブーンくん、また明日」

( ^ω^)「みんなじゃあねだおー」

(-_-)「また明日ねー」

560 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:33:35 ID:OjaO1XBw0


(-_-)「お待たせ、高岡くん」

从 ゚∀从「わざわざ放送室貸し切らなくてもよかったのに」

(-_-)「この部屋が秘密の話をするのには一番いいんだってさ、ミルナくんが言ってたから間違いないよ」

从 ゚∀从「あぁ、なるほど…。ここには盗聴器仕掛けてないんですね」

(-_-)「だから安心してお話できるよ」

从 ゚∀从「別に対したお話はできないんですけどね」

(-_-)「なんだっていいよ、好きな本の話でもいいし」

从 ゚∀从「…そうですか。じゃあ、どうでもいい話なんですけど」

(-_-)「うん、何かな?」


从 ゚∀从「俺、シベリアに戻ります」


(-_-)「…ん?」

561 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:34:31 ID:OjaO1XBw0


爪'ー`)y-「なんか面白い話しようぜ!」

( ´_ゝ`)「唐突だなぁ」

( ゚д゚ )「じゃあ、オススメの本を紹介し合わないか?粗方面白そうな奴は読んじゃって暇なんだよ」

爪'ー`)y-「なんだそれ、つまんなくねーか?」

( ゚д゚ )「え、そうかな…」

川д川「いいと思いますけどね、私も気になりますし」

爪'ー`)y-「よし!話そう!面白そうだ!」

( ゚д゚ )「なんなのコイツ…」

562 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:35:56 ID:OjaO1XBw0

ミセ*゚ー゚)リ《私はね、最近読んだ本で一番面白かったのは、主人公が見た夢が全部正夢になる話かな。よくある設定だったけど、最後のどんでん返しが面白かったよ!》

( ゚д゚ )「へぇ、いいな。読んでみる」

( ´_ゝ`)「んー、俺の好きな本の話は女の子がいる前ではちょっとね…」

川д川「トラウマになりましたからね、あれ」

( ´_ゝ`)「愛読書なんだもの、官能小説」

(; ゚д゚ )「そんなものすすめられても困るし…」

563 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:37:07 ID:OjaO1XBw0
ミセ*゚ー゚)リ《えっと、フォックスくんは?》

爪'ー`)y-「米作りのやり方とか、ノウハウ本とか?」

( ´_ゝ`)「普通の小説ないのかよ、つまんない奴だな」

爪#'ー`)y-「官能小説しか読まないお前に言われたくねぇ!それに、普通の小説だって読むからな!?」

川д川「例えば?」

爪'ー`)y-「米endという斬新的な終わり方をする小説があってだな…」

( ´_ゝ`)「結局米かよ」

(* ゚д゚ )「おぉ、俺もそれ大好きなんだよ、フォックスも好きだったのか!」

爪'ー`)y-「同士よ…」

564 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:38:30 ID:OjaO1XBw0


(* ゚д゚ )「あ、そうだ!ちょっと待っててくれ、驚くものをロッカーから持ってくるから!」

川д川「またくだらないものでは?」

( ゚д゚ )「ふん、ヒッキー先生にもほめてもらったことあるもんねーだ!」

ミセ*゚ー゚)リ《あぁ、あれね。きっとみんな驚くよ、いってらっしゃーい》

( ゚д゚ )「おう、行ってきます!」ガラッ!

565 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:39:10 ID:OjaO1XBw0

川д川「慌しい人ですね、本当…」

( ´_ゝ`)「なにもってくんのかな、金塊とか?」

爪'ー`)y-「そんなのロッカーに置いてるとかすげぇ…」

ミセ;*゚ー゚)リ《ち、違うから…!そんなにハードルあげないであげて!》

川д川「手作りの人形とかかもしれませんよ」

爪'ー`)y-「それはそれで凄い…」

566 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:40:01 ID:OjaO1XBw0


ミセ*゚ー゚)リ《ところで、貞子ちゃんのオススメの本って何かある?》

川д川「私のオススメですか…」

爪'ー`)y-「たくさん読んでるからしぼれなさそうだな」

川д川「そうですね、せめてジャンルを指定していただければ絞れるかと…」


ガラッ!

川д川「あ、おかえりなさ…」



川д川「…は?」

567 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:41:21 ID:OjaO1XBw0


(;-_-)「そんな、シベリアに戻るってどうして…!」

从 ゚∀从「僕は貞子が転校した理由が知りたくて、この学校に来ました。理由が知れたらすぐに帰る予定だったんです。まぁ、貞子のことが心配で長居してしまいましたけど」

(-_-)「じゃあ、貞子さんの転校してきた理由がわかったのかい?」

从 ゚∀从「…おそらく、シベリアがつまらなかったんだと思います」

(-_-)「それが転校した理由だと、貞子さんはいったのかい?」

从 ゚∀从「いえ、明確には。でも、もういいんです、貞子はシベリアにいた時とは違って、もう僕がいなくても平気みたいですしね」

(-_-)「僕は高岡くんほど貞子さんの親友に相応しい人はいないと思うけどなぁ」

从 ゚∀从「…そこは恋人じゃないんですか?普通」

(-_-)「え、だって高岡くんの好きは、友人としてのものでしょう?」

从 ゚∀从「…ヒッキー先生は、鈍感なのか鋭いのか分からない人ですね」

(-_-)「そうかな?」

568 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:43:51 ID:OjaO1XBw0


从 ゚∀从「でも、本当にもういいんです。貞子には嫌われちゃっただろうし、…時間的にもここら辺が潮時みたいですから」

(-_-)「そんなことないさ、仲直りできるよ」

从 ゚∀从「いや、もう修復不可能だと思うんですけどね…」

(-_-)「大丈夫、まだ間に合うよ!」

从 ゚∀从「ははは、まさか…」



ガラッ!!!


从; ゚∀从「!?」


(-_-)「…ほらね、間に合ったでしょ?」

569 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:44:34 ID:OjaO1XBw0



爪;'ー`)y-「しっかし、貞子の奴、血相変えてどこいったんだろうな」

( ゚д゚ )「…似てなかったのかなぁ」

ミセ;*゚ー゚)リ《そんなことないよ!》

爪'ー`)y-「そうだぞ、凄い似てたぜ、お前のコスプレ!ハロウィンの仮装パーティーで目立つこと間違いなしだ!」

( ゚д゚ )「でも、貞子、俺のコスプレ姿見てから走って行ったし…何がいけなかったのかなあ」

( ´_ゝ`)「気にすることないぞ、ミルナ」

( ゚д゚ )「でもさぁ…」

( ´_ゝ`)「…お前に悪いところがあるとすれば」


( ´_ゝ`)「似過ぎていただけだよ」

570 名前:名も無きAAのようです :2016/01/25(月) 05:52:15 ID:OjaO1XBw0




川;д川「高岡くん…」

从 ;゚∀从「貞子…」


川;д;川「どうして私、気付けなかったんだろう…」


川;д;川「あなたは、私にとってシベリアでの唯一のお友達で、私が誰よりも幸せになって欲しいと願ってた人なのに…!」


从 ゚∀从「…!」



川;ー;川「…にしても、それがあなたの素顔だったんですね、高岡くん。いや…」






「『狂本クルウ』くん」



.


←その88 / 戻る / その90→




inserted by FC2 system