160 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:47:00 ID:ZCmXSQnI0
('A`)「今日女子は家庭科実習か…」

('、`*川「あぁ…あの弁当作って普段お世話になっている人に渡すとか言うふざけた奴?」

('A`)「大抵好きな奴に渡す奴な」

('、`*川「そして振られたら自分で食べなきゃいけないと言う暗黙のルール…」

('A`;)「惨めだよな、弁当返された奴は…」

('、`*;川「つーか、この行事が未だにあること自体にびっくりだわ、私が学生の頃にもあったわよ?」

('A`)「そんなこと言ったら俺の時にだってあったぞ」

161 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:48:01 ID:ZCmXSQnI0

(-@∀@)「懐かしいですね」

(;'A`)「うぉっ!?いつのまに背後に!」

(-@∀@)「いやぁ、伊藤先生は弁当を自分で食べたくなくて私にくれましたよね」

(゚、゚*;川「ちょっとぉおお!?学生時代の話はすんなっていってんでしょおお!?」

(-@∀@)「で、鬱田先生は流石君に土下座してお弁当を…」

(;゚A゚)「オボロロ!!」ビシャビシャ

('、`*;川「あんた…惨めねぇ、色々と」サスサス

(-@∀@)「はっはっはっ、もう教頭になってしまったから貰えなくて残念ですよ。鬱田先生、もらえるといいですねぇ。では」

162 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:48:57 ID:ZCmXSQnI0

(゚A゚)「はげろ!!禿げてしまえ!!くそじじい教師が!」

('、`*;川「弱味握られてるんだからやめなさいよ」

('A`;)「くっそ…元担任がいる職場とか本当にくそだな」

('、`*川「あいつが根性ひんまがってるだけでしょ、昔から」

('A`)「こんな行事なくなんねーかな、本当…」

163 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:49:43 ID:ZCmXSQnI0

川д川「にしても変わった行事ですよね」

川 ゚ -゚)「まぁ、そうだな。面白くていいが」

川д川「クーちゃんは誰にあげるんですか?」

川 ゚ -゚)「ブーンかな、頼まれてるし。貞子は?」

川д川「あぁ、私は…」

164 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:50:25 ID:ZCmXSQnI0

(*-_-)『そんな面白い授業があるんだぁ!!』

川д川『私料理苦手なんですよね…』

(-_-)『そうなの?』

川д川『いつも包丁で怪我するんですよ』

(;-_-)『それは怖いね』

川д川『味は平気ですよ、味は』

(-_-)『それにしてもお弁当いいなぁ、誰かくれるといいなぁ』チラチラッ

川д川『…』

(-_-)チラチラッ

川д川『…あぁ、はいはい、分かりました分かりました』

(*-_-)『本当!?ありがとう、貞子さん!』

165 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:51:20 ID:ZCmXSQnI0

川д川「と、言うことで先生に渡す約束をさせられました」

川 ゚ -゚)「なるほど」

川д川「まぁ、どうせあげる人いなかったしいいんですがね」

川 ゚ -゚)「そうか…」

川 ゚ -゚)(…参ったな)

川 ゚ -゚)(貞子はてっきりフォックスにあげるものかと思っていたが…)

川 ゚ -゚)(よくよく考えたら貞子と先生はこの行事を深くしらないんだな)

川 ;゚ -゚)(…弁当を渡されない男子はバレンタインの時チョコを貰えない男子と同じ気持ちになるということを)



爪'ー`)y-「ま、誰かしらはくれるだろ!」

( ^ω^)「おっおっ、そうだおそうだお」

166 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:52:04 ID:ZCmXSQnI0
ξ゚听)ξ「お世話になってる人に渡すって言われてるのになんで好きな人に渡す行事に…」

o川*゚ー゚)o「ちなみに私は兄者君にあげるんだー♪」

ξ;゚听)ξそ「えっ、好きなの?!」

o川*゚ー゚)o「ううん、さっきねー」

167 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:52:44 ID:ZCmXSQnI0

( ´_ゝ`)『きゅーちゃん!』

o川*゚ー゚)o『なぁに、兄者君』

( ´_ゝ`)『弁当渡す相手いる?』

o川*゚ー゚)o『いや、いないよー』

( *´_ゝ`)『じゃあよかったら俺に…』

o川*゚ー゚)o『いくら払える?』

( ´_ゝ`)『えっ』

o川*゚ー゚)o『えっ』

( ´_ゝ`)『じゃあ千え…』

o川*゚ー゚)o『えっ』

( ;_ゝ;)『い、一万円でいかがですかね…』

o川*゚ー゚)o『…ま、今金欠だし、それでいいや』

168 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:53:27 ID:ZCmXSQnI0
o川*゚ー゚)o「と、いうことなの♪」

ξ゚听)ξ「あんたさぁ…」

o川*゚ー゚)o「ほしい鞄があってさ、てへっ☆」

ξ゚听)ξ「まぁ、兄者だからいいか、私には関係ないし」

o川*゚ー゚)o「ツンちゃんはー?」

ξ゚听)ξ「私はいつもお世話になってる人よ」

o川*゚ー゚)o「えっ…まさか私?」

ξ゚听)ξ「むしろ私が世話してる立場なんだけど」

169 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:54:23 ID:ZCmXSQnI0

ξ゚听)ξ(そう、今日は)

ξ゚听)ξ(いつも優しく数学を教えてくれて)

ξ゚听)ξ(普段なら日付と同じ出席番号の人に宿題の解答を書かせるのに、私が当たる日付の日には宿題ださなかったり)

ξ゚听)ξ(わざわざ私専用のお手製プリントを作ってくれたりする担任の鬱田先生にお返しするチャンス…)



ξ*゚听)ξ「頑張らなきゃ!レシピもちゃんと持ってきたし…」

ξ゚听)ξ「えーと、塩が大さじ一杯か…」ドポッ

川 ゚ -゚)「おい、ちょっと塩かしてくれないか」

o川*゚ー゚)o「いいよー、はいっ」

川 ゚ -゚)「なんだ、からっぽじゃないか」

o川;*゚ー゚)o「…あれ、さっきまで容器一杯に入ってたのに」

170 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:56:05 ID:ZCmXSQnI0

( *^ω^)「さて、そろそろ女子が作り終わった時間だお!」

爪*'ー`)y-「そうだな」

川 ゚ -゚)「ただいま」

( *^ω^)「待ってたお!クー様!!」

川 ゚ -゚)「うむ、よきにはからえ、弁当を授けよう」

( *^ω^)「ありがたき幸せ!ははぁ…」

爪;'ー`)y-「あれ、貞子は?」

川 ゚ -゚)「渡すのが恥ずかしいから渡しといてくれと頼まれてある、ほら」

爪*'ー`)y-「おぉ…、神よ、女神よー!」

( ^ω^)「あれ、そのお弁当箱…」

川 ゚ -゚)「いいから早く食え、感想文を貰わなければならないからな」

( *^ω^)「おっ、わかったお!」

171 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:56:56 ID:ZCmXSQnI0

('A`)「あー…どうせ誰もくれないんだろうなー」

('、`*川「頼めば作って来てあげたのに、焼きスルメ」

(*-_-)「いいですね、頼めばよかったなぁ」

('A`)「バカにされてるんだぞ、ヒッキー」

('、`*川「…なんか、ヒッキー君と話してると心が荒むわ、自分の醜さに」

ガラッ

(;'A`)「来たか!?」

川д川「あの、ヒッキー先生、いますか?」

(*-_-)「貞子さん、待ってたよー」

('A`)「…」

('、`*川「諦めなさいよ」

172 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:57:36 ID:ZCmXSQnI0

(*-_-)「うわ、とっても美味しそう!」

川д川「はいはい、容器洗って返してくださいね」

(*-_-)「もちろん!」

川д川「…あの、先生」

(-_-)「ん?」

川д川「なんか、私のこと考えましたか?家庭科実習のことで」

(-_-)「貞子さんのお弁当楽しみだなーとは思ってたけど?」

川д川「それだけですか?」

(-_-)「うーん、あっ、そういえば…」

(*-_-)「貞子さんが怪我しないで楽しく料理できたらいいなぁとは思ったよ」

川д川「…あぁ、道理で」

(-_-)「それがどうかしたの?」

川д川「別に、なんでもないですよ。お弁当の感想、お願いしますね」

(*-_-)「任せてよ」

川д川「じゃあ、失礼します」




川д川「…道理で怪我しないで料理できた訳だ」

173 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:58:25 ID:ZCmXSQnI0


('A`)「ったく、俺のクラスの奴らは…」

(*-_-)「一口食べます?すっごく美味しいですよ!」

('、`*川「やめなさいよ、神経逆撫でするだけよ?」

(#'A`)「馬鹿にしやがって…。トイレいってくらぁ!!」

('、`*川「泣きに行くのよ、きっと」

(゚A゚#)ギロッ!

('、`*川「はいはい、すいませんすいませーん」

(;-_-)「ペニサス先生の方が神経逆撫でしてるんじゃ…」

175 名前:飯テロ :2013/02/15(金) 23:59:35 ID:ZCmXSQnI0
('A`)「ったく…」

('A`)「まぁ、予想はできてたけどな。俺男子とは仲良いけど女子とはあんまりだし…」

('A`)「はぁ…」

グスングスン…

('A`)「ん…?」

エッグ…グスッ…

(;'A`)「…津出か?おい、どこだ、大丈夫か!?」

176 名前:飯テロ :2013/02/16(土) 00:01:22 ID:zAuk8Yr60

ξ;;)ξ「先生…」

(;'A`)「なんだ、階段なんかで泣いてどうした。また出来ない問題か?」

ξ;;)ξ「そうじゃなくて…」

('A`)「…なんだ、弁当か?」

(;'A`)ハッ

(;'A`)(もしかして受け取って貰えなかったのか…!津出を振るとは、すげぇ奴がいたもんだな)

177 名前:飯テロ :2013/02/16(土) 00:02:48 ID:zAuk8Yr60

ξ;;)ξ「私、私がんばっ…がんばったんですけど…ヒッグ…」

('A`)「分かった分かった、何もいうな。それ俺に寄越せ」

ξ;;)ξ「えっ…!?いや、でもそれは…」

('A`)「うっせーな、担任の俺が良いって言ってるんだからいいんだよ」バッ

ξ;;)ξ「ちょ、返してください!」

('A`)「いただきまーす」パカッ

□「キシャアアアアアア!」

('A`)

ξ;;)ξ「だからダメって…グスッ…」

178 名前:飯テロ :2013/02/16(土) 00:05:31 ID:zAuk8Yr60

('A`)「…これは何だ、何を作ったんだ」

ξ;;)ξ「お節…」

('A`;)「お節!?こ、この時期にか!?」

ξ;;)ξ「だって、一番豪華そうだったし…」

('A`;)「ま、まぁ、確かにな」

('A`;)(チョイスも可笑しいが、出来上がったもんはもっと可笑しい…。つか、鳴いたよな?今弁当から鳴き声したよな!?)

ξ;;)ξ「わた、私が食べるから…返して…ヒッグ…ください」

('A`;)「死ぬ気か!?」

ξ;;)ξ「え?」

('A`;)「い、いや、お弁当を自分で食べるなんて死ぬほど恥ずかしいぞ、まじで」

ξ;;)ξ「仕方ないです…ヒッグ」

('A`;)(くっそ、こんなもん生徒に食わせるわけにもいかねぇし…)

ξ;;)ξエッグ…ヒッグ…

('A`;)(…しかたねーな)





('A`)「…いただきます」

179 名前:飯テロ :2013/02/16(土) 00:06:45 ID:zAuk8Yr60
o川*゚ー゚)o「一万円、毎度ありがとうございます♪」

( ´_ゝ`)「…俺は夢を買ったんだ、一万で夢を…」

ガラッ

ξ゚听)ξ「…」

o川*゚ー゚)o「お帰り、ツンちゃん。渡せたわ?」

ξ゚听)ξ「うん、一応…」

o川*゚ー゚)o「どっくんなんだって?」

ξ゚听)ξ「…秘密」

o川;*゚ー゚)o「ガビーン!!なんでー!?」

180 名前:飯テロ :2013/02/16(土) 00:07:26 ID:zAuk8Yr60

('、`*;川「…あんた何食ったわけ?」

(;-_-)「トイレから戻るや否や血吐いてびっくりしましたよ」

('A`)「…っさいな、俺は生徒の泣き顔が嫌いなだけだ」

('、`*;川「はぁ?」

181 名前:飯テロ :2013/02/16(土) 00:09:02 ID:zAuk8Yr60

ξ゚听)ξ「…」

ξ゚听)ξ(あんな食べ物なんて言えないものを食べてくれた…)

ξ゚听)ξ(しかも「塩はもう少し控えめにな」って、アドバイスもしてくれた)

ξ゚听)ξ「…はぁ、私、本当だめね」

182 名前:飯テロ :2013/02/16(土) 00:09:42 ID:zAuk8Yr60







川д川「あれ、クーちゃん今日お弁当は?」

川 ゚ -゚)「忘れた…と言うことにしておいてくれ」

183 名前:名も無きAAのようです :2013/02/16(土) 00:10:29 ID:zAuk8Yr60
お題
飯テロ

お題はいつでも募集中

188 名前:名も無きAAのようです :2013/02/16(土) 00:50:28 ID:XeTm8Swo0

クーにゃんは将来いい奥さんになるで
ブーンは何故弁当箱に気づいたんや?

どっくんイケメン(真の意味で)

お題:吹雪


189 名前:名も無きAAのようです :2013/02/16(土) 00:54:57 ID:zAuk8Yr60
>>188

( ^ω^)「クー、フォックスにあげたお弁当、あれ、僕が小学校の時あげたお弁当箱だおね?」

川 ゚ -゚)「さぁな…」

( ^ω^)「おっおっ、クーのそういうとこ嫌いじゃないお」

192 名前:名も無きAAのようです :2013/02/16(土) 02:20:45 ID:XeTm8Swo0
>>189
俺が想像したより更に仲良かったというね


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