- 37 名前:名も無きAAのようです :2011/09/07(水) 15:47:15 ID:5h.ZBBEgO
- ピエロと聞いて君達は何を想像するだろう?
世間から『クラウン』と呼ばれる道化師かもしれない。
『マジシャン』とごっちゃにされがちな覆面魔術師かもしれない。
『ジョーカー』という醜悪なやつもそうかな。
またはランプを光らせるお仕事の、スロット機のあいつや
謎の魔術でハンバーガーを売り付けるあいつかもしれない。
それでも、『ジェスター』と呼ばれる僕ら。
宮廷道化師の僕らを浮かべる人は、たぶんいないんだろう。
宮廷に使え、主君を笑わせる為に集められた異端。
『出来損ない』の、ピエロ。
(=゚ω゚)ノ「いよう」
これはそんな僕のお話です。
- 38 名前:名も無きAAのようです :2011/09/07(水) 15:50:25 ID:5h.ZBBEgO
- ジェスター(宮廷道化師)の仕事は、その名の通りの主人やそのお友達を楽しませる事だ。
他のピエロ達と少し違うのは、ジェスター達は小人症などの肉体的障害を持っているものが多い。
(=゚ω゚)ノ「さぁて、今日は玉乗りでもやって見せるかよぅ」
要するに、僕らは『見せ物』なのだ。 僕らはいつだって笑い者にされ続けた
( ^ω^)「大丈夫かお、いよう?この前は盛大に転んでたじゃないかお」
(=゚ω゚)ノ「大丈夫ですよう。チビの僕ならできるよう」
( ^ω^)「wwwwwwチビwwwwww」
(=゚ω゚)ノ「デブの王様じゃ無理だろうけどね」
( ^ω^)「てめぇwwwwwwケンカうってんのかwwwwww」
しかし、君主に向かって無礼なことでも自由にものを言うことができる唯一の存在でもあった。
そこに笑いを生む事も出来るからだ。
つまり僕らは、曲芸よりは冗談やジョークを言う芸風を主とする道化師なのだ。
だから。
(;=゚ω゚)ノ「うわぁ、っと、っと、っとぉぉぉぉおおおおお!!!?」
ほとんど芸なんか出来ないに等しい。
( ^ω^)「wwwwwwこけたwwwwwwハライタスwwwwww」
玉乗りなんかも、失敗して笑いを取る方が向いている。
- 39 名前:名も無きAAのようです :2011/09/07(水) 15:53:45 ID:5h.ZBBEgO
- それでも良かった。
笑われ続けても、誰かが僕を必要としてくれる。
芸一つ出来やしない僕を。
ただのチビな僕を。
それが僕の唯一の誇りだった。
( ^ω^)「あ、お前今日でクビだから」
(=゚ω゚)ノ
ある日、僕の誇りはほんの気まぐれで崩された。
- 40 名前:名も無きAAのようです :2011/09/07(水) 15:57:15 ID:5h.ZBBEgO
- (= ω )ノ
何もかもを失った僕。
残ったのは、虚勢で出来た仮面と
他人に笑われる為の姿だけ。
(= ω )ノ「……僕だって……笑われずに生きてられるのなら……」
そして。
―――――――「ねぇおじちゃん!その恰好、ピエロでしょ?」
ζ(゚ー゚*ζ「ちょっと私に、芸を見せてよ!」
僕は、新たな光に出会う。
- 41 名前:名も無きAAのようです :2011/09/07(水) 16:01:32 ID:5h.ZBBEgO
ζ(゚ー゚*ζ「出来たら……私と一緒に」
ζ(^ー^*ζ「サーカスを開いて、世界中の人達を笑わせに行こうよ!!」
(=゚ω゚)ノ
(=゚ω゚)ノ「サー……カス……」
さぁ見せてやろう。虚勢と戯言で出来たピエロの
さぁ魅せてやろう。芸一つ何も出来ないピエロの
一生を賭けた、一大喜劇を。
(=゚ω゚)ノどうも、ピエロのいようです
やる気が起きれば投下する。
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