973 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:03:03 ID:cTmP3iDE0
( ^ω^)「三寒四温、また寒くなってきたおね」

( ^ω^)「コタツでも出すかお」


哲学猫のようです

974 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:03:54 ID:cTmP3iDE0
ξ゚听)ξ「お邪魔するわね」

( ^ω^)「おっお、来たかお」

ξ゚听)ξ「あらコタツ出したの?」

( ^ω^)「そうだお」

ξ゚听)ξ「この前しまったばっかりじゃない」

( ^ω^)「春でも寒い日は寒いと気づいたんだお」

( ^ω^)「ツンも入るかお?」

ξ゚听)ξ「ええ、そうさせてもらうわ」

ξ゚听)ξ コタツコタツ(※コタツに入る音)

ξ--)ξ「ぬくいわね」

( ^ω^)「そうかお」

975 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:04:37 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「それで、今日は何の用なの?」

( ^ω^)「ツンにまた哲学を教えてもらおうかと思って」
  _、
ξ゚听)ξ「えぇ、また?」

( ^ω^)「そういわずに、みかんもあるし」

ξ゚听)ξ「仕方ないわね」キリッ

ξ゚听)ξ「で今日は何について聞きたいの?」

( ^ω^)「死んだあとの事だお」

( ^ω^)「死後の世界」

ξ゚听)ξ「またえらく重いわね……」ムキムキ

( ^ω^)「死んだらどうなるか、考えただけでも怖いお」

ξ゚听)ξ モグモグ

( ^ω^)

ξ゚听)ξ ムキムキモグモグ
  _、
( ^ω^)「……まじめに教えてくれる気、あるのかお?」

ξ゚听)ξ「わかったわよ」

976 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:05:25 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「ところで、ギコは今日はいないの?」

( ^ω^)「ギコはもうコタツに入ってるお」

(,,゚Д゚) ニャー

ξ゚听)ξ「ほんとだ、気づかなかったわ」

ξ゚听)ξ「それで、死後の世界の話だったわね」

( ^ω^)「そうだお」

ξ゚听)ξ「私は、ないともあるとも思ってないわね」

( ^ω^)「どういうことだお?」

ξ゚听)ξ「どういうことも何も、そのままの意味よ」
  _、
( ^ω^)「……?」

ξ゚听)ξ「まあ、要するに、実際死んでみないとわからないってことよ」ムキムキ

(,,゚Д゚) ニャー

( ^ω^)「そんなあ」

977 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:06:19 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「でも考えるのがめんどくさいからってわけじゃないのよ?」 タベル?

(,,゚Д゚) モグモグ

( ^ω^)「哲学っぽい理由があるのかお?」

ξ゚听)ξ「当たり前よ」 モグモグ

( ^ω^)「でも、臨死体験をした人とかに聞けばわかるんじゃないかお?」

ξ゚听)ξ「違うのよ、その考え方が間違ってるわ」 ムキムキ

( ^ω^)「どうしてだお?」

ξ゚听)ξ「『我思う、故に我あり』って聞いた事ある?」 モグモグ

( ^ω^)「聞いた事あるお」

ξ゚听)ξ「だからよ」 モグモグ
  _、
( ^ω^)「……もっとわかりやすく言ってほしいお」

978 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:07:04 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「そもそもあれの意味知ってる?」

( ^ω^)「考える事が生き甲斐だ、みたいな意味じゃないのかお?」

ξ゚听)ξ「そんなNo Music No Lifeみたいな意味じゃないわよ」

( ^ω^)「どんな意味なんだお?」

ξ゚听)ξ「説明するのめんどくさいわね」

( ^ω^)「説明してくれお」 ミカンアゲル

ξ゚听)ξ「これは哲学者デカルトの言葉なんだけどね、デカルトは懐疑主義者だったのよ」 ムキムキ

( ^ω^)「全部疑ってかかるアレかお」

ξ゚听)ξ「まあ哲学なんて大体そんなもんよ」 モグモグ

(,,゚Д゚) ニャー

( ^ω^)「そうなのかお」

979 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:08:08 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「それで、誇張じゃなくて、本当にあらゆるものを疑ってたのよ」 モグモグ

(,,゚Д゚) モグモグ

ξ゚听)ξ「自分の見てるもの、触ってるもの、なにからなにまで」 ムキムキ

(*^ω^)「ナニまでかお」

ξ゚听)ξ「死ね」

( 'ω`)「ごめんだお」

ξ゚听)ξ「自分以外に意識はあるのか、哲学的ゾンビじゃないのか」モグモグ

( ^ω^)「哲学的ゾンビってなんだお?」

ξ゚听)ξ「クオリアっていう物を持たない、「人間もどき」のことよ。あとで説明するわ」モグモグ

( ^ω^)「ふむふむ」

980 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:08:54 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「で、最終的に「自分が疑っている事」は疑えない、って事に気づいたのよ」 ミカンナクナッタ

( ^ω^)「なんでだお?」

ξ゚听)ξ「だって既に「疑ってるか」について疑ってるんだもの」
  _、
( ^ω^)「……?」

ξ゚听)ξ「それで、『我思う(私が疑っている事は確かな真実だ)、故に我あり(だから私の意識は確かに存在するのであろう)』ってことになるのよ」

( ^ω^)「まぁわかったってことでいいお」

(,,-Д-) Zzz

ξ゚听)ξ「あら、ギコが寝てる」

( ^ω^)「ほんとだお。猫はいいおね、何も考えてなくて」

ξ゚听)ξ「あら、私は人間でよかったと思うわよ?哲学できるし」

( ^ω^)「こいつほんまもんの哲キチやでぇ……」

981 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:09:39 ID:cTmP3iDE0

( ^ω^)「で、それでなんで臨死体験を信じないって話になるんだお?疑わしいから信じないのかお?」

ξ゚听)ξ「まあ早い話がそうよ」
  _、
( ^ω^)「でもオカルトだからって全否定するのはよくないんじゃないかお?」

ξ゚听)ξ「オカルトだから、じゃないわ。自分じゃないから、よ」

( ^ω^)「どういうことだお?」

ξ゚听)ξ「自分の意識以外はすべて疑えってことよ。まぁデカルトの考えの受け売りなんだけどね」

( ^ω^)「懐疑的過ぎるお」

ξ゚听)ξ「じゃあさっき言ってた哲学的ゾンビの話をするわね」

( ^ω^)「おっ?なんでだお?」

ξ゚听)ξ「それも疑う話だからよ」

( ^ω^)「わかったお」

982 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:10:21 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「じゃあまず、こんにちはと定期的に言うだけのロボがいたとして」

( ^ω^)「ほうほう」

ξ゚听)ξ「このロボットは意識、感情、知性といったものを持っていると思う?」

( ^ω^)「それはないお」

ξ゚听)ξ「じゃあ次に、そのロボに機能を追加していくわね」

( ^ω^)「どんなやつだお?」

ξ゚听)ξ「まず音を拾う機能と会話機能、ちょうどSiriみたいなものね」

(*^ω^)「尻かお?」

ξ゚听)ξ「しね」

( ^ω^)「ごめんだお」

983 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:11:03 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「次に人間と同じ程度の知能、器官、例えば腕とか足とか」

( ^ω^)「ほうほう」

ξ゚听)ξ「でも知能とはいえプログラム通りに動いてるだけで、感情に見えるのもプログラムよ」

( ^ω^)「意識とかはないって事だおね」

ξ゚听)ξ「そうよ、よくわかったわね」

ξ゚听)ξ「それで、見た目、肌触りも人口のシリコンとかで作って、分解するまで絶対にロボだとわからないようにするわね」

( ^ω^)「なんだか怖いお」

ξ゚听)ξ「これでも、意識、まあ説明はしないけど『クオリア』が無い状態なの」

( ^ω^)「クオリアってなんだお?」

ξ゚听)ξ「簡単に言うと意識よ。後でググってちょうだい」

( ^ω^)「把握」

984 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:12:05 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「で、最後に人間とまったく同じ構造にするわ。髪の毛一本、細胞一個すらも」

(*^ω^)「そんなことできるのかお?」

ξ゚听)ξ「できるわけないじゃない、仮にの話よ」

( ^ω^)「そうかお」

ξ゚听)ξ「感情も突き詰めれば脳の電気信号に過ぎないわ。だから、分解してももうロボだとはわからないの」

( ^ω^)「やばいおね」

ξ゚听)ξ「で、さっきも言ったとおり「自分の意識以外はあると証明できない」から、自分以外がこのロボか人間かわからないの」

( ^ω^)「まじかお」

ξ--)ξ「あんたわかってないわね……」

ξ゚听)ξ「まあそのロボを哲学的ゾンビって言うのよ」

( ^ω^)「へー」

ξ゚听)ξ「つまり私から見ればあなたも意識がない肉の塊よ」
  _、
( ^ω^)「えっ」

ξ゚听)ξ「ただあなたの脳が化学反応を起こしてるだけに過ぎないのよ」
  _、
( ^ω^)「そういうことだったのかお」

ξ--)ξ(わかってないわね)

985 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:12:50 ID:cTmP3iDE0

ξ゚听)ξ「自分と他人の意識には決定的な差があるってのはわかったわね?」

( ^ω^)「まぁ、おぼろげには」

ξ゚听)ξ「だから実際に自分が死んでみないとわからないのよ、死後の世界なんて」

( ^ω^)「そういうことだったのかお、哲学って難しいお」

ξ゚听)ξ「はい!じゃあもうこんな時間だし帰るわ、ギコが起きたらよろしくいっておいてね」

( ^ω^)「おっ、そうかお!駅まで送るお」

ξ゚听)ξ「ありがと、じゃあついて来てもらおうかしら」

ドア「ガチャ」

(   ^)「でも哲学って面白そうだお……」

ξξ ゚)ξ「そうね、……」


(,,゚Д-) パチ

986 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:13:34 ID:cTmP3iDE0

(,,゚Д゚) (いったか)

(,,゚Д゚) (しかし人間にしてはよく考えてるものだな)

(,,゚Д゚) (深く考える事が人間しかできないと思っているのはダメだが)

(,,゚Д゚) (人間は地球上では3番目に賢いが)

(,,゚Д゚) (それでも上が居る)

(,,゚Д゚) (水槽の脳、 世界五分前創造説、 我思う、故に我あり……)

(,,゚Д゚) (確かに固定観念を壊してきたように思えるが)

(,,゚Д゚) (その上にはさらに壊しにくい固定観念がある)

(,,゚Д゚) (論理的な事象は正しい、自分の意識は疑えない)

(,,゚Д゚) (「根拠から導ける結果」は根拠と導きがともに正しければ正しいものとなる)

(,,゚Д゚) (それがなぜかの説明はないままだ)

987 名前:名も無きAAのようです :2014/04/05(土) 06:14:17 ID:cTmP3iDE0

(,,゚Д゚) (思考を言語に落とし入れるのがいけない)

(,,゚Д゚) (哲学する猫は居ないなんてまやかしだ)

(,,゚Д゚) (なぜそれに気づかない)

(,,゚Д゚) (……)

(,,゚Д゚) (自分の思考は自分のものだとなぜ言えるのか)

(,,゚Д゚) (もっと根本的なことから考える)

(,,゚Д゚) (……)

(,,゚Д゚) ニャー


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