- 416 名前:名も無きAAのようです :2014/02/15(土) 00:27:58 ID:wRtGUZY.0
あるところに今にも没落しそうな貴族の一家がありました。
そこの一人のお嬢様。ショボン。
彼女には夢がありました。
(´・ω・`)「私はいつか、舞踏会に出たいの!」
ところが、そんな貴族のもとへは一通の招待状もやってきません。
(´・ω・`)「どうしてなの……」
彼女は必死に舞踏会が行われるかを調べました。
ところが、ほとんどの舞踏会は立派な貴族しかいけません。
- 417 名前:名も無きAAのようです :2014/02/15(土) 00:28:50 ID:wRtGUZY.0
(´;ω;`)「絶望したの!」
彼女は泣きました。
父や母にあたり、困らせてしまいました。
ところが、優しい父と母は、愛しい娘のために必死に調べ上げ、ついに彼女でも参加ができる舞踏会を見つけました。
マ ス カ レ ー ド
“仮面舞踏会”
ところがところが。
困ったことに、仮面がありません。
町で売っているような安い仮面では、入れてもらえないかもしれない。
しかし、宝石がついた仮面など用意できるわけが無い。
彼らは悩みに悩みました。
そして思いついた結果は
“芸術的な仮面を作り上げればいい”
- 418 名前:名も無きAAのようです :2014/02/15(土) 00:29:30 ID:wRtGUZY.0
芸術的とは、ぶっちゃけると変に見えるもののことです。
一見変に見えますが、もしかしたら深い意味が隠されているかもしれないので誰もそれに突っ込むことはできません。
そして、素人にも作成が可能。
まさにすばらしい案です。
しかし、何で作ればいいのやら。
ショボンは、キッチンでオーロラソースを作っていたとき、ふと思いつきます
(´・ω・`)「ケチャップとマヨネーズなら、カラフルに独創的で芸術的な仮面を作れるんじゃないかしら」
それから彼女の仮面を作る作業が始まりました。
途中、マスタードソースをつけると涙も滴るいい女になることが判明したのでそれを採用したりもしました。
そして、ついに仮面舞踏会当日――。
- 419 名前:名も無きAAのようです :2014/02/15(土) 00:30:27 ID:wRtGUZY.0
( ФωФ)「これでばっちりね」
なんということでしょう!
あんなにも貧乏な貴族の娘が、芸術的な仮面をつけて歩く姿!
まさに生まれ変わったようです!
しかも! 彼女の服は! 家族から借りた!
タ キ シ ー ド !
実は、よくよく考えてみたら流行に乗った綺麗なドレスなど、彼女も彼女の家族も持ってはいませんでした。
そこで、まだ綺麗な父のタキシードを借りてきたのです。
芸術的な仮面をつけ、男装をして歩くショボン。
自然と人々の目が集まります。
そしてついに。
ζ(∵*ζ「ねぇねぇ。私と踊ってくださらない?」
シ ョ ボ ン 最 大 の ピ ン チ ! !
- 420 名前:名も無きAAのようです :2014/02/15(土) 00:31:27 ID:wRtGUZY.0
彼女は踊り方を家族から習うのを忘れていたことを今思い出しました。
どうすればいいのかわからない。
ああ、曲が始まってしまう
( ФωФ)「あー。えっと、あー」
ζ(∵*ζ「あらあらうふふ。じゃあ、ちょっとお話でもしましょうか」
ほっとするショボン。ところが困難はまだ続きます。
ζ(∵*ζ「貴方みたいな、芸術的な方が好きなの。その、オーロラが今にも出てきそうな仮面素敵だわ」
ζ(∵*ζ「結婚してくださらない?」
( ФωФ)「喜んで!」
つい口を滑らせてしまいます。
女を好きということ。
そう、実はショボンは男の子だったのです!
- 421 名前:名も無きAAのようです :2014/02/15(土) 00:32:42 ID:wRtGUZY.0
それから、彼女と結婚して、家は没落してしまったけれど。
でも、ちゃんと就職をして今は会社員です。
毎日が楽しいです。
母さんも体には気をつけてね。
僕を女装させて育てた父さんは死ね。
(´・ω・`)「なーんてね♪」
( ФωФ)マスタードオーロラソース仮面舞踏会のようですζ(∵*ζ
- 422 名前:名も無きAAのようです :2014/02/15(土) 00:33:25 ID:wRtGUZY.0
- 以上です
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