896 名前:名も無きAAのようです :2012/11/26(月) 00:23:31 ID:/mRz.bTA0

空が青い。雲は白い。
この飛行機の外の景色は至極当たり前すぎて、退屈で退屈で仕方ない。

何か音楽でも聞いてやろうかと思った瞬間、耳元の無線がコクピットからの声を伝える。

≪そろそろ準備してくれお、遅くなったら陸のお偉いさんに怒られちゃうお≫

「はぁ、いえっさー」

ノイズ交じりの間延びした声にため息とともに返事を返してから舌打ち。
間が悪いわよ、と悪態をつきながら音楽プレーヤーを脇へ放って立ち上がる。

そして、私は大空へ飛び出す準備を整える。


背負うのは鋼鉄の翼。それは甲虫の羽の様。
両手に持つのはガンポッドに繋がる機関銃。
首のプロテクタにつけられた小さなプロペラはセンサー類を内蔵し
踵と両足首には「尾翼」を模した器具を履く。

それらを全て装着した姿は、まるで…

「……人間戦闘機、ねぇ」

897 名前:名も無きAAのようです :2012/11/26(月) 00:24:17 ID:/mRz.bTA0


そう。私は戦闘機。
空を駆け、地上を火の海に変えるべく飛ぶ、鉄の塊。

私の鳴らす風切音に、敵は恐れ慄き、味方でさえも退避する
――それは、優越感を伴う、快感。

私の両手の機銃に、落とす爆弾に、皆が逃げ惑う
――それは、命を刈り取る、苦痛。

この世界の中で唯一の制空権を持つ者として、私は君臨する。
刹那の快感と無限の苦痛を求め、繰り返すために。


私は、急降下する。


すべてが静かで、まるで死んだように見える世界へ。

≪……辛かったら、やめてもいいんだお?≫

真っ逆さまに、翼を広げて風を切る音を鳴らし。
目標を、焼き尽くす。ただそのためだけに。

「ううん、私は――」

898 名前:名も無きAAのようです :2012/11/26(月) 00:25:00 ID:/mRz.bTA0


 







「今、このまま帰る気持ちにはなれないから」








 

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899 名前:名も無きAAのようです :2012/11/26(月) 00:25:49 ID:/mRz.bTA0


ξ゚听)ξ急降下爆撃のようです


気力とモチベが上がったら
Coming soon....


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