723 名前:名も無きAAのようです :2012/09/27(木) 01:50:32 ID:ggUwmbLw0


彼とは幼い頃からともだちだった。

竹馬の友だった。

無二の親友だった。


だから、そんな幼い頃からの友人が目の前で言った言葉が、信じられなかった。


('A`)「『奇跡』は人の手では起こせない。なら話は簡単だ。人ならざる者。人を超えた者。そいつになればいい」


( ^ω^)「……正気かお? それが何を意味するのか。人智を超越した、『奇跡』を起こすことさえ児戯に等しい"その"存在がどう呼ばれるのか。理解は追いついてるのかお?」


いや、それは正確ではない。信じたくなかった。


('A`)「理解してなきゃ言えないさ、こんなこと」


彼が、こんな馬鹿げた夢想を語るなんて。





('A`)「俺は――――『神』になるんだよ」





.

724 名前:名も無きAAのようです :2012/09/27(木) 01:51:27 ID:ggUwmbLw0

どこで道を違えたのか。


ζ(゚ー゚*ζ「やめてください。それ以上するなら、私はあなたを撃たなければいけなくなります」

('A`)「ああ、デレちゃんか。凛々しくなったなぁ。見違えたよ。……でもさ」

('A`)「もし君が俺の邪魔をするってんなら」


('A`)「殺すぞ?」





どうしてこんなことになってしまったのか。


(,,゚Д゚)「『JV-1999 Apache』。試作品だが、以前お前が喰らった『TM-2001 Tashiro』より遥かに強力なシロモノだ。
    ドクオっつったか? 祈る時間くらいはやるよ。安心して粉々になりな」


ξ゚听)ξ「私がここにいる理由なんて、今更語るまでもないわよね? ……まぁ、解らないならそれでもいいわ。冥土の土産を持たせるなんて浪漫趣味は無いもの」


( <●><●>)「これはこれは、また大きく出ましたね。いえ、笑うつもりはありませんよ。ここで潰れる程度なら君には笑い飛ばす価値さえない。
        さぁ、精々足掻いて、私に君の価値を見せてください」


从 ゚∀从「上等じゃねーか。それだけの覚悟があるんならもう言葉は要らねーよな? 後はもう最後に生きたモン勝ちだ」


( ・∀・)「お前にどんな理由があったか。どうしてこんな事をしたか。そんなことは俺には一切関係ない。俺に関係あるのは目の前の結果だけだ。この現実だけだ。
      これは法に照らされた公明正大なる裁判じゃない。裁かれるのはお前、裁くのは俺だ。判決は……死刑だ」



('A`)「やれやれ、面倒くせぇなあ……。俺の前にはやるべき事が山積みなんだ。復讐? 仇討ち? そんな下らない事に付き合ってる時間は無いんだよ」



.

725 名前:名も無きAAのようです :2012/09/27(木) 01:52:40 ID:ggUwmbLw0

なら、僕はどうすればいいか。

  _
( ゚∀゚)「お節介かもしれないけどさ、なんで君が立ち向かう必要がある? 今だってヤツは充分に化け物だ。
    軌条式電磁投射砲だの可塑性混合爆薬だの、ハッキリ言ってこの程度の装備で君が命を賭して向かっていったところで、殺すどころか辿り着くことさえ無理だろうさ」

( ^ω^)「殺すんじゃないですお。僕は止めるために行くんですお。この武器はそこまでの道を切り拓く為の物ですお。……それに、行く理由なんて決まってますお」


( ^ω^)「あの大阿呆が馬鹿をしてる。だから一発ぶん殴って、止めてやる。それが、親友の役目だと思うからですお」





僕はどうするべきか。


( ´_ゝ`)「俺はあの人に最後の希望を見たんだよ。だからここを通すわけにはいかない。君がここを通るのは、俺が死んだ後だ」


/ ゚、。 /「別にあの人が好きなわけじゃない。別に君が憎いわけじゃない。ただあの人と私の利害は一致して、君と私の利害と対立するってだけ。
      そんな訳だから……まぁ、死んでくれないかな?」


(//‰ ゚)「…………」


ノパ听)「久しぶりだな、ブーンの兄ちゃん。こんなカタチでは会いたくなかったよ。でも、あたしにはあたしの事情ってもんもある。解ってくれとは言わないけどさ」




('A`)「来たか、ブーン。……ハハッ、なんだよそのザマは。ボロボロじゃねーか。
   ……見ろよ。佳い夜だな。雲一つ無い夜空に切り取られたように浮かぶ満月。――あの日を思い出す」




.

726 名前:名も無きAAのようです :2012/09/27(木) 01:53:45 ID:ggUwmbLw0

僕は、どうなってほしいのか。


('A`)「この世界はもう駄目だ。俺は新しい世界を創る。もっと暖かな、優しい世界をな。その為にはひどく冷たい――この終わった世界は壊さないといけないんだよ」


('A`)「なぁ、お前なら分かってくれるだろう? 俺は自分のためだけにここまで来たわけじゃない」

('A`)「あの時の悲嘆、啼哭、絶望。一日一分一秒たりとも俺の頭から離れた時はないよ。あの時からな。
   押し込めても塞いでも脳にこびりつくそれらを……お前だって忘れたわけじゃないだろう? なぁ、ブーンよ」

( ^ω^)「忘れるわけは無いお。けど、僕は一生その十字架を背負っていく覚悟はとうに固めたお。
      耐え切れなかったお前なんかと一緒にするなお。どんなに高尚な目的を掲げたところで、目的が手段を正当化することなんてあり得ないお。
      『神』になる? 馬鹿も休み休み言えお。僕はお前のやり方を、在り方を、真っ向から否定するお」







僕は、どうしたいのか。



('A`)「……分かった。これ以上は時間の無駄みたいだな。
   来いよブーン。一対一だ。サシのガチ勝負で白黒付けようぜ。ガキの頃みたいによ」


( ^ω^)「言われなくともだお。行くお、ドクオ」






僕は――――。




.

727 名前:名も無きAAのようです :2012/09/27(木) 01:55:08 ID:ggUwmbLw0






(;A;)「なあ……ブーン? 『神』だとか何とか……本当はそんな事どうでもよかった……。そんな大それた願いなんかじゃなかった……」


(;A;)「俺はただ……俺と、お前と、クーと……。……三人で笑いあえる未来が欲しかっただけなのに…………」








.

728 名前:名も無きAAのようです :2012/09/27(木) 01:56:29 ID:ggUwmbLw0



('A`)は神になるようです


2013年2月29日投下開始予定!













     *      *
  *     +  うそです
     n ∧_∧ n
 + (ヨ(* ´∀`)E)
      Y     Y    *

ストーリーは出来てるのにここ最近忙し過ぎて長編書き溜める時間が無いれす^q^


戻る inserted by FC2 system