119 名前:名も無きAAのようです :2011/12/24(土) 01:08:04 ID:aAcQV2Y.0
ζ(゚ー゚*ζ「本当に、お姉ちゃんの記憶は元に戻るんでしょうか?」

(´<_` )「はい。【引き出し】を開けることができればね」

ζ(゚ー゚*ζ「あの……。その【引き出し】って何なんですか?私、いまいちよく分かっていなくて」

(´<_` )「会話の引き出しとか、記憶の引き出し、って言うでしょう。
      人の心は、無数の引き出しで構成されているんです」

ζ(゚ー゚*;ζ「はあ」

(´<_` )「ま、見れば分かりますよ」

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('、`*川「うわぁ、タンスがたくさん。あれ、これって子供用の学習机ですか?」

( ´_ゝ`)「はい。学習机にも【引き出し】は付いてますからね」

('、`*川「あ、そっか。
      ……これから【引き出し】をひとつひとつ開けていくんですよね。
      物凄い数ですけど、本当に見つかるんでしょうか?私の指輪」

( ´_ゝ`)「任せてください。えーっと、いつもは化粧台の鏡の前に置いてるんですよね」

('、`*川「はい。3日前の朝、そこに置いたところまでは覚えているんですけど」

120 名前:名も無きAAのようです :2011/12/24(土) 01:09:44 ID:aAcQV2Y.0
(´<_` )「着きました、ここがツンさんの心の中です」

ζ(゚ー゚*ζ「ここが、お姉ちゃんの――」

ζ(゚ー゚*ζ「あっ、これお姉ちゃんの部屋にあるタンスですよ!」

(´<_`;)「…………」

ζ(゚ー゚*ζ「弟者さん?」

(´<_` )「あれ、見てください」

ζ(゚ー゚*ζ「え?……何ですか、あの四角いモノ。――まさか、あれも引き出し?」

(´<_` )「そのようですね。……こんな巨大な引き出しは初めて見ました。
      俺の実家よりでかいんじゃないか?」

(´<_` )「どうやら、ツンさんの無くした記憶すべてがあの中に納まっているようですね」

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( ´_ゝ`)「とめどーなくー きーざーまーれーたー ときはーいーまー はーじーまりーつげー」ガラッ ガサゴソ

( ´_ゝ`)「かわらーないー おーもーいーをー のせー」ガラッ ガサゴソ

( ´_ゝ`)「とーざーさーれたー とーびーらあーけーよー」ガラッ ガサゴソ

( ´_ゝ`)「めざめたこーころはー ふふふっふっふーんふーんふふふっらららららっらーらー」ガラッ ガサゴソ

('、`*;川(この人に頼んでよかったのかしら)

121 名前:名も無きAAのようです :2011/12/24(土) 01:10:32 ID:aAcQV2Y.0
(´<_` )「パスワード式か……。流石に厳重だな」

ζ(゚ー゚*ζ「こんなもの、どうやって開けるんですか?」

(´<_` )「無理やり開けることも可能ですが、それは最終手段にしましょう」

(´<_` )「パスワードは4桁の数字みたいですね。
      そうだな、例えばツンさんやあなたの誕生日、自宅の番地、
      思いつく数字を片っ端から入力してみてください」

ζ(゚ー゚*ζ「はい。えーっとお姉ちゃんの誕生日は、っと」

(´<_` )「……俺がこっちの担当でよかった」

ζ(゚ー゚*ζ「え?」

(´<_` )「いえ、何でもないです。続けてください」

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( ´_ゝ`)「次はここ行きましょうか」

('、`*川「鍵、かかってますけど」

( ´_ゝ`)「あー全然大丈夫です。
      すみませんちょっと秘密道具使うんで、後ろ向いててもらっていいですか」

('、`*川「え?は、はい」

キュイーンピチュチュチュチュチュビチャチャチャチャジュワアアアァァァァ

('、`*;川(明らかに鍵を開ける音じゃない音がするんですけど)

( ´_ゝ`)「開きました。こっち向いていいですよ」

('、`*川「……この鍵穴の周りに付いてる紫色のドロドロした物体は何ですか」

(*´_ゝ`)「禁則事項です☆」

('、`*川 イラッ

122 名前:名も無きAAのようです :2011/12/24(土) 01:11:41 ID:aAcQV2Y.0
ζ(゚ー゚*ζ「まさか、この数字がパスワードだなんて」

(´<_` )「やりましたね。では、そのまま開けてみてください」

ζ(゚ー゚*;ζ「え?」

(´<_` )「パスワードが合致したので、それほど重さを感じず開くようになっているはずですよ」

ζ(゚ー゚*ζ「は、はいっ」

ζ(゚ー゚*;ζ「んっ……!あっ、あれっ?びくともしないんですけど」

(´<_`;)「そんなはずは。ちょっと、代わってください」

(´<_`;)「……っ!動かない!?」

ζ(゚ー゚*;ζ「どうして?」

(´<_`;)「まさか、記憶が戻ることを嫌がっている……?」

ζ(゚ー゚*;ζ「そんな!お姉ちゃん!」

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('、`*川「この引き出しも違うみたいですねー」

( ´_ゝ`)「うーん。あ、この引き出しなんてどうですか」ガラッ

( ´_ゝ`)つc【□

( ´_ゝ`)「何だこれ。ノート?なになに、アタシはエイラ。放課後のジョーカー、アンタと血の契約をk」

('、`*;川「いやああああーっ!それ私の黒歴史ノートー!!」

(;´_ゝ`)「すすすすすみません!それじゃあこっちの引き出しを」ガラッ

( ´_ゝ`)つc【▽▽▽▽

('、`*;川「きゃああああー!私の勝負パンツー!!」

123 名前:名も無きAAのようです :2011/12/24(土) 01:12:53 ID:aAcQV2Y.0
( ´_ゝ`)「公開日?キミの秘密の扉を俺の立派な鍵で開けさせてくれるなら教えてあげてm

( ´_>`)=○)゚_ゝ゚)・:'.


(´<_` )開錠屋さんのようです

だいぶ前にどこかで貰った一レスお題【引き出し】を元に考えた話。設定だけ考えて満足した


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