493 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:00:53.10 ID:N5wD1kFT0
前回のあらすじ
ギコ死にました(?)
ダークネスが出て地球ヤバイ



(;-Д-)「ここは……? 俺は死んだのか?」

???「いいえ、あなたは生きているわ。肉体はもうボロボロだったけれど。
     あなたの魂が闇に溶けてしまう前に、ここに連れてくることが出来た」

(;゚Д゚)「誰だ!?」

(*゚ー゚)「ここはモーメントの中よ。私はしぃ。モーメントの心」

(;゚Д゚)「(こいつ、どこかで? 俺はこいつを知っている。なんだ? 何となく、懐かしい感じが……)」

(*゚ー゚)「私はここでずっとあなたの事を案じ続けていたわ」

(,,゚Д゚)「……! そうか、俺の事をずっと見ていた視線は、あんただったんだな」

(*゚ー゚)「ええ」

(*-ー-)「あなたともっと話をしていたいのだけれど、ごめんね、そうもいかないの。時間がないわ」

(,,゚Д゚)「?」

494 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:01:35.07 ID:N5wD1kFT0
(*-ー-)「(私の予想では、あの場で全てが終わるはずだったのに。
      あの男、まさか私の願いを超える程に強い願いを持って運命を捻じ曲げるなんて)」

(*-ー-)「(ダークネス。その名の通り、人の心の闇の集合体。
       ジョルジュの怨念をきっかけとして、モーメントが具現させてしまった。全く予想外の事態だわ)」

(*゚ー゚)「(ダークネスは全てのものを憎み、破壊しようとしている。
     現世だけではない、モーメントが動き出してから今までの全ての人々の心ごと)」

(;゚Д゚)「俺は……そうだ、ジョルジュ! 俺はあいつと戦って、それで――」

(;-Д゚)「(うっ、額が痛む……この痛みは、額に銃痕が……!
      そうか、あいつとの戦いで実体化した首領・ザルーグに打ち抜かれた痕!)」

(;-Д-)「くそっ、ジョルジュ! お前はまだっ!」

(*゚ー゚)「いいえ。彼は死んだわ。もう彼の事を気にしてはダメ。
   それよりも今、あなたの仲間に危機が迫っているわ。ダークネスという魔物がショボン達を襲っている」

(;゚Д゚)「っ、仲間……でも、俺は」

(*゚ー゚)「(仲間と信じていいのか迷っているのね。信じられるものを失くしてしまったから)」

(;-Д-)「俺は……どうすればいいんだよ。俺だって皆の敵になっちゃったんだ! 俺はもう皆とは仲間じゃない……!」

(*-ー-)「ギコ、あなたに見せてあげるわ。ここはモーメント。みんなの心が集まる場所よ」

(;゚Д゚)「何を――っ!?」

495 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:02:19.78 ID:N5wD1kFT0
 (´-ω-`)『僕は不安なんだ。僕は過去にあやまちを犯した』

 (´-ω-`)『でもギコたちサテライトの子ども達と出会ってあの子たちを愛おしいと思った気持ちに嘘はない。
       今になってようやくフサギコ博士が何よりも心を大切にした意味が分かった気がする』

 (´-ω-`)『そして、だからこそ今、不思議に思うことがある。僕は何故ゼロ・リバースで生き残ったんだ?
       心を忘れていた僕なんかよりもフサギコ博士が生きている方がずっと良かった。僕なんて……」

 (´-ω-`)『でもそんな僕のもとで、あんなサテライトの中で、子ども達はどうしてあんなに真っすぐ生きていられるんだ?
        もしかしたら、モーメントはまだ動いているのだろうか。僕も子ども達も、モーメントに導かれているのかもしれない』

 (´-ω-`)『そうだとしたら、それが導く未来は再びゼロ・リバースに繋がるかもしれないんだ。
       だから僕は怖くて動けない。みんなを歩ませることも怖い。こうなってしまった今では、ただギコの事が心配だ』

 (´-ω-`)『生きていてくれ……そして全てが終わった後に、謝らせてくれ。頼むから、帰ってきてくれ、ギコ……』


(;゚Д゚)「これは……マスターの声が?」

(*゚ー゚)「ただの声じゃないわ。ここはモーメント、人の心が集まる場所。
     今の声はショボン自身すら上手く言葉に出来ない心の奥底の想い。他にもまだ」

 从 ゚∀从『ギコ! 何があっても、絶対に俺が助けてやる! ギコも、ギコが信じる仲間も全部だ!』

 ( ^ω^)『ギコと約束したデュエルももうすぐ叶うお! きっと僕が勝ってやるお!
       いや、どっちが勝ったっていいや、どっちだって最高に楽しいはずだお!』

  ('A`)『とりあえず無事に帰ってきたようで安心したぜ、ギコ。
      あいつがシティでどんな冒険をしてきたのかも聞いてやらなくちゃな!』

 (;+ωФ)『ギコ……我輩は……』

『ギコ』 『ギコ!』 『よう、ギコ!』 『ギコォ』『俺もいるぞ!』

(;-Д゚)「……色んな人の声が……」

(*゚ー゚)「どう、これで分かったでしょう? 時には気持ちが食い違ってしまうこともあるけど、誰もが温かい心を持っている。
     あなたはこんなにも、多くの人から愛されているのよ」


496 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:03:09.62 ID:N5wD1kFT0
(;-Д-)「やめろ、やめてくれっ! こんなの嫌だっ! 嘘だっ!」

(*゚ー゚)「可哀そうなギコ……幼い体で抱えきれない程の多く闇を見て、人の心に触れるのが怖くなってしまったのね」

(*゚ー゚)「でも大丈夫、あなたが一人でそれに立ち向かうことはないわ。あなたを支えてくれる者もちゃんといる」

(;-Д゚)「え……?」

(*゚ー゚)「実はね、ここにはあなたと私以外にもう一人客人がいるのよ」

(*゚ー゚)「あの子はあなたよりも前にここにきて、私と同じように、ずっとあなたの事を案じていた。
     ジョルジュと戦ってボロボロになったあなたの命を癒してくれたのも、あの子のお陰よ」

(*゚ー゚)「おいで」

???「……」

(,,゚Д゚)「お、お前は……!」



ギコがサテライトとシティを繋げるようです
第12話「心の闇」

497 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:03:39.98 ID:N5wD1kFT0
                      、              /´
                       ヽ            //
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                  '、-/i;;;;;;;;;|三i''|"``'''"::::i|-;; ̄、ノ'i|':i:'i,i|;|''、;;;;;;;;;i'",,i;;;;;;;/;;;;;;;;;ー|`',、,,
                  ./|;;;;;;;;;;;|-'i-'丿、'ii/、;;i|::ノ'ヽi';;;;|ノ;|;ノ|;;;;;;|-|;//|;;i、-‐''''"ヽ"'';;;;ノ;;i、     全てを憎み、そして
...:/:         . ._、=''''"/|;;;;;;;;;;;|/i'、/~i'|''i|:;|ii''┬┬''i"i|彡;/;;;/ヽ;iii;;;|ii''''''''''>|;;;;;;;i''''ii;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;ヽ、
.`'ヽ、;i        ;_/i、 | /i;;;;;||/''''ノ:ヽノ;|:|::i;8ミ'┴┴‐'彡/;ノiii/"`i;'";_、-/''"/",,,,,,;;;;;;i;;;;;;;;;;;;ノ|ノi;;;;`i、_ 滅ぼすものなり
   ヽー、: :: :: :: :: :/;/;;;;i| .i| i.|;;;;;;|i;;;;;;i"i:i '~^":i::|::ii:;:i''''ー:'ー-;;;"ii/"'''"´::::i/´‐;;;;ノ-‐‐/''"::::::ノノ--‐''-::..ヽ;i;;、
    \`''ー--‐"::;;i|;;;;;;'、 :: /;;;;;;;;;i|;/: :i; i"'ー;;i:.|:/;''ー;;;;i|:-;;‐''"‐''"-'"i,i、-''i|;;;;;/'';;;;;/;;;;;;-‐'" ̄`''‐;;、ヽ;;;;;;;;
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从;゚∀从「なんだよアレ……あんなの本当に、悪魔じゃないか……!」

498 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:04:28.57 ID:N5wD1kFT0
(;´・ω・`)「あんな奴は、ゼロ・リバースの時にも現れなかった……、何が起こっているんだ?」

ダークネス「ゼロ・リバースか……ショボン、ロマネスク、そして人間達よ。
        ゼロ・リバースから続く灰色の未来、我はその全てを見てきた。感じていたぞ」

ダークネス「人間の憎悪、嫉妬、悪意、決して消えぬ心の闇をな」

(;ФωФ)「おっ、お前は何者だ、何をするつもりなのだ!」

ダークネス「何を? 簡単なことよ。我は全てを破壊する。命も、希望も、絶望も、全てを破壊し闇へと還すのみ」

(#ФωФ)「全てを破壊し闇へ還すだと……ふざけるな!
        貴様のような化け物を、シティにもサテライトにも近寄らせる訳にはいかぬ!」

ダークネス「威勢がいいなロマネスク、だが愚かだ。
       お前の内に秘められたその正義も、闇より出でているものだと気付かずにいるのだからな」

ダークネス「いや、そもそもこの世界から出でるあらゆる事象の根源は闇」

ダークネス「この世界は全てが闇より出でし、そして全て闇へ帰す世界。それより生まれる命も闇そのもの」

(;ФωФ)「何を、何を言っている……!?」

ダークネス「世界は闇。その世界に生きるお前達もまた闇。我はこの世界そのもの。
        我は――お前達の本当の姿なのだ」

(;´・ω・`)「この世界も僕らも闇……? じゃあお前はやっぱりモーメントで具現化した僕らの闇だというのか!」

从;゚∀从「おい! そんなことよりギコはどうしたんだよ!」

ダークネス「ギコは一足先に闇の一部となったよ。その命、その魂、そしてその骸でさえも」

(;ФωФ)「っ!!」

499 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:05:46.01 ID:N5wD1kFT0
(;ФωФ)「……」

―――――――――――――――――――――――――――――

 (* ^ω^)『アジトで会うお!』

 (*'A`)『約束忘れんなよ! 40枚集まったらすぐデュエルすっからな!』

 ( ФωФ)『……』

 (,, Д )『……あれを、お前らは見殺しにするっていうのか』

―――――――――――――――――――――――――――――

(;+ω+)「……ギコ、死んだのか」

(;+ω+)「(……ならば)」

从 ∀从「そ、そんな……ギコ……ギコォっ」

(;´・ω・`)「……」

ダークネス「……ふん。ロマネスクが振う正義も人の悪意より正当化された暴力の闇。
       ショボンの愛も自身の罪より生れし闇。
       そしてハインの仲間を守るという意志も、元をたどれば孤独から逃げ出す臆病な闇なのだ」

ダークネス「嫉妬、絶望、憎悪、強欲、お前達のもとはそこにある。
       信じたくはないだろうが、これが世界の真実よ。なのにお前達は自身の闇を認めようとしない」

ダークネス「それどころか、いつしかお前達は自身が闇であることも忘れ、自分自身である闇そのものを憎みだした」

ダークネス「……悪より生まれ、憎悪そのものであるお前達が、その自身の憎悪すらを憎み破壊しようとした末に、残るものは、塵一つ無い」

ダークネス「だから我はお前達自身。我は全てが憎いのだ。それがお前達の導いた未来だ。
       お前達もこの世界も、全てを滅ぼすのみ」

500 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:06:22.26 ID:N5wD1kFT0
( +ω+)「……」

( ФωФ)「ギコは死んだのか。そしてダークネス、お前は、全てを滅ぼすつもりなのだな」

ダークネス「そうだ。言わばこれは運命、絶対不可避の滅亡。
       我を憎むことは自分の心を憎むことと同義。世界を憎むのならば、世界を創ってきた人の心を憎むことと同義」

ダークネス「ロマネスクよ、お前の正義、その心が破滅を望むのだ。既に世界は滅びたがっているのだよ」

( ФωФ)「……ショボン、ハインを連れて逃げるのだ、サテライトもシティの人も可能な限り連れていけ」

(;´・ω・`)「っ!? ロマネスク、君は!」

( ФωФ)「我輩はダークネスとデュエルをして時間を稼ぐ!」

ダークネス「無駄だ。誰も逃げられはしない。この世界こそが我そのものなのだからな」

( +ω+)「……そうか、ならば我輩がデュエルで貴様を倒す!」

ダークネス「ふん、正気か? いいだろう、たった一つの脆弱な心が強大な闇に立ち向かうことなどできはしない!
       まずお前から、絶望を見せてやろう!」

( ФωФ)「デュエル!」ダークネス

501 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:07:10.51 ID:N5wD1kFT0
( ФωФ)【LP-8000 / Hand-5 /Monster- /Magic,Trap-】
ダークネス【LP-8000 / Hand-5 /Monster- /Magic,Trap- 】


( ФωФ)「我輩のターン! 《ソーラー・エクスチェンジ》を発動!
        手札の《ライトロード・ウォリアー ガロス》を墓地に送り、2枚ドロー!」

落ちたカード
《強欲で謙虚な壺》 《ライトロード・エンジェル ケルビム》

( ФωФ)「《ライトロード・パラディン ジェイン》を召喚し、カードを1枚伏せターンエンド!」

落ちたカード
《光の援軍》 《激流葬》


ダークネス「我のターン、自身の場にモンスターが存在しない時、
       手札より《インヴェルズの魔細胞☆1/A 0》を特殊召喚」

ダークネス「そして魔細胞を生贄に捧げ《インヴェルズ・モース星6/A2400》を召喚。その効果により、LPを1000支払いお前のカード2枚を手札に戻す」
LP8000→7000

《インヴェルズ・モース/Steelswarm Moth》 †
効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2400/守 0
「インヴェルズ」と名のついたモンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、
1000ライフポイントを払う事で、相手フィールド上に存在するカードを2枚まで
選択して持ち主の手札に戻す。

(;ФωФ)「!」

ダークネス「これでお前の場にカードはない。モースで直接攻撃し、我はカードを2枚伏せターンエンドだ」

(;+ωФ)「ぐおおおおっ!? この痛みは……!」LP8000→5600

502 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:07:42.51 ID:N5wD1kFT0
ダークネス「ふふ、我とのデュエル、ただのデュエルとは違うぞ。ライフはお前の命と直結する。お前が敗北した時、お前も我の一部となるのだ」


( ФωФ)【LP-5600 / Hand-6 /Monster- /Magic,Trap- 】
ダークネス【LP-7000 / Hand-3 /Monster- /Magic,Trap-《set1》 《set2》】


(;+ωФ)「ぐっ、我輩のターン! 《ライトロード・サモナー ルミナス》を召喚、手札を1枚捨てて墓地のガロスを蘇生させる!」

( ФωФ)「そして今捨てた墓地の《ゾンビキャリア》の効果発動! 手札を1枚デッキの上に戻し、墓地から特殊召喚!」

( ФωФ)「星4ガロス、星3ルミナス、星2ゾンビキャリアでシンクロ召喚《氷結界の龍トリシューラ》!」

( ФωФ)「こいつの効果で除外してしまえば……!」

ダークネス「甘い、カウンター罠《神の警告》発動。ライフを2000払い、トリシューラの召喚を無効にする」
LP7000→5000

(;ФωФ)「防がれた……だが、まだ! カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

ダークネス「我のターン。このスタンバイフェイズに、我は通常罠《侵略の手段》を発動する」

《侵略(しんりゃく)の手段(しゅだん)》 †
通常罠
自分のデッキから「インヴェルズ」と名のついたモンスター1体を墓地へ送り、
自分フィールド上に表側表示で存在する
「インヴェルズ」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで800ポイントアップする。

ダークネス「《インヴェルズの斥候》を墓地に送り、モースの攻撃力は3200に上昇。
       そしてメインフェイズ、斥候の効果が発動する」

《インヴェルズの斥候(せっこう)/Steelswarm Scout》 †
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 200/守 0
自分フィールド上に魔法・罠カードが存在しない場合、
自分のメインフェイズ1の開始時にのみ発動する事ができる。
墓地に存在するこのカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果を発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚する事はできない。
このカードは「インヴェルズ」と名のついたモンスターの
アドバンス召喚以外のためにはリリースできず、シンクロ素材とする事もできない。

503 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:08:34.80 ID:N5wD1kFT0
( ФωФ)「(更なる上級モンスター召喚への布石……! だが我輩の伏せカードは《聖なるバリア−ミラーフォース−》!)」

ダークネス「何を伏せていようが無駄なことだ。我は斥候を生贄にし、破滅の力《インヴェルズ・ギラファ星7/A2600》を召喚!」

ダークネス「ギラファはインヴェルズ1体を生贄に召喚でき、
       召喚に成功した時、相手の場のカード1枚を墓地に送り、我のライフを1000回復する」
LP5000→6000

(;´・ω・`)「3200と2600で合計攻撃力5800! これがそのまま通ったらロマネスクは……!」

(;ФωФ)「っ! させん! チェーンしてリバースカード《収縮》! モースの攻撃力を元々の半分にする!」

ダークネス「いいだろう。だがバトルだ。1200となったモースとギラファで攻撃」

(;+ω+)「ぐおおおおおおっ!」 LP5600→1800

ダークネス「ターンエンドだ」

(;+ωФ)「我輩の、ター、ン……がっ!?(腕が、震えて動かぬ……!)」

ダークネス「ふっ、どうした? 怖気づいたか、ならばそのまま闇に溶け込むがいい」


( ФωФ)【LP-1800 / Hand-3 /Monster- /Magic,Trap- 】
ダークネス【LP-6000 / Hand-3 /Monster-《モース☆6/A2400》 《グラファ☆7/2600》 /Magic,Trap- 】


ダークネス「無理もない。今となってはお前と我のライフの差は歴然。命の狩りとられる恐怖の前に、脆弱な正義など無駄なこと。
        死の淵で見る自身の闇に気付いた時、我はそれを受け入れよう。共に全てを滅ぼす闇となるのだ」

(; ω+)「(ぐ、目も霞む……もう、ダメなのか……)」

    (,,゚Д゚)

(  ω+)「(いや……まだ倒れる訳にはいかんな)」

504 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:09:22.35 ID:N5wD1kFT0
( ФωФ)「……まだだ! ドロー!」

( ФωФ)「(我輩の手札は4枚、そして引いたカードはゾンビキャリアで戻した《裁きの龍》。
         ケルビム・ガロス・ルミナス……墓地にあと1枚あればこれを出せる……!)」

( +ω+)「(負けたら死ぬ……か)」

( ФωФ)「……我輩は、《ライトロード・パラディン ジェイン》を召喚!」

ダークネス「ほう、この状況で攻撃表示だと? 恐怖に身がすくみ、闇から逃げだす臆病さすらも滅したか!」

( ФωФ)「……恐怖か。確かに我輩にも恐怖することはある。そしてお前の言うとおり、
        我輩の正義も、もとは心の弱さから来ているのかも知れぬ」

( ФωФ)「だが、それでも、我輩は諦めることはしない。そのことを、ギコに教えられた」

( +ω+)「……我輩はゼロ・リバースの直後、ショボンの誘いに乗ってシティにただ逃げた訳ではない。
        いつかサテライトの人達も救ってやる、その為には力がいるからと思いシティに向かった。その筈だった」

( +ω+)「逃げる途中、サテライトで生き残った孤児の一人を見つけて、
        我輩はその娘をサテライトとゼロ・リバースを忘れぬ戒めにと思い、実の娘のように匿った」

从;゚∀从「え……? なんだそりゃ、それって……?」

( +ω+)「だが、シティで治安維持局長官となり、その少女――ハインを実の娘のように育てている内に、
        いつの間にかハインと、ハインの生きるシティが守れればそれでいいのだと思うようになってしまっていた。それが我輩の正義だと」

(;+ω+)「それどころかハインを脅かすサテライトとモーメントを憎むようになり、救うことなど忘れていた」

505 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:10:09.26 ID:N5wD1kFT0
(;ФωФ)「そうだ、ギコに言われて気がついた! 我輩はサテライトの真実を知りながら、子どもたちを見殺しにしていいと思っていたのだ!」

( ФωФ)「お前の言うとおり、我輩の正義など闇からくる偽りの正義だったのかも知れぬ。
       だが、気づけた今からでも、歩む道を正しく選ぶことは出来る!」

( ФωФ)「そうだ、我輩はシティもサテライトも守る!」

(;+ω+)「すまぬギコ。なぜもっと早く、お前に初めて会ったときに目が覚めなかったのだ。我輩の弱さを許してくれとは言わぬ。
        だがお前が死んだというのならば、その遺志も引き継ぎ、我輩がサテライトを繋げてみせる! いや、しなければならないのだ!

从 ゚∀从「親父……!」

( ФωФ)「我輩にも恐怖はある! だがそれは死ではなく、自分の弱さだ。
        その弱さもギコに応えるために乗り越えてみせる!守りたいものが増えたのならば、この身を呈して守り切る!」

(#ФωФ)「そういうことだダークネス! 我輩は死の恐怖という闇には溺れんぞ!」


ダークネス「……ならば見せてみるがいい、お前の弱き正義を。それごと全て滅ぼしてやろう!」

( ФωФ)「ジェインでモースに攻撃する! ジェインはダメージステップ中のみ攻撃力300ポイントアップ!」

ダークネス「だが敗北するのはお前のモンスターだ」

(;+ωФ)「ああ、これでいい! これにより、条件は揃った」
LP1800→1500

( ФωФ)「(インフェイズ2! これで条件は満たした! 手札から《裁きの龍》を特殊召喚する!」

《裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)/Judgment Dragon》 †
効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2600
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地に「ライトロード」と名のついた
モンスターが4種類以上存在する場合のみ特殊召喚する事ができる。
1000ライフポイントを払う事で、
このカード以外のフィールド上に存在するカードを全て破壊する。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
自分のエンドフェイズ毎に、自分のデッキの上からカードを4枚墓地へ送る。

( +ω+)「(この龍こそ、我輩の正義の象徴……。恐らく勝ち目のない戦いだが、我輩と共に戦ってくれるか……)」

506 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:10:48.89 ID:N5wD1kFT0
(#ФωФ)「ジャッジメント・ドラグーンの効果発動! ライフを1000払い、このカード以外の全てのカードを破壊する!」
LP1500→500

ダークネス「何っ!?」

( ФωФ)「これでモースもグラファも破壊した。まだ、まだ戦える……! カードを1枚伏せ、ターンエンド」

墓地に落ちたカード
《ライトロード・ドラゴン グラゴニス》 《トラゴエディア》 《月の書》 《ソーラー・エクスチェンジ》

ダークネス「ほう、やるな。想像以上に強いことは認めてやろう。
       ならば我のターンは斥候を守備表示で特殊召喚し、モンスターをセット。ターンエンド」


( ФωФ)【LP-500 / Hand-1 /Monster-《裁きの龍☆8/A3000》 /Magic,Trap-《set1》】
ダークネス【LP-6000 / Hand-3 /Monster-《斥候☆1/A 0》 《set1》/Magic,Trap- 】


( ФωФ)「(いける……いけるぞ、奴の上級の手が止まった!)
        我輩のターン! 伏せていた《おろかな埋葬》を発動!」

( ФωФ)「《ライトロード・ビースト ウォルフ☆4/A2100》を墓地に落とし、ウォルフの効果で特殊召喚!
        バトル! ウォルフで斥候を攻撃」

ダークネス「斥候は破壊される」

( ФωФ)「続けてジャッジメント・ドラグーンで伏せモンスターも攻げ――」

(;ФωФ)「っ!?」ゾクッ

(;+ωФ)「なんだ、この感じは……? 圧倒的な威圧感! この状況で、一体何が……!?」

507 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:11:47.55 ID:N5wD1kFT0
ダークネス「クククク、ロマネスク。お前の強さを認め、我が闇の本当の力を見せてやろう。
       我はフィールドの《インヴェルズの門番》と手札の《インヴェルズの先鋭》を墓地に送り――」

ダークネス「真なる闇《ダークネス・ネオスフィア》を特殊召喚する!」

《ダークネス・ネオスフィア/Darkness Neosphere》 †
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻4000/守4000
???

(;´・ω・`)「攻撃力4000っ……!? この局面でまだ……!」

从;゚∀从「そんな、せっかく攻める糸口が見つかったと思ったのに!」

ダークネス「これぞ闇の根源にして、我が力そのもの」

( ФωФ)「……それが、どうした!」

( ФωФ)「安心しろ、ショボン、ハイン。 我輩はここで負けはせん! 我輩はジャッジメント・ドラグーンでの攻撃を続ける!」

(;´・ω・`)「ロマネスクっ!?」

( ФωФ)「そしてダメージ計算時、《オネスト》の効果を発動! ジャッジメント・ドラグーンの攻撃力は、ダークネスの攻撃力4000分上昇する!」

ダークネス「なん……だと!?」

(#ФωФ)「見るがいいダークネス! これが闇に染まる世界を照らす、我輩の正義の光だ! ジャッジメント・レイ!」

《裁きの龍☆8/A3000→7000!》

ダークネス「オオオオオオオッ!」
LP6000→3000

从;゚∀从「親父っ!」

(;ФωФ)「よし、やったか! 相手の切り札を……!」

509 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:12:56.94 ID:N5wD1kFT0
(;ФωФ)「っ!? ば、馬鹿なっ……!」


《ダークネス・ネオスフィア☆10/A4000》


ダークネス「残念だったなロマネスク。我が力、ダークネス・ネオスフィアはその程度の力で破壊することはできんのだ」

ダークネス「お前の手札は虚無。お前の信頼する裁きの龍も力を使う命は残っていない。
       ロマネスクよ、これが絶望だ」

(;ФωФ)「……こ、こんなッ……ことが……」

从;゚∀从「お、親父ィ!」

ダークネス「我のターン」

从;゚∀从「やめろダークネス! もうデュエルの決着はついた! やめてくれ!」

ダークネス「無駄だハイン。このデュエルは邪悪にして崇高な命を懸けた儀式。もはや逃れられんぞ」

( ФωФ)「……ハイン……」

( +ω+)「(そうだ、まだ……我輩にはハインがいる。シティの人々がいる)」

( +ω+)「……」

(*ФωФ)「ふふふ、ふははははは、かかってくるがいいダークネス! 例え我輩の魂を狩りとろうとも、
       我輩は闇に染まることはない! 我輩にはハインが、シティの仲間がいる!」

(*ФωФ)「そうだ! 例え我輩死すとも、我輩と同じ正義を志した人が残っている限り、我輩の正義を消し去ることはできない!」

510 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:13:49.78 ID:N5wD1kFT0
(*ФωФ)「そうだ! 例え我輩死すとも、我輩と同じ正義を志した人が残っている限り、我輩の正義を消し去ることはできない!」

( +ω+)「(……そうか。そういうことか。今やっと分かった。なぜフサギコ博士がモーメントに感情を教えようとしたのか。
        あのフサギコ博士と同じ目をしていたギコに、ショボンやハインが心を許したのか)」

( +ω+)「(フサギコ博士もギコも、分かっていたのだな。人を支えるのは正義や悪などというものではない。
        そして、フサギコ博士とギコは実際に会話をできることはなかったが、それでも繋がっている。これが、この想いが……!)」

( +ω+)「心か」

( +ω+)「ギコ……あの時、独りでモーメントに向かっていったお前は、信じるものを失っていた。
        お前の信じていた心の絆を失くしてしまっていたのだな」

( +ω+)「(今になってその辛さが分かる。その絶望の中で命を落としてしまったお前に、せめて償いをしたかったが……)」

( +ω+)「(我輩はどうやらここまでのようだ。成す術もなく、もはや体が動かんのだ。だがギコ、できるならあの世で共に信じよう。
        ハインとショボンならきっとダークネスを打ち破り、シティとサテライトを繋げてくれると……!)」

ダークネス「死ぬがよい。ダークネス・ネオスフィアで攻撃を行う!」

( +ω+)「(さらばだ、ハイン)」

从;゚∀从「おやじーーーーーっっ!」

511 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:14:34.19 ID:N5wD1kFT0












???「スターダスト・ドラゴン! ヴィクテム・サンクチュアリ!」













512 名前:ギコサテ ◆bAjtn4oHrZyB :2011/09/18(日) 23:16:25.94 ID:N5wD1kFT0



ダークネス「!? 馬鹿な、お前は……! 何故お前が……!?」

(;+ωФ)「ギっ!?」

从;゚∀从「お、お前……! 生きて、生きてたんだなっ!!」




从 ;∀;从「ギコぉッ!!!」




(,,-Д-)「……」

(,,゚Д゚)「ダークネス……その人は――いや、誰も、死なせはしない」



ギコがサテライトとシティを繋げるようです
第12話「ダークネス」
終わり


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