752 名前:名も無きAAのようです :2013/09/24(火) 02:48:59 ID:OuuCWGkoO
('A`)「あー…やべ、借りた五万が底をついちまったよ。」

彼は、鬱田ドクオ(29)
現在のVIP国の人口1億5000万人の一人である。

('A`)「もう、売れるようなもんなんてねーよ…」

彼は俗に言うホームレスをしている。
これでも彼はニューソク私立中学という昔も今も名門とされる中学を卒業しているのだ。
もっとも、中学卒業が彼の最終学歴なのだが。

('A`)「はぁ…まともに学校の授業受けてればこうはならなかったのかもな…」

彼の父親は彼が物心つく前に亡くなっており、
女手一つで彼を育ててくれた母親も5年程前に全国的に広がった謎の疫病で亡くなっている。

753 名前:名も無きAAのようです :2013/09/24(火) 02:49:42 ID:OuuCWGkoO
('A`)「何か売れるようなもんなんて落ちてないかな…」

彼はこれで小金を稼いでいる。しかし、そう簡単に価値のある物など見つかりはしない。
このVIP国では4年前から貧富の差が激しくなっている。
ドクオが居る土地は『病める土地』とまで言われ、物が落ちれば愚者が群がるとさえ言われている。
そんな土地でドクオが生きていけたのは奇跡に近いだろう。

('A`)「ん?なんだこれ?」

そして、またも奇跡が起こった。

754 名前:名も無きAAのようです :2013/09/24(火) 02:51:14 ID:OuuCWGkoO
木で彫られた時計を拾ったのだ。

('∀`)「かなり精巧に作られている…少なくとも今晩の飯にはありつけそうだ…!」

しかし、こんな時計をなぜ誰も拾わなかったのだろうか?
ドクオは悩んだ。が、『ただ気づかなかったのだろう』
すぐに彼はそう自己完結させた。

('A`)「さて…ギコさんの所にでも売りに行くか…」

ドクオは何気なしに時計をもう一度見直した。
すると、彼が自分自身の目を疑うような光景が映し出された。

755 名前:名も無きAAのようです :2013/09/24(火) 02:52:06 ID:OuuCWGkoO
(;'A`)「時計の針が…回っている!?」

信じられないことに時計の針はグルグルと猛スピードで左に回っていたのだ。

(;'A`)「うわぁっ!」

ドクオは時計を投げ捨て、逃げてゆく。
しかし、針はグルグルグルグル回転し続け…

ピタリ、と止まった。
そして、時計は光を放った。
ドクオは光の中へ包まれて、そのまま消え去った。
空っぽの財布だけを残して…

756 名前:名も無きAAのようです :2013/09/24(火) 02:53:26 ID:OuuCWGkoO
(;'A`)「は?なんだここ?」

開口一番、彼の口から出たのは疑問の言葉であった。
しかし、そんな事を言いながらも、頭の中ではここがどこなのか分かっていた。

(;'A`)(俺の家だ…)

なぜここにいるのか、どうしてここにいるのか、どうやってここに来たのか、その全てを考えようとした時、

J( 'ー`)し「ほら、ドクオ。起きなさい。」

(;'A`)「カ、カーチャン!?」

J( 'ー`)し「あら、起きてるじゃないの。珍しい事もあるわね。まあ、中学2年生になるんだものね…今日入学式でしょ?遅れちゃだめよ?」

もう、何が何だか分からなかった。
しかし、分かったことが2つある。
1つ目は彼は中学2年生の入学式の日に戻ってきているのだ。
そして、2つ目は。

(;'A`)(この会話…中2の入学式の時にしたよな…)

(;'A`)(という事は…俺は夢を見てるか…或いは)

(;'A`)(時を遡ったのか!?)

まったくもって有り得ない話だが今の彼にはそうとしか考えられなかった。
そして、それと同時にある事を決意した。

757 名前:名も無きAAのようです :2013/09/24(火) 02:54:26 ID:OuuCWGkoO
('A`)(面白いじゃねーか…)

('A`)(あんな思いをするなんてもう絶対嫌だね…!)

('A`)(というわけで…!)

そして、彼は高らかに言い放った。

('A`)「疫病の原因を突き止め!カーチャンが死ぬ未来を避ける!」

そうそう、言い忘れていたが…

758 名前:名も無きAAのようです :2013/09/24(火) 02:55:06 ID:OuuCWGkoO
('A`)(だって働くの面倒臭いし)

彼は下衆である。


('A`)は働きたくないので疫病に立ち向かうようです。


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