- 48 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:00:53 ID:WM/g.KAc0
- ( ´_ゝ`)「もうさあ、何なの? マジであんたら何なの?」
(;゚∀゚)「いや、だからさ……」
爪;'ー`)「何なのって言われてもこっちも困るっていうか……」
( ´_ゝ`)「何だよ? 何なんだよ?」
(;゚∀゚)「いや、ほらさあ? 俺達も予期せぬ出来事だった訳だし」
( ´_ゝ`)「何だよ? 何なんですか?」
爪;'ー`)「むしろ俺達もどうしてこうなったって感じな訳で」
( ´_ゝ`)「何なの?」
( ´_ゝ`)「何なの? マジでさ、あんたらさあ」
(;゚∀゚)「……」
爪;'ー`)「……」
- 49 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:02:11 ID:WM/g.KAc0
- ( ´_ゝ`)「何だよ?」
(;゚∀゚)「……」
爪;'ー`)「……」
( ´_ゝ`)「何なんだよ……」
(# ゚_ゝ゚)「何だ何だよ何なんですかああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!?」
爪;'ー`)((いや、お前のぶっ壊れ方こそ何なんだよ……))(゚∀゚;)
( ^ω^)(いい加減に人の家で叫ぶの止めてくれないかな―)
- 50 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:03:50 ID:WM/g.KAc0
( ´_ゝ`)酒の肴は馬鹿話のようです おかわり
2杯目
.
- 51 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:04:41 ID:WM/g.KAc0
- ( ´_ゝ`)「狐ヶ崎フォックス」
爪;'ー`)「あ、はい」
( ´_ゝ`)「グラフィック科所属、成績は概ね良好。友人からの信頼もあつい」
爪;'ー`)「ああ、はあ。どうも」
( ´_ゝ`)「そして服飾科の黒須ミセリさんと1年以上、恋人として付き合っているリア充である」
爪;'ー`)「いや、まあ。そう? なのかな?」
( ´_ゝ`)「恋人がいるんだよな―」
爪;'ー`)「……」
(# ´_ゝ`)「フォックスには彼女がいるんだよな――!!」
爪;'ー`)「……うす」
(# ´_ゝ`)「彼女いるのにさあ――――……」
- 52 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:06:12 ID:WM/g.KAc0
- (# ゚_ゝ゚)「どうして後輩から告白されやがるんだよこの八方美人リア充野郎があああああああぁぁぁ!!」
爪#'ー`)「知るかアホォォォ!!」
(# ゚_ゝ゚)「ふっざけんなよ!! あんな可愛い彼女だけじゃ飽きたらず可愛い女子高生のハートまでかっさらうとはどういう神経しやがってんだよこの元ヤンがあああああぁぁぁぁ!!」
爪#'ー`)「俺だっていきなり告られて軽くパニくったんだよ!! つ―か元ヤンは全然関係ね―だろうが――!!」
( ^ω^)(……あっ。明後日までにTSUTAYA行かなきゃだお)
(# ´_ゝ`)「……」
爪#'ー`)「……」
( ^ω^)(次は何の映画借りようかな? 西部劇とか?)
- 53 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:06:59 ID:WM/g.KAc0
- ( ´_ゝ`)「……まあ、さ」
爪'ー`)「おう」
( ´_ゝ`)「散々荒ぶった後だけどよ。フォックスの件については俺も心の底では納得してるんだよ」
爪'ー`)「はあ」
( ´_ゝ`)「フォックスはさ、何だかんだ言って人望もあるしさ、女にも優しいしさ、なによりカッコいいからよ?」
( ´_ゝ`)「そりゃあ女にもモテるよなあ、うん。ってな感じで納得できる訳だよ」
爪'ー`)「……はあ、どうも」
( ´_ゝ`)「うん、分かるよフォックスは。そりゃあいい奴だもん。フォックスは分かるよ」
( ´_ゝ`)「分かるよ――? フォックスは分かるよ―?」
( ´_ゝ`)「分かるんだけどさ――……」
爪;'ー`)「……」
- 54 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:08:55 ID:WM/g.KAc0
- (# ゚_ゝ゚)「なぁんでどさくさに紛れてお前まで告白されちゃってんだよヤリチンのカマ野郎があああああああぁぁぁ!!」
(# ゚∀゚)「知るかボケェェェ!! つ―か俺はバイだけどオカマじゃねえからああああぁぁぁ!!」
(# ゚_ゝ゚)「何でお前みたいな性格最悪の自己中最低野郎が女子高生に告白されてやがるんだよおおおおぉぉぉ!!」
(# ゚∀゚)「自分で言うのもなんだが俺だってワケわかんね―んだから一々怒鳴ってんじゃねえよボケがああぁ!!」
( ^ω^)(西部劇か……バーボン飲みながら荒野の決闘とか観てみたいな―)
(# ゚∀゚)「大体にして100パーテメエの僻みじゃねえかよ!! 何で俺らが悪いことしたみたいな空気になってんだよ!!」
(# ゚_ゝ゚)「フォックスはともかくお前みたいな最低最悪のヤリチン野郎に惚れた女の子が可哀想だろうがあああぁぁ五体投地して謝りやがれえええぇぇぇ!!」
(# ゚∀゚)「色々不本意だったけど既に『ごめんなさい』って頭下げてお断りしたわ糞ったれがああああぁぁぁ!!」
- 55 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:10:24 ID:WM/g.KAc0
- (# ゚_ゝ゚)「なら次はこの俺に土下座しやがれこん畜生があああああぁぁぁぁ!!」
(# ゚∀゚)「お前は何にも関係ね――だろうがこの残念イケメンがあああああぁぁぁぁ!!」
(# ゚_ゝ゚)「誉めてくれてありがとおおおぉぉ!!」
(# ゚∀゚)「どういたしましてだこの野郎があああああああ!!」
( ^ω^)(う―ん……でもラストサムライ観ながら日本酒も捨てがたいお)
爪'ー`)(どうでもいいけど、冒頭から俺とアヒャはずっと床に正座させられてるんだからな? これ辛いぜ?)
……
……
- 56 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:11:54 ID:WM/g.KAc0
- 10分後
(# ´_ゝ`)「はぁはぁ……!!」
爪'ー`)(やっと落ち着いたか……)
(;゚∀゚)(僻みモードの兄者って本当にめんどくさいよな―)
( ^ω^)「あっ、ようやく落ち着いたのかお?」
爪;'ー`)「ちゃっかりお前は傍観者を決め込みやがって」
( ^ω^)「いや、だって僕には関係ない話だし」
(# ´_ゝ`)「内藤!! お前は悔しくないのか!? こんな元ヤンとヤリチンばっかりモテている現実に理不尽だと憤りを感じないのか!?」
爪#'ー`)「だから元ヤン言うなや」
(# ゚∀゚)「誰がヤリチンだこら」
- 57 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:12:42 ID:WM/g.KAc0
- (;^ω^)「まぁまぁ。そりゃ羨ましい話ではあるけど、2人共もうお断りした訳なんだから終わった話じゃないかお」
(;´_ゝ`)「くっ……年齢=彼女いない暦のDT野郎の癖に大人な意見を言いやがって……!!」
( ^ω^)「現時点で僕が1番腹立ってるのは君に対してってことに早く気づいて欲しいな―」
爪'ー`)「つ―かアヒャが断ったのが意外だわ。付き合っちゃえばよかったのに」
( ^ω^)「言われてみれば……好みじゃなかったのかお?」
( ゚∀゚)「いや、まあ、色々な? うん」
( ´_ゝ`)「……ちなみにフォックスに告った娘もアヒャに告った娘も可愛かったぞ。腹立たしいが」
( ^ω^)「どんな感じの娘だお?」
( ´_ゝ`)「名前とかは分からないけどライブとかやってる時に常に前の方に映ってるAKBメンバー並みのルックス」
(;^ω^)「また微妙な例えだお」
- 58 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:14:15 ID:WM/g.KAc0
- (;゚∀゚)「まあ! とりあえず俺は年下に興味無いの!! この話は終わり!!」
爪'ー`)(なんか妙だな……今度つついてみるか)
( ´_ゝ`)「糞っ……死ね……アヒャなんか急に背骨がスッぽ抜けて死ね……」ボソッ
(;゚∀゚)「死に方こえ―よ!! そんなアバンギャルドな死に方はお断りだ!!」
(;^ω^)「まあまあ、とりあえずせっかく男4人で集まったんだから酒でも飲もうお」
爪'ー`)「だな。つ―か酒あんの? 今から買いに行くのか?」
( ^ω^)「今日のお酒は兄者君が持ってきたはずだお」
爪'ー`)「お―い、兄者。酒あんのか?」
( ´_ゝ`)「……チッ、ほらよ」ドン!
爪'ー`)「ん? これは?」
(;゚∀゚)そ「うげっ!? 焼酎かあ!? しかもよりによっって芋かよ!!」
( ^ω^)「兄者君が前々から大好きって言ってたお酒かお?」
- 59 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:15:09 ID:WM/g.KAc0
- ( ´_ゝ`)「おう。俺の嫁こと芋焼酎の『一刻者』だ」
( ^ω^)「焼酎なんか久々だお―。旅行の時のJINRO以来かな?」
爪;'ー`)「お前JINROなんてよく飲めるな?」
(;^ω^)「いや、別に僕だって好き好んで飲んだ訳じゃ……とにかく今は一刻者だお」
(* ´_ゝ`)「この俺の荒んだ心を癒してくれるのは一刻者たんだけさ……一刻者たんぺろぺろ」
( ^ω^)(きめえ)
爪'ー`)(きめえ)
( ゚∀゚)(きめえ)
( ´_ゝ`)「なんか急に殺意湧いてきたんだけど」
- 60 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 00:16:46 ID:WM/g.KAc0
- (;^ω^)「まあ、とにかく飲むかお!! はい、みんなの分のグラス」
爪'ー`)「おう、サンキュー」
( ´_ゝ`)「んじゃ注ぐぞ―」トクトク
爪'ー`)「あっ、本当にサツマイモの香りするのな」
( ^ω^)「鍛高譚の時も紫蘇の香り強かったおね」
( ´_ゝ`)「飲んだらもっといい香りが広がるぜ? ほらよ、アヒャ」トクトク
(;゚∀゚)「お……おう」
( ^ω^)「飲み方は何がオススメなんだお?」
( ´_ゝ`)「とりあえずロックかそのままだな」
爪'ー`)「んじゃ俺はロックで」カランカラン
( ^ω^)「僕も―」カランカラン
(;゚∀゚)「なあ……炭酸で割ったらダメか? 焼酎はマジで辛いんだよ」
- 61 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 02:07:51 ID:WM/g.KAc0
- (# ´_ゝ`)「ダメ! 今日くらいは俺の流儀に付き合え!」
(;゚∀゚)「何が流儀だ」
(;^ω^)「まあまあ、普段は兄者君にウィスキーをガンガン飲ませてるんだから今日くらいは兄者君に合わせてあげなお」
(; -∀゚)「ま―じかよ―……」
爪'ー`)「相変わらず焼酎ダメなんだな、お前」
( ´_ゝ`)「んじゃ、とりあえず乾杯だな。乾杯」チビチビ
( ^ω^)「乾杯」チビチビ
爪'ー`)「ん」チビチビ
(;゚∀゚)「……」チビチビ
(* ^ω^)「あっ! 美味いお!! サツマイモの味だ!!」チビチビ
- 62 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 02:09:22 ID:WM/g.KAc0
- 爪'ー`)「芋なんか初めて飲んだけど結構いけるな。これ、いくらだ?」チビチビ
( ´_ゝ`)b「2000円いかないくらいだな。安くてこのクオリティは流石だろ?」
爪'ー`)「ああ、いけるな。今度ミセリにでも勧めてみるか」
( ^ω^)「彼女さんって焼酎飲むのかお?」チビチビ
爪'ー`)「雑食だからな。スピリッツとビール以外なら何でも飲むはずだ」チビチビ
(; -∀-)「……うげぇ……」
(* ´_ゝ`)「おやおや―!? 大酒飲みのアヒャさんにしちゃあ全然飲んでないじゃないですか―!!」
(; -∀゚)「うるせえ……ああ、臭くて不味い」
爪;'ー`)「お前、本当に焼酎ダメなんだな」
(;^ω^)「こんなに美味しいのに勿体ないお」
- 63 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 02:10:41 ID:WM/g.KAc0
- (; -∀゚)「こんなのの何が美味いんだよ……ウィスキーの方が100倍マシだ」
(* ´_ゝ`)「だっせ――な、おい!! あのアヒャさんはこんなのも飲めないんでちゅか―!?」
(;^ω^)(兄者君がこれまでに無いくらいにイキイキしてるお)
爪;'ー`)(よっぽど悔しかったんだな、告白の件)
(* ´_ゝ`)「普段はあ――んなに度数の高いウィスキーをガブ飲みしてる癖して」
(* ゚_ゝ゚)「こんな酒すら飲めない姿なんてお笑い草だな! アッヒャッヒャッヒャッwwww」
( ゚∀゚)「」カチン
爪'ー`)(あっ、アヒャ切れた)
- 64 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 02:21:13 ID:WM/g.KAc0
- ( ゚∀゚)「」ゴクゴクゴクゴクカラン
(;^ω^)そ「ちょっ!? アヒャ君!?」
(# ゚Д゚)「……上等だごるああああぁあぁぁぁぁ!! クヌヒャー『川崎の酒天童子』と呼ばれた笑家アヒャ様を舐めんじゃねえぞ!!」
(;^ω^)(クヌヒャー?)
爪;'ー`)(なんだその妙な二つ名……)
(* ´_ゝ`)「おうおう! そこまで言うなら今日はジャンジャン飲めや!! ほれほれもう1杯」トクトク
(;^ω^)「いや、あんまり無理しない方がいいんじゃ……?」
爪'ー`)「今のアヒャに何言っても無駄だろ。ほっとけ」チビチビ
(# ゚∀゚)「どんどん持ってこいやああああぁぁぁ!!」ゴクゴクゴクゴク
(;^ω^)(あ―あ―。あんなにガブ飲みしちゃって)チビチビ
爪'ー`)(明日アイツ死んだな……)チビチビ
- 65 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 02:23:48 ID:WM/g.KAc0
……
……
翌日
横浜、某ホテル
(; ∀ )「うぅ……」
从;'ー'从「アッ君大丈夫〜?」
(; ∀ )「わりぃ渡辺……もうちょい休ませてくれ……おぇ」
从;'ー'从「も〜! せっかく久々に会えたのにホテル着いた途端に倒れちゃうんだもん」
(; ∀ )「情けねぇ……あ―気持ち悪ぃ」
从;'ー'从「昨日どれだけ飲んだのよ〜!?」
(; ∀ )(言えね―……あれだけ啖呵切った癖に2杯飲んでギブアップしたなんてダサすぎて言えね――……!!)
- 66 名前:名も無きAAのようです :2015/02/05(木) 02:38:11 ID:WM/g.KAc0
- 今日の一杯
一刻者
種類…焼酎
芋100パーセントにこだわり抜いた乙類焼酎。
芋焼酎の代名詞といえば黒霧島と思われがちだが、こちらもなかなか根強い人気を誇っている。
口に含んだ瞬間に広がる華やかかつ、ふくよかな芋の香りは好き嫌いが別れるが、1度ハマってしまえば病み付きになることは間違いない。
同シリーズのラインナップとしては紅一刻や黒一刻などがある。
ちなみに一刻者とは、頑固者という意味である。
( ´_ゝ`)b「このクオリティは流石俺の嫁だな。芋焼酎は臭いって思われがちだが、その先入観を捨てて試してみてくれ」
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