229 名前:('A`)愛しのオートマトンのようです川д川 :2014/11/27(木) 16:07:17 ID:ZZRushvc0
俺の幼馴染はオカルトが大好きだ。

川*д川「はー、古代文明萌えですよ、本当」

(;'A`)「意味がわからん」

川*д川「だってだって!良くないですか!?ロマンじゃないですか!?オーパーツとか、古代文明ではありえないような技術で出来た物が発掘されるとか!」

('A`)「まぁ、確かにすごいとはおもうけど…」

川*д川「古代文明には、ロストテクノロジーがやはり存在したのでしょうか…?はたまた宇宙人と交流があったとか?」

幼馴染は普段は大人しい奴なのだが、この手の話になるとどうにも頭のネジが吹っ飛んでしまう。

まぁ、本人が楽しそうだから何もいわないが。

230 名前:('A`)愛しのオートマトンのようです川д川 :2014/11/27(木) 16:08:45 ID:ZZRushvc0
川д川「あ、そうそう!私、今日授業中思ったんですけど」

('A`)「授業中に変なこと考えてんじゃねーよ」

川;д川「まだ何もいってないじゃないですか!」

('A`)「はいはい。で、何を考えたんだよ」

川д川「未来の人たちにとって、私たちの文明もいつか古代文明になるとします!」

('A`)「まぁ、そうだな」

川д川「そして、未来では人類は滅んでいて、また新しい知的生物が地球を支配しているとします」

('A`)「ほう」

川*д川「そのとき、未来の知的生物たちにとっては『人間』という存在もオーパーツになるんじゃないかなって、私思ったんです!だって、人間ってオートマトン、つまり、精巧な自動人形ですよ!?」

('A`)「その未来の知的生物たちは、古代文明で『人間』のような精巧なオートマトンが作れるわけがない、と思うってことか」

川*д川「そーいうことです!『人間』をロストテクノロジーによって作られたオートマトンだとおもうって訳ですよ!」

231 名前:('A`)愛しのオートマトンのようです川д川 :2014/11/27(木) 16:09:31 ID:ZZRushvc0
('A`)「あっそ。授業中に変なこと考えてたのには間違いなかったな」

川д川「えー、これってとってもロマンじゃないですか?」

('A`)「どこが?」

川*д川「だって、もしかしたら自分自身がオーパーツになれる可能性があるってことですよ?!」

('A`)「少なくとも日本では死んだら骨になるから、それは無いんじゃないか?」

川;д川「……こ、コールドスリープします!」

('A`)「人類が滅亡してる設定なんだろ?コールドスリープも意味無いんじゃないか?」

川д川「…本当、ドクオ君は夢がないですねぇ!」

('A`)「お前が現実見なさすぎなだけだ」

232 名前:('A`)愛しのオートマトンのようです川д川 :2014/11/27(木) 16:10:17 ID:ZZRushvc0


学校の帰り道、いつもと何も変わり映えの無い日常で彼女は非日常的なことばかり夢見て話す。

もうすこし、日常に目を向けてくれてもいいんじゃないだろうか。

これじゃあいつまでたっても俺のこの気持ちは報われないだろう。

でもきっと、彼女は明日も非日常的な世界に目を向けているのだろう。


('A`)「はぁ…オカルトがライバルってなんなんだろうな…」

川д川「え?なんですか?」

('A`)「なんでもねーよ」


この愛しのオートマトンが。


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