660 名前:名も無きAAのようです :2013/09/03(火) 17:55:29 ID:/FtZSt0Q0

僕は平凡な人生を歩んできた。
成績は中の中、顔は……高めに見積もって中の中。とにかく、なんの取り柄もない普通の高校生だ。
そんな僕が超高校級と呼ばれる人たちが集まる希望ヶ峰学園に入れるなんて、何かの間違いなんじゃないかって思った。

でも僕が選ばれたのは才能でもなんでもない、ただの運のみ。
平凡な高校生の中から抽選で選ばれた、超高校級の幸運というのが僕の肩書。
それでも僕の胸は期待に膨らんでいた。平凡な日常が、生まれ変わるのだと思っていた。

都内の一等地にそびえる大きな校舎を目の前にして、深呼吸をする。
そして、一歩敷地に踏み入れた、瞬間。
酷い頭痛と耳鳴りが僕を襲った。視界がぐにゃりと歪んで、僕は意識を手放した。

目覚めた時は教室だった。
机に突っ伏すように寝ていたらしい。
誰かが僕を運んだのだろうか、と考えておかしいことに気付く。

教室に、監視カメラがある。
窓には鉄板が大きいボルトで固定されている。
外そうとしてみたけど固くて歯が立たない。廊下の窓も全部だ。

ふと教卓の上に紙が置かれていることに気付く。
そこには幼児がクレヨンで落書きしたような絵と、これまた幼児が書いたような字が連なっていた。

「八じからきぼうヶみね学えんの入学しきをはじめます
 みなさん体いくかんにおあつまりください  学えんちょう」

入学式? 八時から……教室の時計を確認すると、丁度八時になっていた。
体育館の扉を開けると中にいた人達が一斉に僕を見た。
彼らも僕と同じく教室で目覚め、案内を見てここにきたらしい。

661 名前:名も無きAAのようです :2013/09/03(火) 17:56:29 ID:/FtZSt0Q0

「あーーあーーーマイクテス、マイクテス」

突然マイク特有のキーンとした音と共に機械の合成音声が鳴り響く。
思わず耳をふさぐと、体育館のステージにある壇から突然何かが飛び出した。
∧_∧
( ・∀・)「やぁやぁみなさん希望ヶ峰学園にようこそ!」

ぬいぐるみが喋っている。
驚きの声があがるとそれが顔を赤くして怒り始めた。

(#・∀・)「ぬいぐるみじゃなくて僕はモララーなんだけど。
     しかも、学園長なんだけど」

( ・∀・)「まぁいいけど。どーせおまえらこれからここで暮らすんだしね」

( ・∀・)「え? 聞いてない? ま、どーしても出たいって言うなら方法がないわけじゃないよ」

( ・∀・)「この中の誰かを殺したら出ていいよ」

( ・∀・)「殺せるわけない? なら一生ここでくらしなよ。君達優秀な希望を保護するための案なんだからさぁ」

( ・∀・)「安心しなよ不自由な生活はさせないよ? ただここから出られないだけ、何がいけないの?」

( ・∀・)「君たちは校則を守って、おとなしく暮らせばいいだけさ。うふ、うふふふ、うふふふふふふふ」

662 名前:名も無きAAのようです :2013/09/03(火) 17:57:43 ID:/FtZSt0Q0

( ^ω^)「絶対にここから出るんだお! みんなで!」

  ――内藤ホライゾン( ^ω^)――超高校級のランナー――

('A`)「この学校自体が密室みたいなもんだろ……まったく、そういうのは小説だけで十分だっての」

  ――毒島毒男('A`)――超高校級のミステリー作家――

ξ゚听)ξ「なんでこんなことになってしまったの? 教えてよ、クー」

  ――ツン・ディースブルクξ゚听)ξ――超高校級のお嬢様――

川 ゚ -゚)「お嬢様は私が必ずお守りします。何が起ころうと、必ず」

  ――直空流川 ゚ -゚)――超高校級の使用人――

( ´_ゝ`)「いやしかし、ネットがないのは死活問題だな弟者」

  ――流石兄者( ´_ゝ`)――超高校級のメカニック――

(´<_` )「そこを気にするとは、流石だな兄者。でも状況考えような」

  ――流石弟者(´<_` )――超高校級のメカニック――
  _
( ゚∀゚)「なんなんだよこれ……なんであかねぇんだよクソッ!!」
             _
  ――長岡ジョルジュ( ゚∀゚)――超高校級のヤンキー――

ζ(゚ー゚*ζ「だって、私女優だもん。女優は笑ってないと、ね!」

  ――井出デレζ(゚ー゚*ζ――超高校級の女優――

663 名前:名も無きAAのようです :2013/09/03(火) 17:58:31 ID:/FtZSt0Q0

川д川「ごっごめんなさいごめんなさい! あ、あ、ああたし何も覚えてないの!」

  ――山村貞子川д川――超高校級の予言者――

从 ゚∀从「ふざけんなよ……こんなとこにいてたまるかってんだ」

  ――高岡ハインリッヒ从 ゚∀从――超高校級のボクサー――

( <●><●>)「今一番危険なことが、単独行動であることはわかってます」

  ――若手ワカッテマス( <●><●>)――超高校級の数学学者――

(,,゚Д゚)「仲間割れは無しだ。無理にでも信じろ。でなきゃ……死ぬ」

  ――埴谷ギコ(,,゚Д゚)――超高校級の柔道家――

lw´- _-ノv「やだどうしよう、土に触れないとシューちゃん死んじゃうわ」

  ――直愁lw´- _-ノv――超高校級の農家――

(*゚ー゚)「私、頑張るからね! なにかあったら、言って?」

  ――猫田しぃ(*゚ー゚)――超高校級の保健委員――

664 名前:名も無きAAのようです :2013/09/03(火) 17:59:22 ID:/FtZSt0Q0

僕の日常は終わりを告げた。

最悪の形で、僕達に絶望を見せるためだけの非日常が始まった。

それでも、諦めるわけにはいかない。だって、どんなときだって希望はある。

(-_-)「希望は、前に進むんだから」
  ――小森ヒッキー(-_-)――超高校級の幸運――


(-_-)弾丸論破、のようです


トリックを思いつく頭がないためボツ


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