804 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:24:32 ID:r9uySO7U0
5月27日
我らが変態共の学び舎『村人学園』の中間試験も終わり
生徒それぞれが今回のテストの出来具合を話し合ったり、午後からの打ち上げで盛り上がったり、久しぶりの部活動に精を出したりしていた(精子的な意味ではない)
そんな中、学年の枠を越えて仲の良い三人娘は…


ノハ*゚听)「お誕生日おめでとうございます!!これ、手作りのクッキーです!!!!」

川 ゚ -゚)「おめでとう、これは私とニダーから。奴オススメの茶葉とティーキャディスプーンだ」

从*゚∀从「ありがとー!!」


放課後のささやかな誕生祝いを開いていた


从*^∀从「へへ、嬉しいな。友達に誕生日祝ってもらうのって」

ノハ*゚听)「幾つになったんですか!?」

从*゚∀从「17!!」

川;゚ -゚)「聞くまでもないだろ…高二なのに…」


ここで変態な読者なら疑問に思うだろう
『この話の時系列ってどうなってんの?』

そこはまぁアレだよこれハイン誕の特別編だからあんまそういうの考えないで読んで欲しい
これ以上追求するとこちらとしてもハイター的処置を取らざるを得ないので注意して欲しい

805 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:25:55 ID:r9uySO7U0
川 ゚ -゚)「ところで、その紙袋は他の連中の贈り物か?」

从 ゚∀从「そうッス。モララーからはアロマキャンドル、アサピーからはボトルシップを貰いました」

ノハ*゚听)「ボトルシップ!?見せてください!!」

从 ゚∀从「はいよ。これ自分で組み立てたんだって。すげーよな」

川 ゚ -゚)「意外な特技だな…所で、変態共からは?」

从 =∀从「それがですねー、なーんか今日は白々しくシカトしてくんですよねー」

川 ゚ -゚)「あー…また下らないことでも企んでるんだろうな…」

从;=∀从「俺、何されんでしょうかね…」

ノハ*゚听)「凄いなー、どうやってこんな狭い穴から中に挿入たんだろう」



その頃


(#'A`)「ええい離せ!!行かせろ!!ハインが俺を待ってんだよ!!」

(;・∀・)「ダメだよドクオくん!!昨日散々言っただろ!!」

(;-@∀@)「そうだよ!!無茶しすぎだよ!!」

(#'A`)「うるせえ!!ギリギリじゃないと僕ダメなんだよ!!」

(;-@∀@)「だからって…」









(;-@∀@)「全裸にリボン巻いて『プレゼントはア・タ・シ(ハァト』は危険すぎるよ!!!!!!」

808 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:30:07 ID:r9uySO7U0



マーケティング・レンタルコミックス番外編

『でも一度はやってみたい。全裸にリボン巻いて「プレゼントはア・タ・タタタタタタタタタタタタタタタタタタオワッタ!!!!!」』


.

809 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:31:20 ID:r9uySO7U0
時は三日前のドクオ家に遡る…


( ・∀・)「ところで、もうすぐハインさんの誕生日だけど、ドクオくんどうするの?」

('A`)「勉強やめて艦これしてえなあ」

( ・∀・)「聞いてる?」

( ^ω^)「ニダーなんて今日、姉御と誕プレ買いに行ってんだぜ…?」

(-@∀@)「余裕だねー、流石学年上位の学力の持ち主だけある」

( ^ω^)「ニダーは見た目意外は完璧超人始祖(パーフェクトオリジン)並みのスペックの持ち主だからな…」

('A`)「悪魔超人に旗色悪すぎるんだよ…もっと活躍させてもいいじゃん…プラネットマンがサイコマンに勝つビジョンが見えないんだよ…」

( ^ω^)「プラネットが負けて、アシュラ、サンシャイン、ニンジャが勝ち上がるパターンじゃね?」

( ・∀・)「キン肉マンもいいけど、ドクオくんどうするの?」

('A`)「ところで、アイアンボトムサウンドとケツ筋ボトムサウンドって響きが似てね?」

( ^ω^)「お礼遅れました!!>>268さん素敵なイラストありがとうございます!!漢これ?そのうちなそのうち!!」(震え声)

( ・∀・)「ブーンどこみて何言ってんの?恐いんだけど。いやそうじゃなくて」

('A`)「次喋ったら大型建造で最上しか出ねえ呪いかけんぞ」

(;・∀・)「地味にキツイな…」

(-@∀@)「まぁまぁ、そう意地悪しないでさ。プレゼント何用意してるかくらい言ってもいいんじゃない?」

('A`)「チッ…仕方ねえな。じゃあ見せてやるよ」バッ

(-@∀@)「待って、何で服脱いだの?」

('A`)「よく見晒せや…これが俺の…」

810 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:32:23 ID:r9uySO7U0






(;-@∀@)(;・∀・)「「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」」

811 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:33:47 ID:r9uySO7U0



( ^ω^)「うるせえよ」

('A`)「すマッチョ」※スマンとマッチョを掛け合わせたマッチョにしか使えない最上級の謝罪


.

812 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:35:42 ID:r9uySO7U0
('A`)「オラ、満足だろ。勉強に戻れ」

( ・∀・)「服着て」

('A`)「断る」

(;-@∀@)「やっちゃダメだよ?それ絶対やっちゃダメだよ?今度こそ愛想尽かされるよ?」

('A`)「わかってるよ…流石に俺もそこまで馬鹿じゃねえ」

(;-@∀@)「待って、その大量のリボン何に使うの?」

('A`)「お前らは何贈るんだ?」

(;-@∀@)「やる気でしょ?そのリボンアレ用でしょ?」

( ^ω^)「俺が書いたマッスルポエム集だよ言わせんな恥ずかしい」

('A`)「お前まだそれ書いてたの?」

( ・∀・)「凄い気になる…僕はアロマキャンドルを贈ろうと思ってね」

('A`)「女子かよ…」

( ・∀・)「女子に贈るんだからいいだろ…」

(-@∀@)「僕はボトルシップさ。趣味で作った物だけど」

('A`)「お前すげえオサレな趣味持ってんな。因みに何の船?」

(-@∀@)「コンスティチューション」

('A`)b「良いセンスだ」

(-@∀@)b「あたぼうよ」


※コンスティチューションとは
1797年に進水し、今尚現役で航行している世界最古の就役艦船
艦これ拗らした身としては一度見てみたい船だな!!!!!!!

813 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:36:58 ID:r9uySO7U0
( ・∀・)「ブーンは?」

( ^ω^)「さっき言っただろ…マッスルポエム集だって」

(;・∀・)「本当にそれ贈る気じゃないよね?」

( ^ω^)「俺だって趣味で書いたやつ贈るんだからアサピーと一緒だろうが」

('A`)「そうだそうだ!!」

(;・∀・)「ドクオだってさっきちょっと引いてたじゃん!!」

('A`)「引いてませんー尊敬の目で見てただけですー」

(;・∀・)「うぜえー…何なのこのマッチョ二人…」

(;'A`)「マッチョふたなり?何言ってんのお前…引くわ…」

( ・∀・)「本当にそう聞こえたなら耳鼻科に行く事を真剣に考えたほうが良い」


そんなこんなで大して勉強もせず、日が暮れる前にモララーとアサピーは帰った


('A`)「やれやれ、誕生日の一つや二つで騒がしい奴らだぜ」

( ^ω^)「お前が一番気にしてるくせに」

('A`)「あーあー、聞こえない」

( ^ω^)「…降るといいな」

('A`)「…そうだな」


ドクオの部屋の窓には、てるてる坊主が逆さに吊られ、ぶら下がっていた

814 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:39:15 ID:r9uySO7U0
―――――
―――



てるてる坊主が効いたのか、それともマッスルの神様の思し召しか
初夏の清々しい天気から一転し、空には雲が掛り始めていた


川 ゚ -゚)「一雨来そうだな…早めに帰ろうか」

ノパ听)「そーですね!!傘無いし!!」

从 ゚∀从「本当だ…さっきまで晴れてたのに」


三人がそれぞれ荷物を持ち上げると


川 ゚ -゚)「…ハイン、お客さんだ」

从 ゚∀从「え?」


扉|^ω^)
だ|⊂


从;゚∀从「怪しい…」

川 ゚ー゚)「それじゃ、お先に失礼」

ノパ听)「お疲れ様です!!」

从;゚∀从「えっ、先帰るんすか?」

川 ゚ー゚)「悪いな、用事があるんだ」

ノパ听)「同じく!!」

从;゚∀从「ええー…」

815 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:40:49 ID:r9uySO7U0
二人が教室から出て行き、入れ違いでブーンが入る
すれ違い間際、クールは悪戯っぽい笑みをブーンに向けた


( ^ω^)「あー、奇遇だなーハイン」(棒)

从 ゚∀从「…なーんか、企んでる?」

( ^ω^)「そこに気付くとは…やはり天才か」

从;゚∀从「認めんのはえーよ…」

( ^ω^)「うすうす気付いてたんじゃねーの?俺らこういうの苦手だから」

从 ゚∀从「白々しいなとは思ってた」

( ^ω^)「でもそういうところが萌えやろ?」

从 ゚∀从「萌えねーよ」

( ^ω^)「だろうな…はい、誕おめ」


ブーンは鞄から取り出した包みを放り投げる


从;゚∀从「っとぉ、乱雑だな!!ありがとう!!」」

( ^ω^)「中身は俺のマッスルポエム集だ」

从;゚∀从「お礼の言い損だこれ!!」

( ^ω^)「なんだとこの野郎。文句なら最後まで読んでから言うんだな」

从;゚∀从「ポエムって普通人に読ませるもんじゃねえだろ…まぁ、読めってんなら読むけどさ…」

( ^ω^)「読むまで帰るんじゃねえぞ!!帰ったら泣くからな!!サヨナラ!!」

从;゚∀从「えっ、ちょ、おいブー…ダッシュで帰りやがった!!はええ!!」

816 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:42:12 ID:r9uySO7U0
从;=∀从「んん…仕方ねえ、読むだけ読むか…」


天候が徐々に崩れていく中、生徒はどんどん去っていき
教室には、ポエム集を捲るハインだけが残された


从 ゚∀从「…意外と深いな」


ブーンのポエムがどれくらい深いかはご想像にお任せしたい
意外にもハインは夢中になって読み進めていき、最後のページに到着した
すると、ポエム集からはらりと二枚の紙が落ちる


从 ゚∀从「あれ?これって…」


拾い上げて見てみると、映画館のチケットだった


从 -∀从「…」

从;-∀从「一人で二回観に行けってか…」


チケットから目を放し、窓の外を見ると
いつの間にか緩やかな雨がしとしとと降っていた


从;゚∀从「あーもー、降ってきちゃったじゃねーか…」


ブーンへの恨み言を吐きつつ、ハインは帰り支度を整え玄関に向かった

817 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:44:02 ID:r9uySO7U0
从 ゚∀从「あ…」

('A`)「よう、いい雨だな」


昼過ぎにしては少し薄暗い玄関で、ドクオが軽く手を振ってハインを迎えた


从 ゚∀从「おめー、帰ったんじゃなかったのか?ブーンと一緒に」

('A`)「いや何、少し忘れ物をな」

从 ゚∀从「忘れ物ぉ?そういやお前、今日何か企んで…」


ぼやきながら靴を履き替え、顔を上げた瞬間
『バサリ』と布がはためく音と共に、ハインの頭上に影が差した


('A`)「『これ』を、渡し忘れてな」

从 ゚∀从「…」


シンプルな黒地に、紅の花をワンポイントに添えた、少し大きめの雨傘だった
その柄には、可愛らしくリボンが結ばれている


从 ゚∀从「…ガラにもなく、キザなことすんじゃん」

(;'A`)「ガラにもは余計だ…これが俺の誕生日プレゼントだ。受け取ってくれ」


『何故傘を?』などと、野暮なことは聞かなかった
なぜなら二人にとって、雨の日は特別な意味を持つからだ
二人で始めて映画を観にいったあの日も、雨が降っていた


从 ゚∀从「で、それを俺に渡して、お前はびしょ濡れになって帰るのか?」

('A`)「水も滴るいい男♂って言うだろ?」

从 ゚∀从「バーカ、お前にそんな言葉似合わねーよ」

818 名前:名も無きAAのようです :2014/05/27(火) 23:45:26 ID:r9uySO7U0
ハインはドクオが差す傘の中に入り、ポケットからある物を取り出し、胸に軽く叩き付けた


从 ゚∀从「ちょうど映画のチケットが二枚あるんだ。時間あるし、観に行かね?」


ドクオは、ほんの少し驚いた顔をした後、全てを察し鼻で笑い、恭しく頭を下げた


('A`)「喜んで」

从 ゚∀从「そんじゃ…」


从*^∀从「エスコート頼むぜ?」




一人では少し大きい雨傘も
二人で並んで使えば、少し窮屈だ




('A`)「ああ、言い忘れてた」


雨音が傘の上で不規則な音楽を鳴り立たす中


('∀`)「誕生日おめでとう、ハイン」

从*^∀从「ありがと、ドクオ」


ハインは、その日一番の笑顔を贈り返してた



マーケティング・レンタルコミックス特別編

おわり


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