- 589 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:43:57 ID:IFcMqenw0
- 【翌日…】
- 590 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:45:08 ID:IFcMqenw0
- 屋上の扉と言うものは、掃いて捨てるほどある学園物では常に解放されているものだ
しかし現実は、安全性の問題から施錠されていることが殆どである
だが、この日に限っては
('A`)「…」
(=゚ω゚)「…」
漢のプライドがぶつかり合う、この日に限っては
N|
"゚'` {"゚`lリ「なかなか楽しめそうじゃないの…」
教師の監視の下、特別に使用許可が出た
- 591 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:46:49 ID:IFcMqenw0
- ( ´_ゝ`)「ルールを説明するぞ。十歩離れた距離からお互いの服…ドクオは素肌だな…に付けたマーカーを、先に撃ったほうが勝ちだ。撃たれると、発信信号がPCに伝わり判定が出る」
( ^ω^)「サバゲーでも半裸で挑むドクオマジ男前」
(´<_` )「正気の沙汰じゃないな」※もちろんゴーグルは着けています
('A`)「ずいぶん便利なもん持ってんだな」
(´<_` )「暇なときに作ったんだ。ゾンビ対策になればいいかなと思って」
(=゚ω゚)「おあつらえ向きだょぅ」
( ´_ゝ`)「武器のチェックは既に済ませた。まさか二人とも『コルト・シングル・アクション・アーミー』だとは思わなかったが」
('A`)「俺のは借りもんだけどな」
(=゚ω゚)「それにしては、使い込まれてる一品だょぅ…誰の物かょぅ?」
('A`)「そんなこと、どうでもいいだろうが。さっさと始めるぞ」
( ^ω^)「あ、ちょっと待って」
('A`)「どうした相棒」
( ^ω^)「折角のショーだお。観客がいないと盛り上がらないだろ?」
('A`)「さすが相棒、見られて感じる俺の性癖を良くわかっている」
N|
"゚'` {"゚`lリ「俺の性癖も良くわかっている」
( ^ω^)「先生のは知らん。ギャラリー呼んでもいいおね?」
( ´_ゝ`)「あー…」
(=゚ω゚)「…構わねえょぅ」
(´<_` )「だ、そうだ」
( ^ω^)「よーし、みんなおいでー!!」
- 592 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:47:54 ID:IFcMqenw0
- (-@∀@)( ・∀・)「「わあああああああああああい!!!!!やったああああああああああ!!!!」」ダバダバダバ
ノハ*゚听)「喧嘩だ喧嘩!!」
川
゚ -゚)「昨日の今日でこんな面白い見世物を用意するとはな…」
<ヽ`∀´>「楽しみニダ」
从
゚∀从「屋上来たの初めてだなー」
('A`)「」
(=゚ω゚)「」
从
゚∀从「ん?なんであいつ半裸なの?」
(;'A`)そ「!?」
(=;゚ω゚)そ「!?」
( ^ω^)「安心しろ、賭けのことは伝えてないお」
('A`)「いやそういう問題じゃない」
(=;゚ω゚)「卑怯だょぅ…」
( ^ω^)「いや、だって…盛り上がるだろうし…そういう作戦とかじゃないし…」
( ^ω^)「ていうか漢ならこれくらいのプレッシャーはねのけろっていうか…ガタガタ抜かすなよ女々しい野郎だな俺が今ここで代理戦争しようか?アアン?」
(=;゚ω゚)「なんで喧嘩腰なんだょぅ…」
( ´_ゝ`)「ともかく、これで舞台は揃ったと考えて良いな」
(´<_` )「日が落ちる前に始めようか」
- 593 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:49:33 ID:IFcMqenw0
- ('A`)「納得できない舞台ってんなら人払いさせようか?」
(=゚ω゚)「不要。如何なる状況でも、冷静に引き金を引くのが『ガンマン』だょぅ」
('A`)「…いいね、お前。気に入ったよ。燃えてきた」
♪Don't
Let Me Be Misunderstood
ぃょぅとドクオは互いに背を向け、きっちりと五歩、歩いた
('A`)「…」
夕陽を間に置き
(=゚ω゚)「…」
対峙する
マーカーは心臓部
先に撃ったほうの、勝利
- 594 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:51:07 ID:IFcMqenw0
- (-@∀@)「…」
( ・∀・)「…」
騒がしかったギャラリー達も、静かに息を潜めた
ノハ;゚听)「…」
風の音と
<ヽ`∀´>「…」
床を舞う砂埃の音が
川
゚
-゚)「…」
その場を支配した
( ´_ゝ`)「…」
合図は無い
(´<_` )「…」
一撃必殺のタイミングを
N|
"゚'` {"゚`lリ「…」
必中必沈の一瞬を
( ^ω^)「…」
互いに探り合っていた
全ては
从
゚∀从「…」
一人の女の為に
- 595 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:51:48 ID:IFcMqenw0
('A`)「…」
(=゚ω゚)「…」
.
- 596 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:52:34 ID:IFcMqenw0
('A`)「ッ!!」
(=゚ω゚)「ょぅッ!!」
.
- 597 名前:◇mkdHuman
:2013/07/06(土) 02:53:48 ID:IFcMqenw0
- 『抜き』
『狙い』
『撃つ』
三つの動作の最速を極めた『コルト・シングル・アクション・アーミー』から放たれた弾丸は
ほぼ同時に、互いのマーカーに到達した
- 605 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:42:30 ID:B8rrq/cc0
- 先に膝を着いたのは
(=;゚ω゚)「…」
ぃょぅだった
('A`)「…」
ドクオは、コルトをクルクルとスピンさせ
ホルスターに仕舞った
('A`)「判定は?」
(;´_ゝ`)「…」
兄者のFMVには、判定結果が映し出されていた
(;´_ゝ`)「…木戸、0.43…欝田」
(;´_ゝ`)「0.39」
(=;゚ω゚)「っ…」
('A`)「ヒュウ、紙一重だな」
( ^ω^)「だから、言っただろうが」
( ^ω^)「相手の力量も量れねえ、バカだってよ」
- 606 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:44:21 ID:B8rrq/cc0
- (-@∀@)「あら、終わり?」
ノパ听)「地味だなー!!もっと血糊とか仕込んでいるかと思ってたのに!!」
( ・∀・)「せめて銃声くらい欲しかったね」
<ヽ;`∀´>「何を期待してたニダ…」
不満の声を挙げるギャラリーの中で、唯一
川;゚
-゚)「…」
クールと
从;゚∀从「…」
ハインは
目の前で行われた決闘の『レベルの高さ』に圧倒された
从;゚∀从「すっげ…意外な特技…」
川;゚
-゚)「筋肉以外の取り柄があったとはな…」
- 607 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:45:27 ID:B8rrq/cc0
- (=;゚ω゚)「負けた…俺の土俵で…負けた…」
('A`)「いや、お前はすげえ奴だよ。同じ高校生で『俺くらい速い』奴に出会ったのは初めてだった」
('A`)「だが悪いな。漢として、『鉄狸』の息子として、この勝負落とすわけにはいかなかったんだよ」
(;´_ゝ`)「て、鉄狸だと!?」
N|
"゚'` {"゚`lリ「知っているのか雷電」
(´<_`;)「サバゲー界ではその名を知らぬ者はいませんよ…ウィンチェスターとコルトだけで、百戦錬磨のサバゲーマー百人を一人で沈めた伝説の射手」
(;´_ゝ`)「昨日の定例会にもひょこっと顔出しては、フィールドを荒らして回ってました…あれはバケモノですよ」
(=;゚ω゚)「あの鉄狸が…あんたの親?」
('A`)「この銃も、母ちゃんの銃だしな。所で…」
('A`)「賭けの内容は覚えているよな?」
(=;゚ω゚)「…」
( ^ω^)「負けたほうがハイn('A`)「言わんでいい」
从
゚∀从「なんか賭けてたのか?」
('A`)「パイン飴だよパイン飴」
( ・∀・)「パイン飴如きで真剣勝負しちゃう男の人って」
('A`)「黙れ、そこにお前を振ったゴリラがいるぞ」
川
゚ -゚)「おいそこの一年、銃をよこせ。その肉ダルマ風穴だらけにしてやる」
- 608 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:46:26 ID:B8rrq/cc0
- (=;゚ω゚)「…勝負をふっかけたのは俺だょぅ」
('A`)「で?」
(=;゚ω゚)「賭けの内容を決めたのも…俺…」
('A`)「そんで?」
(=;-ω-)「…」
(=;゚ω゚)「潔く、諦めるょぅ…」
从
゚∀从(そんなにパイン飴が好きだったのか…?)
( ^ω^)(…とか、考えてるんだろうなぁ)
('A`)「ん、わかった」
('A`)「じゃあこれからライバルだな!!一緒に頑張ろうぜ!!」
(=;゚ω゚)「は?」
- 609 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:47:28 ID:B8rrq/cc0
- (=;゚ω゚)「ん?え?さっき諦めるって言ったよね?なんで?」
('A`)「ああ、諦めろ。『お前が昔、好きだった奴』をな」
(=;゚ω゚)「!?」
('A`)「あの頃のアイツはもういない。憧れか何かは知らんが、もう出会うことは無い。俺がさせない」
('A`)「だから、今のアイツを見て、もう一度その想いを燃やせ」
(=;゚ω゚)「…」
从
゚∀从「パイン飴って、リニューアルしたのか?」
川 ゚ -゚)「さぁな…」
- 610 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:48:08 ID:B8rrq/cc0
- (=;゚ω゚)「…自分勝手に勝負を吹っ掛けて、卑怯にも、有利な立場から大切なものを奪おうとした俺に…」
(=;゚ω゚)「俺に…そんな資格はあるのかょぅ?」
('A`)「そんなもん、俺に聞くな。てめえで考えろ」
('A`)「だが、今日の勝負は楽しめたぜ。久々に本気になれた」
('A`)「その気になれば、いつでも喧嘩売りに来い。受けてたってやる」
ドクオは、右手を差し出した
(=゚ω゚)「…」
(=゚ω゚)「ありがとうございました。欝田先輩」
ぃょぅは、その握手に応えた
夕陽が静かに沈む午後6時
漢達の決闘は、清々しい後味を残して
幕を閉じた
- 611 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:49:08 ID:B8rrq/cc0
- ('A`)「せっかくの屋上だし、全裸になるか」
( ^ω^)「台無しだよ」
第八話 終わり
- 612 名前:◇mkdHuman
:2013/07/07(日) 01:54:41 ID:B8rrq/cc0
- 次回予告!!!
( ^ω^)「夏休み始まったけど暇すぎワロタ」
('A`)「俺ら宿題は早めに終わらせる系男子だもんな」
夏休み到来!!
( ^ω^)「久しぶりに二人きりの空間だお」
('A`)「へへっ…なんか懐かしいな…」
暑さで深まる二人の友情!!
( ^ω^)「嘘だろ…これ全部…無料だってのか…!?」
('A`)「小便ちびるんじゃねえぜ…」
一体何が無料なのか!?
次回!!!『マーケティング・レンタルコミックス』!!
第九話『たまには基本に戻ることも大切だと思うんだ』
乞うご期待!!!
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