プール、海、女の子の水着、花火大会、女の子浴衣…!こんなのはリア充達の専売特許であり、僕みたいな学校でも地味な男は男友達と盆踊り行ったり、親と墓参り行くぐらいしか夏休みの予定なんかなかったし、実際そうだった。
んで、他の日はどうしてたかっていうと、そう、ゲームやって引きこもってたんだよ!これこそが正しい非リア充の夏休みだろ、なぁ、みんな!
(-＿-)「だよね!」
（ ＾ω＾）「ツンとプールと花火大会いったお」
( ･∀･)「色んな女の子ナンパして遊びまくった。」
(;＿;)「死ね!リア充爆発しろ!」
今日は8月30日。学校の登校日だ、夏休みももう二日で終わるって言うのに登校日なんか必要ないと思うのだけど、久々に友達に会うのは嬉しい。いや、やっぱり悔しい。夏休み前はみんな非リア充だった癖に…!
(*ﾟーﾟ)「小森くんも彼女作ればいいじゃないｗ」
（；＾ω＾）「お、猫村だお…」
( ･∀･)「相変わらず嫌な奴だね」
(*ﾟーﾟ)「えー、なんでよ？私は正しい事しかいってないでしょ？作りたきゃつくりゃいいのよ、あ、なんなら女の子紹介してあげようかｗ？」
…猫村しぃ、美少女で男子にモテモテだけど性格は最悪。何かと僕をいじめてくる、大嫌いな奴だ。
(-＿-)「…いいよ、紹介なんかしてくれなくて。」
(*ﾟーﾟ)「は？あんたが紹介して貰わないで彼女できると思っての？あんたと付き合う奴なんかいないでしょｗ」
（；＾ω＾）「…今日は登校日だお!!」
(*ﾟーﾟ)「登校日…。あ、まさかあの怪談本当に信じてるの!？まじあり得ないｗ」
(-＿-)「…信じてるけど？」
(*ﾟーﾟ)「ばかじゃないのｗｗ？」
だけど、一つだけ、変わった物がある。
それが、『秋子さん』だ。
登校日、転入生としてやってきて、夏休みの残りの二日間だけ現れる。毎年、秋子さんに選ばれた人は秋子さんと二日間を過ごせるそうだ。
9月に入り、秋になると選ばれた人以外は秋子さんが転入してきた記憶自体を失ってしまうらしい。
まぁ、害の無い幽霊で、秋の訪れを教える秋風みたいなもんらしい。
(*ﾟーﾟ)「あんなの嘘でしょｗ」
（；＾ω＾）「そんなのわかんないじゃないかお」
(-＿-)「…なんといわれようと、僕は信じるけどね」
ｶﾞﾗｯ
('A`)「はい、着席してくださいね。
みなさん、お久しぶりです。夏休みは充実出来ましたか？」
(;-＿-)「先生!先生は僕の仲間ですよね!」
('A`)「ははっ、ヒッキー君。私が君を裏切る訳ないじゃないですか」
(;＿;)「一生ついていきます!」
('A`)「いい度胸ですね。では、皆さん。提出物を出してくださいねー」
登校日は変わったことが一切起こらないまま時間が流れ、帰りの会へとなった。
どうやら、秋子さんは僕たちの教室を選んでくれなかったらしい。…まぁ、いないという可能性もあるけれど。
(*ﾟーﾟ)「残念だったね、小森くんｗ」
(-＿-)「…まぁ、まだもう一年あるから。来年はきっと…」
ﾎﾞｿｯ
(*ﾟーﾟ)「…きもっ」
うっせー、聞こえてんだよ!全く、これだから性悪美少女は…。
('A`)「…さて、帰りの会を締める前に。皆さん、今日は皆さんに紹介したい人がいます。」
(;*ﾟーﾟ)「まさかね…」
（＊＾ω＾）「きっとそうだお!やったお、ヒッキー!」
( ･∀･)「まだ喜ぶのは早いだろ、顔見なきゃわかんないし」
(;-＿-)「…」
('A`)「じゃあ、入って。」
ｶﾞﾗｯ
「失礼します」
(-＿-)
夏だと言うのに、長袖で、ベストもスカートも冬服用。
間違いなく、秋子さんだ。そして、その顔は…。
川д川「土井貞子です。よろしくお願いします。」
僕の、自殺した幼なじみ
(-＿-)秋子さんが来るようです川д川
