- 175 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:34:52 ID:ec86Hwmg0
ザ―ザ―
シトシト
……ピチョンピチョン
.
- 176 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:35:33 ID:ec86Hwmg0
- 【クール宅】
川 ー -ー)「……」
川 ー -ー)「……」
川 ー -゚)「……ん」
川 ゚ -゚)「……今朝は雨か」
.
- 177 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:36:34 ID:ec86Hwmg0
ザ―ザ―
シトシト
……ピチョンピチョン
.
- 178 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:37:14 ID:ec86Hwmg0
川 ゚ -゚)「……」スッ
川 ゚ -゚)「……」スタスタ ガチャ
川 ゚ -゚)「ふむ。ライムはあるな」サクサク カランカラン
川 ゚ -゚)「……」トクトク
.
- 179 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:38:03 ID:ec86Hwmg0
ザ―ザ―
シトシト
……ピチョンピチョン
.
- 181 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:38:47 ID:ec86Hwmg0
- 川 ー -゚)「……ん」ゴクゴク
川 ー -ー)「美味いな」
「『ジンリッキー』か?」
川 ー -゚)「……」ゴクゴク
川 ー -ー)「……あぁ」
「あんた、ジンはストレートで飲むやつじゃなかったか?」
川 ゚ -゚)「今朝はどうにも湿気が多いようでね、サッパリしたものが飲みたくなる」
- 182 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:39:28 ID:ec86Hwmg0
- 「ああ、梅雨だからな。全く嫌な天気だ」
川 ゚ -゚)「そうか? 私は嫌いでは無いが」
「あん?」
川 ゚ -゚)「この天気では外に出れないからな。必然的に家に籠る事になる」
川 ー -゚)「君と、二人きり、で。ずっと、な?」
「……」
川 ゚―゚)「フフッ」
「……」
- 184 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:40:15 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚―゚)「顔が紅いぞ?」
「……うっせ」
川*ー -゚)「フフフッ……ああ、そうだ。すっかり忘れていた」
「あん?」
川 ゚ -゚)「挨拶だよ、挨拶。ビジネスマナーにも通じる生活の基本だ。もちろん、円滑なコミュニケーションにも必要な事だよ」
「……今日ぐらい、そういう話は無しだ」
川 ゚ -゚)「ああ、無粋だったかな? 失礼したよ。まあ、とにかくだ……」
- 185 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:41:05 ID:ec86Hwmg0
川 ゚―゚)「おはよう。『 』」
.
- 186 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:41:48 ID:ec86Hwmg0
【糞ったれBAR NEETのようです】
【OPEN】
.
- 187 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:42:53 ID:ec86Hwmg0
- 〜半年前〜
【イタリアン la luna azzurra】
(*゚ー゚)「こちらが素直様のデザイン案とご予算を考慮して描き上げた内装のデザインでございます」スッ
(*゚ー゚)「そしてこちらが材料費や仲介料等の諸々をまとめた書類でございます。こちらもご確認下さい」スッ
川 ゚ -゚)「……どうも」
(*゚ー゚)「なにかご要望やご不明な点は御座いますでしょうか?」
川 ゚ -゚)「いや、むしろ想像以上のクオリティに仕上がりそうで感動していますよ。感謝します」
(*^ー^)「そう言って頂けると私もやりがいがあります」ニコッ
川 ゚ -゚)「……」
(*゚ー゚)「?? 何か?」
- 188 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:44:06 ID:ec86Hwmg0
- 川;゚ -゚)「いや……ミルナの家で飲んだ時とはまるで別人だと思いまして。喋りづらかったら素のままでも大丈夫ですよ?」
(*^ー^)「いえ。私、公私混同は致しませんので。いくら此方君のご紹介とは言え、素直様は大事なクライアントですから」ニコッ
川;゚ -゚)(むしろそのキャラだと私の方が喋り辛いんだが……モララーの股間をまさぐっていた顔面ピアス女とは似ても似つかないぞ?)
(*゚ー゚)「それでは私はこれで失礼致します。建設会社の方にもこの案で通しておきますので、ご不明な点が御座いましたらご連絡下さい」スタッ
川 ゚ -゚)「ああ、解りました。本日はありがとうございました」
(*ーーー)「こちらこそ。では失礼致します」ペコッ
ガチャ カランカラン
川 ー -ー)「……ふぅ」
- 189 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:44:48 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)(わざわざこちらの職場まで来て打ち合わせしてくれるとは……懐の広い人だな)
川 ゚ -゚)(さて、デザインは決まった。無論、土地や資金や法的処理も問題無い)
川 ー -゚)(となると残りは、スタッフか)
川 ゚ -゚)(料理については既存の店舗のスタッフを指導役で回せば何とかなるがバーテンダーについては別問題だな)
川 ー -゚)(ふむ……)
川 ー -ー)(……)
川 ゚ -゚)(ヒー姉さんに相談するか)
.
- 190 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:46:00 ID:ec86Hwmg0
- ……………………………………………
……………………………………
……………………………
……………………
………………
…………
……
…
- 191 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:46:59 ID:ec86Hwmg0
- 〜5ヶ月前〜
【クール宅】
ノパ听)「バーテンダーの特訓を? クールにか?」
川 ゚ -゚)「ああ、頼めないだろうか?」
ノパ听)「それは別に構わないのだが……何でまたいきなり?」
川 ゚ -゚)「しばらく私は新店舗の方に付きっきりになるだろうからな。仮にもダイニングバーの店長兼オーナーがカクテルを全く作れないでは話にならん」
川 ゚ -゚)「もちろんオープンの1ヶ月前には最低でも5人のバーテンダーを募集するつもりではいるがね、まあ私が注文を受けても大丈夫なように、な」
ノハー听)「ふむ……」
川 ゚ -゚)「頼めないか? 別にミルナのように付きっきりで、という訳では無いのだが。もちろん姉妹だからと言って報酬を出し惜しみするつもりは無いよ」
ノパ听)「いや、他ならぬお前の頼みだ。報酬云々は別に構わないんだが……」
- 192 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:48:17 ID:ec86Hwmg0
- ノハー匆)「……」
ノハー听)「なあ、こちらからも1つ頼みがあるんだ」
川 ゚ -゚)「ん?」
ノパ听)「私が経営している伊勢佐木の方の店舗、あるだろ? ショットバーの」
川 ゚ -゚)「ああ。確か『暁〜Gyou〜』だったか?」
ノハー听)「そう、その店舗だ。そこに少々手を焼いているスタッフが1人居てな」
川 ゚ -゚)「と、言うと?」
ノパ听)「年はお前と同じ。単純にカクテルを作る腕前としてなら、なかなかのものだ。だが……」
ノハ;ー匆)「性格が少々難有りでね。接客態度にかなり問題があって、なかなか評価してやれないんだ」
- 193 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:49:14 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「ふむ」
ノハー听)「まあ、あまり大きな声では言えないが18の頃から雇っていて、入れ替わりの多いウチの店舗では古株だ」
ノパ听)「本当だったらチーフバーテンダーや店長代理を任せてやってもいうくらいなのだが……」
川 ゚ -゚)「そうはいかない、と?」
ノハ;゚听)「ああ、ぶっきらぼうな奴でな。新人の指導にも必要以上に強く言い過ぎて問題ばかり起こすんだ」
川 ゚ -゚)「成る程な。ところでその問題児と私の特訓とどういう関係があるんだ?」
ノハー听)「ああ。ここで1つ提案なんだが……」
- 194 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:50:06 ID:ec86Hwmg0
- ……………………………………………
……………………………………
……………………………
……………………
………………
…………
……
…
- 195 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:51:28 ID:ec86Hwmg0
- 〜4ヶ月前〜
【某喫茶店にて】
ノパ听)「彼女がこれからお前の師となる高岡だ。高岡、こいつが私の妹のクールだ」
从 ゚∀从「……」
川 ゚ -゚)「初めまして、素直クールと申します。高岡さん、今後よろしくお願いいたします」
从 ゚∀从「……高岡ハイン。なあ、あんた」
川 ゚ -゚)「はい?」
从 ー∀从「敬語、止めてくれ。タメだろ? なんか、気分が悪くなる」
川 ゚ -゚)「それは失礼したよ。改めてよろしく、高岡」
从 ゚∀从「……ん」
ノパ听)「……」
- 196 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:53:14 ID:ec86Hwmg0
- ノパ听)(高岡からクールにバーテンダーとしての技術を教え込ませると同時に)
ノパ听)(クールから高岡に必要最低限のコミュニケーション能力を教え込ませる)
ノハー听)(クールになら問題なく任せられるだろうと踏んでいたが……)
川 ゚ -゚)(……)
ノハー匆)(これまでに無いくらい最悪のタイミングになってしまったな)
ノパ听)「……ハイン、指導は明日からだ。開店前のウチの店で1日4時間。その間はクールに徹底的に付いてもらう。給与に関しては心配するな」
从 ゚∀从「うっす」
ノパ听)「では明日からよろしく頼むぞ」
从 ー∀从「……っす。お先」
スタスタ……
- 197 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:54:25 ID:ec86Hwmg0
- ノパ听)「……」
川 ゚ -゚)「……ふむ」
川 ゚ -゚)「なかなか癖のあるキャラのようだな。ミルナやモララー程では無いだろうが」
ノハー听)「なあ、クール」
川 ゚ -゚)「どうした? 姉さん?」
ノパ听)「……大丈夫か?」
川 ゚ -゚)「はて? 何の事かな?」
ノパ听)「クール」
川 ゚ -゚)「……」
ノパ听)「……」
- 198 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:55:40 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「……」
ノパ听)「……」
川 ー -ー)「……万全の状態かと言われたら、肯定出来ないさ」
川 ゚ -゚)「だが、『たかが失恋』で全てを投げ出す訳にもいかないだろう?」
ノハ;゚听)「クール……」
川 ゚ -゚)「気にしないでくれ。ヒー姉さんやキュート。それにモララーやミルナのお陰でだいぶマシになったんだ」
川 ー -ー)「もう、泣いたりしないよ」
ノハー匆)「……そうか」
川 ー -ー)(……)
川 ゚ -゚)(……そうだ)
川 ゚ -゚)(終わった事で、いつまでも立ち止まってはいられないんだ)
.
- 199 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:56:27 ID:ec86Hwmg0
- ……………………………………………
……………………………………
……………………………
……………………
………………
…………
……
…
- 200 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:57:42 ID:ec86Hwmg0
- 〜3ヶ月前〜
【BAR 暁〜Gyou〜】
从#゚∀从「おい! 手際が悪い! 氷が溶けたらどうしようも無いだろうが!!」
川 ゚ -゚)「むっ、すまない」
从#゚∀从「謝ってる暇があったらとっとと1から作り直せ! 必要以上に客を待たせてたら仕事になんね―だろうが!!」
川 ゚ -゚)「ああ」
川 ー -゚)(……ふむ。どうやらヒート姉さんの言っていた通りの人格のようだな)
川 ゚ -゚)(腕はある、それは間違いない。だがこの指導の仕方なら殆どの人間は逃げ出してしまうだろうな)ガチャガチャ
川 ゚ -゚)(今の若者がストレスに弱いというのもあるが、この性格で指導者を名乗るには確かに誰も付いて来ないだろう)カランカラン
川 ゚ -゚)(彼女に正しい人との接し方を教えるのが私の仕事だ。ヒー姉さんとの約束だ、しっかりと守らねば)クルクル
- 201 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:59:08 ID:ec86Hwmg0
- 从#゚Д从「遅ぇ! やる気無いなら辞めちまえ!!」
川;゚ -゚)「いや、すまない。もう1度やらせてくれ」
从#ー∀从「……チッ!!」
川;ー -ー)(まあ、今はとにかく……)ガチャガチャ カランカラン
川#゚ -゚)(全力で自分の技術を磨くのみ!)カランカラン クルクル
从 ゚∀从(……)
从 ゚∀从(……この1ヶ月、1回も弱音を吐かね―な)
从 ゚∀从(……)
从 ゚∀从(やっぱ、ヒートさんの妹なんだな)
从 ー∀从(……)
从 ゚∀从「……やるじゃん」ボソッ
.
- 202 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 22:59:56 ID:ec86Hwmg0
- ……………………………………………
……………………………………
……………………………
……………………
………………
…………
……
…
- 203 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:01:36 ID:ec86Hwmg0
- 〜2ヶ月前〜
【BAR 暁〜Gyou〜】
川 ー -゚)「ふぅ……」
川 ゚ -゚)(だいぶ慣れて来たな。とは言え、まだまだヒー姉さんどころかミルナにも及ばないだろうがな)
川;゚ -゚)(しかし改めて考えると、よくミルナも典型的な職人気質のヒー姉さんの指導から逃げ出さないな……単純に引っ張り回されているだけかも知れないが)
从 ゚∀从「おい、クール」
川 ゚ -゚)「ん?」
从 ゚∀从「飲め」
川 ゚ -゚)「これは?」
从 ゚∀从「……見りゃ、分かんだろ。『ジンリッキー』だ」
- 204 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:02:22 ID:ec86Hwmg0
- 【ジン・リッキー】
<参考レシピ>
・ドライ ジン…45ミリ
・ライム…1/2個
・ソーダ…適量
グラスにライムを搾ってそのまま落とし入れ、氷とドライジンを注ぎ、冷えたソーダで満たしてマドラーを添える。
リッキースタイルの原点と言われるこの『ジン・リッキー』は夏場にピッタリの爽やかなロングドリンク。
アルコール度数は14°前後だが、簡単に調節が可能。
『ジン・トニック』に隠れがちながら、ジンベースカクテルとしてはかなりの知名度を誇る。
シンプルながらジンの辛みと薫りにライムの苦味と酸味がダイレクトに弾けるこの味は病み付きになることだろう。
ちなみにレモンを使うレシピもあるらしいが、リッキースタイルから外れるため、レモンを使うものは正しい『ジン・リッキー』とは呼べない。
.
- 205 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:03:50 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「……」ゴクゴク
从 ゚∀从「……」
川*゚ -゚)「……ッ! 美味いな。体が火照っている時はなおさらだ」
从 ー∀从「ん」
川 ゚ -゚)「ありがとう、高岡。ご馳走さま」
从 ゚∀从「……ハイン」
川 ゚ -゚)「ん?」
从 ー∀从「ハインで、いい」
川 ゚ -゚)「……」
从 ゚∀从「……んだよ?」
川 ゚―゚)「いや、何でもないさ。ありがとう、ハイン」
从 ーへ从「……ん」
- 206 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:05:24 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)(だいぶ打ち解けて来たようだな。指導が厳しいのと、ぶっきらぼうな態度は相変わらずだが)
从 ゚∀从「……なあ」
川 ゚ -゚)「ん?」
从 ゚∀从「クールってよ。経営、やってんだろ?」
川 ゚ -゚)「ああ、レストランのな」
从 ゚∀从「やっぱよ、そういうのって。頭よくね―と、無理なのか?」
川 ゚ -゚)「そういうの。って?」
从 ゚∀从「……経営」
川 ゚ -゚)「ハインは経営に興味があるのか?」
从;゚∀从「悪ぃかよ?」
川 ー -゚)「いや。少し意外だと思っただけさ」
- 207 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:06:52 ID:ec86Hwmg0
- 从;ー∀从「……俺、中卒で、馬鹿だからよ」
从;゚∀从「やっぱ、でもよ。経営者になるにはよ」
从;ー∀从「大学とかで、経営学? っつ―のをやんなきゃいけね―んだろ?」
川 ー -ー)「いや、そんな必要は無いさ」
从 ゚∀从「え?」
川 ゚ -゚)「確かに私は大学を卒業しているし、経営学を専攻していた。だが同じ経営者のヒー姉さんは大学どころか高校を中退しているよ」
从 ゚∀从「ヒートさんが……」
川 ゚ -゚)「姉は16からバイトで働きはじめたバーテンダーの世界にハマってしまってね。両親の猛反対を振り切って、一人暮らしをしながら修行を始めたそうだ」
川 ゚ -゚)「そんなヒー姉さんも今や3店舗を構える立派な経営者だ。収入的にも富裕層の部類に入るだろうな」
从 ゚∀从「……学歴じゃ、ねえのか」
- 208 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:08:21 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「人によるよ。大学で学ぶか、自分で学ぶかの違いさ。やりたいと思ったらやればいいんだ。私と同い年のハインなら、いくらでも新しい事を始められる」
从 ゚∀从「……」
从 ー∀从「……」
川 ー -ー)「……もし、経営を学びたいなら。私が力になる」
从 ゚∀从「……!!」
川 ゚ -゚)「まあ、あくまで独自の理論を挟んだ片寄ったものだがね。ハインと出会えたのも何かの縁さ」
川 ゚ -゚)「私でよかったらいくらでも力になるよ」
从 ゚∀从「……」
从 ∀从「……り……う」
川 ゚ -゚)「ん?」
从* ∀从「……あ……りがとう、クール」
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚―゚)「フフフッ」
.
- 209 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:09:34 ID:ec86Hwmg0
- ……………………………………………
……………………………………
……………………………
……………………
………………
…………
……
…
- 210 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:10:35 ID:ec86Hwmg0
- 〜1ヶ月前〜
【BAR 暁〜Gyou〜】
从 ゚∀从「……」チビ
川 ゚ -゚)「……」
从 ー∀从「ん、これなら誰に出しても大丈夫だろ」
川 ゚ -゚)「そうか、安心したよ」
从 ゚∀从「……」
川 ゚ -゚)「ん?」
从 ゚∀从「いや、今さらだけど、よ。ヒートさんと顔は似てるのに、やっぱ性格は違うんだな、と」
川 ー -゚)「そうか? ちなみにヒー姉さんからは私について何と聴いていたんだ?」
- 211 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:12:12 ID:ec86Hwmg0
- 从 ゚∀从「常に冷静で、どんな不満も顔に出さない。それから……」
从 ー∀从「私とは違う、経営のプロ。だと」
川 ゚ -゚)「ふむ。誉められて悪い気はしないな」
从 ゚∀从「それと……」
川 ゚ -゚)「ん?」
从 ゚∀从「狡猾で、病的にジンが好き、だと」
川;ー -゚)「……病的なラムマニアが何を言っているんだか」
从 ゚∀从「なあ、狡猾って何だ? どういう意味なんだ?」
川 ゚ -゚)「ずる賢いという意味さ。確かに、まあ私は使える物は何でも使うがね」
从 ゚∀从「ん?」
- 212 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:13:28 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「ヒー姉さんと私では、そもそもマーケティングやアプローチの順序まで、全てが違うんだ」
川 ゚ -゚)「例えば、私は高校時代から既にとある大学の経営学をこっそり受講していたな」
从 ゚∀从「忍び込んだのか?」
川 ゚ -゚)「いや、そんな泥棒みたいな真似はしないさ。バイト先で客として来ていた大学教授が私に惚れ込んでいてね。そこを上手く利用させてもらっただけさ」
从;゚∀从「……」
川 ー -゚)「あとは店舗の資金を集める時にもかなり協力して貰えたね。ああ、誤解させたくないから言っておくが抱かれたりはしていないぞ?」
从 ー∀从「……確かに、ヒートさんなら、そういう事はやらね―な」
- 213 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:14:35 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「それから店の宣伝も兼ねて積極的に雑誌のインタビューにも応じたな。まあマスコミ側からしたら才気ある若者を取材した。と言うよりも……」
川 ー -ー)「美人な女経営者の写真を取りに来たと言う感じだったがな。やけに恋人の有無や好みのタイプを聞かれて無駄に疲れたよ」
从 ゚∀从「ヒートさんも、美人じゃん?」
川 ゚ -゚)「ああ、ヒー姉さんにも取材は何度か来ていたようだがね。どうやら全部断ってしまったらしいよ」
川 ゚ -゚)「姉さんは良くも悪くも真っ直ぐな人間だからな。己の腕1本で成り上がるタイプだ。自分の容姿なんかよりとにかく店の力だけで売り込みたいんだろう」
从 ー∀从「……ヒートさん、らしいな」
川 ゚ -゚)「ああ。だがこの私、素直クールは違う」
川 ー -゚)「せっかくの人より優れた容姿だ。これを利用して店の為になるならば、利用した方が得だろう? 私は私の武器を出し惜しみしたりしないのさ」
- 214 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:16:16 ID:ec86Hwmg0
- 从;゚∀从「クールって、あれか? ナルシスト、なのか?」
川 ゚ -゚)「……ふむ」
川 ー -゚)「ナルシスト、ね」
川 ー -ー)「……こんな異常者の自分自身を好きになれたらどんなに幸せな事か」ボソッ
从 ゚∀从「??」
川 ゚ -゚)「……いや、何でもないさ。まあ、そういう風に思われても仕方無いな。私はそんな気は無いのだが」
从 ゚∀从「……そか」
从 ゚∀从「……」
川 ゚ -゚)「ん?」
从;゚∀从「俺、あんま、難しい事、分かんね―けどさ」
从;ー∀从「クールは、その。やっぱ、よ」
从 ゚∀从「美人だし、そのままで、良いと思う……ぜ?」
.
- 215 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:18:47 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「……」
从 ゚∀从「……」
川 ゚ -゚)「……」
从 ゚∀从「……んだよ?」
川 ゚ -゚)「ハイン。もしや君は私を口説いてくれてるのかな?」
从*゚Д从そ「ばっ!? ちちちちげ―よ!!」
川 ー -゚)「おや? 残念だ。私としては満更じゃないのだが」
从*゚Д从「なっ!?」
川 ゚ -゚)「ん??」
从#//Д从「……う、うるせ―!! さっきのは無しだ無し!! 休憩終わり!! とっとと酒作るぞ!?」
川 ゚―゚)「フフッ……分かったよ。お師匠様」
- 216 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:19:41 ID:ec86Hwmg0
- ……………………………………………
……………………………………
……………………………
……………………
………………
…………
……
…
- 217 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:21:21 ID:ec86Hwmg0
- 〜昨日〜
【横浜駅 西口】
川 ゚ -゚)「やあ、待たせたかな?」
从 ゚∀从「いや、別に。そこまでは」
川 ゚ -゚)「なら良かったよ……ん?」
从 ゚∀从「んだよ?」
川 ー -゚)「指輪、か。ハインが装飾品をつけるだなんて珍しいな」
从 ー∀从「別に、たまの休みだし。……んだよ、変かよ?」
川 ゚ -゚)「いや、似合っているよ。しかしダブルリングだなんて珍しいな」
从 ゚∀从「……」
川 ゚ -゚)「ん?」
从#ー∀从「いいよ、もう。とにかく行こうぜ?」プイッ
川 ゚ -゚)「??……ああ。案内するよ。こっちだ」
川 ゚ -゚)(……)
川 ゚―゚)(……中指にダブルリング、ね)
.
- 218 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:22:27 ID:ec86Hwmg0
【ミルナ宅】
川д゚川「なるほどなぁ、クールがバーテンダーにねぇ?」
川 ゚ -゚)「ああ、優秀な師のおかげでミルナに負けない程度の実力はつけたつもりさ」
川д川「ふぅん。ヒートの奴のスタッフなんだっけぇ? あんたぁ名前はぁ?」
从 ゚∀从「……ハインだ。高岡、ハイン」
川д川「ハインねぇ。ちなみにクールから何て聞いてるか知ったこっちゃ無ぇがぁ、ウチはバーじゃねぇからぁ、そこんとこよろしくぅ」
从;゚∀从そ「えっ……!?」
川 ゚ -゚)「おや、今日はネタばらしが速いじゃないか」
- 219 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:23:28 ID:ec86Hwmg0
- 川;д川「ヒートみてぇな騒ぎになったらめんどくせぇだろうが糞ったれぇ……」
从;゚∀从「飲み屋じゃないって、じゃあ、ここは?」
川 ゚ -゚)「まあ酒でもの飲みながらゆっくり話そう。ミルナ、私はいつもの」
川д川「へいへい。んでぇ? お師匠様はぁ?」
从 ゚∀从「別に、何でも」
川 ゚ -゚)「ふむ。なら『トムコリンズ』をハインに頼むよ。ベースはもちろん……」
川д川「マラッカだろぉ? 分かってっから黙って待ってろよぉ」スタスタ
从 ゚∀从(……マラッカジンが置いてあるのか? ここ)
- 220 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:24:26 ID:ec86Hwmg0
- 【トム・コリンズ】
<参考レシピ>
・オールド トム ジン…45ミリ
・レモンジュース…20ミリ
・シュガーシロップ…1〜2tsp
・ソーダ…適量
・スライスレモン
・マラスキーノチェリー
ソーダ以外の材料をシェークして氷を入れたコリンズグラスに注ぎ冷えたソーダで満たして軽くステア。
その後、スライスレモンとマラスキーノチェリーを飾る。
19世紀初頭から飲み継がれて来たとされるロングドリンク。
アルコール度数は16°前後だが簡単に調節が可能。
本来のレシピではオールド・トム・ジンが指定されているが、現在の日本では一般的なドライ・ジンより入手しにくく、殆どの場合はドライ・ジンで代用している。
爽やかな口当たりで飲みやすいため、立ち寄ったバーのバーカウンターに『マラッカ・ジン』を見かけたら、是非とも試して欲しい1品だ。
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- 221 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:25:49 ID:ec86Hwmg0
- 从;゚∀从「……ここが、家、か」
川 ゚ -゚)「信じられないか? 私も最初はそうだったよ」チビチビ
从;ー∀从「凄ぇな。ただ、それしか言えね―」ゴクゴク
从 ゚∀从(ん、美味いじゃん。ウチのスタッフの新人なんかより、よっぽどしっかり作ってる)ゴクゴク
川 ゚ -゚)「私はここに遊びに来ると、いつも常温ツーフィンガー、ストレートでマラッカを味わっているんだがね」
川 ー -゚)「それでもたまにマラッカベースの『トムコリンズ』が飲みたくなるんだよ。最高だろ? 」チビチビ
从*ー∀从「ん。トム・ジンで作る、『トムコリンズ』は、やっぱ美味いな」ゴクゴク
- 222 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:26:51 ID:ec86Hwmg0
- 川д川「そりゃあどうもぉ。つ―か俺も酒飲むぅ」トクトク
川;゚ -゚)「また『ドランブイ』か? 糖尿病になるぞ?」
川*д川「好きな酒が飲めねぇくらいなら早死にした方がマシだわなぁ。あぁ、甘くて美味いぃ」チビチビ
从 ゚∀从「……随分、仲がいいな」
川д川「んん? まあ付き合いとしてはそろそろ1年になるかどうかってとこだわなぁ?」
从 ゚∀从「……」
川 ゚ -゚)「ん? どうした、ハイン?」
从 ー∀从「……別に」ゴクゴク
川;д゚川「ペース早ぇなぁ、おいぃ」
- 223 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:28:23 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「ああ、ところで最近ヒー姉さんは来ていないのか?」
川д川「昨日、一昨日と泊まってったからなぁ。今日は流石に来ないんじゃ無ぇかぁ?」
从 ゚∀从「ヒートさんが、何でここに?」
川 ゚―゚)「フフッ。それはもちろんミルナがヒー姉さんの恋人だからだよ」
从;゚∀从そ「!!……マジっ!?」
川#д川「だぁれが恋人だよ糞ったれぇ!! ヒートとはまだ何でも無ぇっつうのぉ!!」
川 ゚―゚)「ほう。『まだ』、ね?」
川#д川「揚げ足とんじゃねえぇ!!」
从 ゚∀从(……この男は、ヒートさんの男だったのか)
从 ー―从「……」ホッ
川 ゚ -゚)「おや? どうしたんだハイン、そんなホッとしたような顔をして?」
从 ーへ从「…… 別に、何でもねえよ」
- 224 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:30:10 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「……」
从 ゚∀从「……んだよ?」
川 ゚ -゚)「いや、もしや……」
川 ー -゚)「焼き餅を妬いていたのかと思ってな」ボソッ
从*゚Д从そ「んなっ!? ばっ……んな訳!!」
川д゚川「あぁん? 何を騒いでんだぁ?」
从//∀从「……っ!!」
从#//Д从「……!!」ゴクゴクゴクゴク カラン
川;д゚川「おぉ?」
从#//Д从「くはっ……! 『エメラルド・アイル』 をシェイクで!! 早く!!」
川;д川「あぁん? 何がなんだってんだぁ?」トクトク シャカシャカ
川 ゚―゚)「フフフッ……。ミルナ、私にも同じものを頼むよ」チビチビ
川;д川「へいへぃ。ったく家主をコキ使いやがって糞ったれ共がぁ」
- 225 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:30:58 ID:ec86Hwmg0
- 【エメラルド・アイル】
<参考レシピ>
・ドライ ジン…45ミリ
・シャルトリューズ ヴェール…15ミリ
材料を氷と共にシェークしてカクテルグラスに注ぐ。
別名、『グリーン・アラスカ』で知られるこのショートカクテルはアルコール度数45°前後とかなり強め。
ジンの爽やかさと薫りを増長させるように広がるシャルトリューズ独特の薬草の薫りが口全体に爆発する、カクテル上級者向けの1品。
ジン好きだけでなく、薬草系リキュール好きをも唸らせる事は間違いなし。
ちなみにシャルトリューズの色を黄色(ジョーヌ)に変えると『アラスカ』というカクテルになる。
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- 226 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:32:09 ID:ec86Hwmg0
- 从#//Д从「……っ!!」ゴクゴクゴクゴク
川;д川「おいおいぃ、本当にこんなペースでこいつ大丈夫かぁ?」
川 ゚ -゚)「まあ、大丈夫だろう。頂くよ」チビ
川*゚ -゚)「うむ。なかなか美味いが流石の強さだな」
川д川「モララー大好きの『シャルトリューズ』が入ってやがるからなぁ。そこらのカクテルとは比べ物にならない位に強いわなぁ?」
川*゚ -゚)「ジンの爽やかさと薬草の風味と甘さ。この組合せ、侮れないな」チビチビ
川д川「まあ、上手く出来てるカクテルだわなぁ。……まぁ、んな事よりぃ」
从; Д 从「ゲホッ……今の、もう一杯、頼む」
川;д゚川「こいつ本当に大丈夫かぁ?」
川 ゚ -゚)「いざとなったら私が責任を持つさ」
川 ー -゚)「……しっかりと、ね」
- 227 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:32:58 ID:ec86Hwmg0
- ……………………………………………
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……………………………
……………………
………………
…………
……
…
- 228 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:34:36 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「ほら、大丈夫かハイン?」
从;ー∀从「ん。悪い……クール」
川 ゚ -゚)「タクシー呼ぶか? 散歩がてら少し風に当たるか?」
从 ー∀从「……」
川 ゚ -゚)「ん?」
从 ー∀从「……歩きたい、まだ、俺は」
从;゚∀从「まだ、クールと……」
川 ゚ -゚)「……私と?」
从;゚∀从「……」
从;ー∀从「……」
从 ー∀从「……何でも無えよ。別に、大丈夫だ」
- 229 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:35:54 ID:ec86Hwmg0
- 从 ゚∀从「駅に出て、勝手にタクシー捕まえっから、さ」
川 ゚ -゚)「……」
川 ー -ー)「……ふう」
从 ー∀从「……だから、よ」
从 ゚∀从「だから、クールはもう気にせずに川 ー -ー)「意外と意気地が無いんだな、ハインは」
从;゚∀从「は?」
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- 230 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:38:03 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「私と離れたくない。そう正直に言えないのか?」
从;゚∀从「何を……」
川 ゚ -゚)「私に惚れていると、酒の勢いでも想いを伝えたかったと」
从;ー∀从「別に、俺は……」
川 ゚ -゚)「中指のダブルリング」
从;∀从「」ビクッ
川 ー -゚)「そこまで、いじらしいサインを送っておきながら何もせずに帰るのか?」グイッ
从;Д从「ぅあっ……!」
- 231 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:38:52 ID:ec86Hwmg0
- 川 ー -゚)「さて、ハイン。最後にもう1度だけ聞くよ?」
川 ゚ -゚)「タクシーを呼ぶか? 散歩がてら少し風に当たるか?」
川 ー -ー)「それとも」
川 ― )「……私の家に行く。か?」ボソッ
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- 232 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:40:38 ID:ec86Hwmg0
- 从;゚∀从「……」
从;ー∀从「……」
从;//〜从「……」カァッ……
川 ゚―゚)「……フフフッ」
从;//∀从「……クール、お前。自惚れが、過ぎるって、言われねえか?」
川 ー -゚)「さて、どうだろうね? あいにくだがこの私、素直クールは狡猾なものでね」
川 ー -ー)「自分の魅力、容姿。これらの武器は最大限に使う事にしているんだよ。特に……」
川 ゚―゚)「欲しい物を手に入れる時はね」
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- 233 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:41:56 ID:ec86Hwmg0
- 〜現在〜
【クール宅】
ザ―ザ―
シトシト
……ピチョンピチョン
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- 234 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:42:57 ID:ec86Hwmg0
- 川 ゚ -゚)「……ん」ゴクゴク
川 ゚ -゚)「……」ゴクゴク
川 ー -ー)「……ふぅ」
川*ー -ー)「美味いな」
「『ジンリッキー』か?」
川 ー -゚)「……」ゴクゴク
川 ー -ー)「……あぁ」カラン
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- 235 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:43:44 ID:ec86Hwmg0
- 「あんた、ジンはストレートで飲むやつじゃなかったか?」
川 ゚ -゚)「今朝はどうにも湿気が多いようでね、サッパリしたものが飲みたくなる」
「ああ、梅雨だからな。全く嫌な天気だ」
川 ー -゚)「そうか? 私は嫌いでは無いが」
「あん?」
川 ゚ -゚)「この天気では外に出れないからな。必然的に家に籠る事になる」
川 ー -゚)「君と、二人きり、で。ずっと、な?」
- 236 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:45:01 ID:ec86Hwmg0
- 「……」
川 ゚―゚)「フフッ」
「……」
川 ゚―゚)「顔が紅いぞ?」
「……うっせ」
川*ー -゚)「フフフッ……ああ、そうだ。すっかり忘れていた」
「あん?」
川 ゚ -゚)「挨拶だよ、挨拶。ビジネスマナーにも通じる生活の基本だ。もちろん、円滑なコミュニケーションにも必要な事だよ」
「……今日ぐらい、そういう話は無しだ」
川 ー -ー)「ああ、無粋だったかな? 失礼したよ。まあ、とにかくだ……」
- 237 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:46:02 ID:ec86Hwmg0
川 ゚―゚)「おはよう。『愛しいハイン』」
从*ー∀从「……おはよ。……クール」
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- 238 名前: ◆eOod7XM/js :2015/07/13(月) 23:46:51 ID:ec86Hwmg0
【CLOSE】
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